
【この記事の監修者:IELTSコーチ塾長竹本明弘】
これまでIELTSで目標スコア達成に向けて小学生から大人まで500名以上の方に対して様々な形で伴走してきました。リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングのそれぞれの対策からIELTSでの目標達成に向けて実際にやって良かったことや実際の難易度なども含めてわかりやすく解説します。
IELTSと英検2級の難易度を徹底比較します。レベルの違いや各技能の難易度、スコア換算の目安まで大学受験生にわかりやすく解説します。
IELTSと英検2級はそれぞれ性質が異なる試験ですが、難易度を比較するとIELTSの方が総合的に難しいといえます。
英検2級はCEFRでいうとB1レベルに相当しますが、IELTSはスコアによって難易度が変わり、4.0から5.0程度がB1レベル、5.5から6.5程度がB2レベルになります。
英検2級に合格できる力があっても、IELTSでは形式や出題内容が異なるため、別途対策が必要になります。
IELTSのレベルと難易度
IELTSはInternational English Language Testing Systemの略称で、世界140カ国以上で認定されている国際的な英語能力試験です。
リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能をすべて測定する試験であり、合格か不合格かではなく1.0から9.0のバンドスコアで評価されます。
日本人受験者の平均スコアはアカデミックモジュールで約5.8から5.9程度であり、スピーキングとライティングが特に低い傾向があります。
IELTSのバンドスコアとレベルの目安
バンドスコアが4.0から4.5の場合はCEFRでB1の基礎レベルとなっており、英検2級と同等程度の英語力が求められます。
バンドスコアが5.0から5.5になるとCEFRでB1からB2となり、英検2級から準1級の中間程度の力が必要になります。
バンドスコアが6.0から6.5はCEFRでB2からC1であり、英検準1級から1級レベルの中上級者向けの難易度となっています。
IELTSのアカデミックとジェネラルの違い
IELTSにはアカデミックモジュールとジェネラルトレーニングモジュールの2種類があります。
大学や大学院への留学を目的とする場合はアカデミックモジュールを選択する必要があり、リーディングでは学術的な論文や書籍などが出題されます。
ジェネラルトレーニングモジュールは海外移住や一般的な就職を目的とする場合に使用され、日常生活やビジネス関連の文章が中心となっています。
IELTSのレベルと難易度を英検2級と比較
IELTSと英検2級を比較すると、CEFRの対照表からも明らかなようにIELTSの方が求められる英語力は全体的に高い傾向があります。
英検2級はCEFRのB1相当ですが、IELTSでB1相当となるのはバンドスコア4.0から4.5程度です。
ただし、IELTSはTOEICと同様に4技能すべてを測定するため、英検2級との単純な比較には注意が必要です。
IELTSと英検2級のスコア換算目安
IELTSのスコアをTOEICや英検と換算すると、IELTS4.0から4.5はTOEIC L&Rで550から600点程度であり英検2級に相当します。
IELTS5.0から5.5はTOEIC L&Rで600から740点程度であり英検2級から準1級の間のレベルになります。
IELTS6.0から6.5はTOEIC L&Rで740から900点程度であり英検準1級から1級レベルに相当します。
英検2級とIELTSの試験形式の違い
英検2級は筆記試験と面接の2段階形式であり、語彙問題や長文読解、英作文、スピーキングが含まれます。
IELTSはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4セクションが一度に行われる形式であり、特にライティングではアカデミックなエッセイの執筆が求められます。
IELTSのスピーキングは試験官との対面インタビュー形式で行われるため、英検2級の面接よりも長い会話が求められる点が大きな違いになります。
IELTSのリスニングのレベルと難易度を英検2級と比較
IELTSのリスニングは40問構成であり、4つのパートに分かれています。音声は1回のみ再生されるため、集中して聴き取る力が必要です。
英検2級のリスニングはパート1からパート3の構成で、会話や説明文など比較的短い音声が中心になっています。
IELTSのリスニングはパート4に向けて難易度が上がり、大学の講義形式のスピーチが出題されるため、英検2級よりも長い音声に対応できる力が必要です。
IELTSリスニングの特徴
IELTSのリスニングではイギリス英語やオーストラリア英語のアクセントが多く使われており、アメリカ英語に慣れた日本人にとってはやや聴き取りにくい場面があります。
英検2級のリスニングでは標準的なアメリカ英語が中心であり、IELTSと比べると発音のバリエーションが少ない傾向があります。
IELTSのパート3とパート4では専門的な内容のディスカッションや講義が出題されるため、内容を理解しながら情報を整理する力が英検2級よりも高いレベルで求められます。
リスニングの難易度の差
IELTSのリスニングで6.0以上を目指す場合、TOEIC L&Rのリスニングで約350点以上の力が必要とされています。
英検2級のリスニングと比較すると、IELTSのリスニングは音声の長さと語彙の難易度が大きく異なります。
そのため英検2級のリスニングが得意な受験生でも、IELTSのリスニング対策は別途行う必要があります。
IELTSのリーディングのレベルと難易度を英検2級と比較
IELTSのリーディングは60分間で3つのパッセージ、合計40問を解く構成になっています。1問あたり約1分半のペースで解き進める必要があり、速読力と正確な理解力の両方が求められます。
英検2級のリーディングは長文読解と語句補充が中心ですが、IELTSと比べると文章の長さと専門性が異なります。
IELTSのリーディングでは1つのパッセージが約900語と非常に長く、さらに3パッセージを60分で解くため、時間管理が試験の合否を左右する重要な要素になります。
IELTSリーディングの問題形式
IELTSのリーディングには英検2級にはないTRUE、FALSE、NOT GIVENという選択肢が存在します。
NOT GIVENは本文に記載がない内容を判断する問題であり、日本人受験者が最も苦手とする問題形式の一つです。
その他にも見出し選択やマッチング問題など多様な形式があり、IELTSに特有の形式への慣れが必要になります。
リーディングの難易度の差
IELTSのリーディングで6.0以上を取るには正答数が23から25問程度必要とされており、決して易しい基準ではありません。
英検2級のリーディングに合格できる力があれば基礎は身についていますが、IELTSでは語彙レベルと速読力をさらに高める必要があります。
IELTSのバンドスコア5.0から5.5相当のリーディング力はTOEIC L&Rのリーディングで290から390点程度に相当するため、英検2級合格者の力から一段階上の対策が求められます。
IELTSのライティングのレベルと難易度を英検2級と比較
IELTSのライティングはアカデミックモジュールの場合、タスク1ではグラフや図表の説明文を150語以上で書き、タスク2では250語以上のエッセイを執筆する内容になっています。
英検2級のライティングは意見論述が中心であり、80から100語程度の英作文が求められる試験です。
IELTSのライティングは求められる語数が英検2級の2倍以上であり、さらにグラフや図表を英語で分析して説明する力まで必要とされる点で難易度が大きく異なります。
IELTSライティングの採点基準
IELTSのライティングは課題達成度、論理の一貫性、語彙の豊富さ、文法の多様性と正確さという4つの観点で採点されます。
英検2級のライティングは内容、構成、語彙、文法という4つの観点で採点されますが、IELTSと比べると求められる語彙の幅と文法の複雑さが異なります。
IELTSのライティングでは同じ文法表現の繰り返しを避け、複数の表現を組み合わせて記述する力が高く評価されます。
ライティングの難易度の差
IELTSのライティングで高得点を取ることがIELTS全体のスコアアップに最も大きく影響するといわれています。
TOEICにはライティングのセクションがないため、IELTSのライティング力はTOEICではなく英検のライティングと比較した方がわかりやすいです。
英検2級のライティングに合格できるレベルでは、IELTSのライティングで5.0以上を取ることは難しいため、アカデミックな文章を書く練習を別途行う必要があります。
IELTSのスピーキングのレベルと難易度を英検2級と比較
IELTSのスピーキングは試験官との1対1の対面インタビューで行われ、11から14分間にわたって3つのパートで構成されています。
英検2級の面接は約7分程度であり、絵を見ながら質問に答える形式が中心ですが、IELTSでは社会問題や個人の意見について長く話す力が求められます。
IELTSのパート3では環境問題や教育、テクノロジーなどの社会的なテーマについて試験官とディスカッションする内容が出題されるため、英検2級の面接よりも高い発言力が必要です。
IELTSスピーキングの採点基準
IELTSのスピーキングは流暢さと一貫性、語彙の豊富さ、文法の多様性と正確さ、発音の4つの観点で採点されます。
英検2級の面接では発音よりも内容の正確さが重視される傾向がありますが、IELTSでは流暢に話し続ける力が特に重要な評価基準になっています。
発音はIELTSスピーキングの採点基準の一つにすぎないため、多少のアクセントがあっても文法的に正確で流暢に話せれば高いスコアを取ることが可能です。
スピーキングの難易度の差
IELTSのスピーキングはパート2で1分間の準備時間をもとに2分間のスピーチを行う必要があります。
英検2級の面接では短い回答が求められる場面が多いですが、IELTSでは2分間話し続ける流暢さが求められるため、練習量に差が出やすい技能です。
IELTSのスピーキングで5.0以上を目指すには、日常的なトピックについて止まらずに話す練習を継続して行うことが最も効果的です。
IELTSのスコア別の受験者の割合
IELTSアカデミックモジュールの日本人受験者を見ると、全体の平均スコアは約5.8から5.9程度です。
リスニングの平均は5.9、リーディングの平均は6.1、ライティングの平均は5.7、スピーキングの平均は5.5となっており、特にスピーキングとライティングが低い傾向があります。
バンドスコア6.0以上を取得している受験者は日本人の中では比較的少数であり、6.0以上を目指すには英検準1級相当以上の英語力を身につけることが重要です。
目的別に必要なIELTSスコアの目安
海外の専門学校やカレッジへの入学にはバンドスコア5.0から5.5程度が目安とされています。
海外の大学学部への入学にはバンドスコア6.0から6.5が必要とされており、日本の大学入試における英検利用ではバンドスコア4.0から6.0程度が求められる場合が多いです。
大学院への留学ではバンドスコア6.5から7.5が求められることが多く、英検1級相当以上の英語力が必要になるため、長期的な学習計画が重要になります。
IELTSと英検準一級のスコアを徹底比較
IELTSのバンドスコアと英検のスコアをCEFRを基準に比較すると、IELTSのバンドスコア5.5から6.5は英検準1級と同程度のCEFRのB2からC1レベルに相当します。
IELTSのバンドスコア4.0から4.5は英検2級と同じCEFRのB1レベルに相当しており、TOEIC L&Rでいうと550から600点程度になります。
IELTSのバンドスコア7.0から7.5は英検1級と同じCEFRのC1レベルに相当し、TOEIC L&Rでは900から990点程度に換算されます。
IELTSのバンドスコア | 英検の対応級 | CEFRレベル | TOEIC L&Rスコアの目安 | レベルの説明
という観点でそれぞれをまとめると以下の通りです。
バンドスコア4.0から4.5は英検2級でCEFRはB1であり、TOEIC L&Rでは550から600点程度の基礎レベルに相当します。
バンドスコア5.0から5.5は英検2級から準1級の間でCEFRはB1からB2であり、TOEIC L&Rでは600から740点程度の中級レベルに相当します。
バンドスコア6.0から6.5は英検準1級から1級の間でCEFRはB2からC1であり、TOEIC L&Rでは740から900点程度の中上級レベルに相当します。
バンドスコア7.0から7.5は英検1級でCEFRはC1であり、TOEIC L&Rでは900から990点程度の上級レベルに相当します。
バンドスコア8.0以上は英検よりも上のレベルでCEFRはC2であり、TOEIC L&Rでは換算が難しい超上級レベルに相当します。
IELTSと英検2級の比較に関するよくある質問
IELTSと英検2級はどちらが難しいですか?
IELTSは英検2級よりも全体的に難しいといえます。英検2級はCEFRのB1に相当しますが、IELTSでB1相当はバンドスコア4.0から4.5程度であり、留学や大学院進学では6.0以上が求められます。また、IELTSはライティングで250語以上のエッセイを書く必要があるなど、英検2級とは求められる技能のレベルが大きく異なります。
IELTSと英検2級は同時に受験できますか?
受験日程が重ならない限り同時並行で受験することは可能です。ただし、試験の形式や求められる英語力の方向性が異なるため、同時に対策を行う場合は効率的な学習スケジュールを組むことが重要です。まずは英検2級の合格を目標にして基礎力を高めてから、IELTSの対策に移行する方法が多くの受験生に向いています。
IELTSのスコアは日本の大学受験にも使えますか?
はい、IELTSのスコアは日本の多くの大学入試でも活用できます。バンドスコア4.0から6.0程度が各大学の優遇対象となる場合が多く、英語試験の得点換算や科目の免除が認められるケースがあります。志望している大学の公式サイトや文部科学省の大学入試英語ポータルサイトで具体的な条件を確認することをおすすめします。
IELTS対策と英検2級対策で共通して役立つ勉強法はありますか?
語彙力の強化はIELTSと英検2級の両方に共通して最も重要な勉強です。ターゲット1900などの英単語帳を7周以上繰り返すことで基礎的な語彙力を固めることができます。また、長文読解の力を高めることと、英語の音声を聴きながら音読するシャドーイングの練習も両方の試験に効果的な学習方法です。
IELTSで5.5以上を取るためにはどれくらいの期間が必要ですか?
英検2級に合格しているレベルから始める場合、集中的に学習すれば3ヶ月から6ヶ月程度でIELTS5.5を目指すことができます。特にライティングとスピーキングはIELTS特有の形式への慣れが必要なため、模範解答の分析と実際に書く練習を繰り返すことが重要です。毎日1時間以上の学習時間を確保し、過去問を使った演習を定期的に行うことで合格に近づくことができます。
IELTSの試験費用はどれくらいですか?
IELTSの受験料は2026年現在で約25,380円程度です。受験にはパスポートが必要であり、ペーパー版とコンピューター版の2種類から選択することができます。コンピューター版は結果の通知が3から5営業日と早く、実施回数も月に10回程度と多いため、スケジュールが合わせやすい方法です。受験の申込みは各試験センターの公式サイトから行うことができます。


