大学受験の現代文の超効率的な勉強法を解説します。
実際にやってよかった現代文の大学受験対策の勉強法から現代文の共通テスト対策におすすめの勉強法から志望校別のおすすめの勉強法を解説します。
また現代文の勉強法の実践におすすめの参考書から大学受験の現代文のおすすめの勉強法の順番も解説します。
【この記事の監修者：逆転合格特化塾塾長「竹本明弘」】
これまでオンライン予備校「逆転合格特化塾」の塾長として早慶に現役生および浪人生を含めて合計で300人以上の合格者を輩出してきました。
その中で共通テストの現代文で満点を取った生徒もたくさんおり、実際に指導する中でゼロからでも現代文の偏差値70まで到達した大学受験対策の現代文の勉強法やおすすめの参考書およびやってよかった現代文の勉強の順番を解説したいと思います。
いきなり最終結論！偏差値30から70になる現代文の勉強法TOP3を徹底解説！
結論から述べると偏差値30から70に上げる現代文の勉強法TOP3は、1つ目が重要キーワードの完全習得、2つ目が文章構造の把握力を高める要約練習、3つ目が過去問を使った徹底的な分析です。
第1位の重要キーワードの習得では、Z会の現代文キーワード読解などを使い、評論文で頻出する抽象的な語句の意味を正確に理解します。このステップを飛ばすと文章の論理展開が追えなくなるため、最初の1ヶ月でしっかり基盤を作ることが合格への近道です。
第2位の要約練習は、筆者の主張を見抜く力を養う最も効果的な方法です。段落ごとの要点をまとめながら読み進めることで、問題を解く際に必要な情報を素早く見つけられるようになります。
第3位の過去問分析では、なぜその選択肢が正解なのか、なぜ自分は間違えたのかを丁寧に検証することで得点力が飛躍的に向上します。小説や評論においても大事なのは意味段落やキーセンテンスの把握が超重要です。もちろん文章の要約でも鍛えることはできますが、選択肢を選ぶなど問題演習を繰り返すことが何よりも力をつけます。
大学受験対策におすすめの現代文の勉強法の順番
大学受験対策におすすめの現代文の勉強法の順番を解説します。
漢字に不安がある受験生は漢字学習から始めて、現代文で頻出する重要語句の習得と文章読解の基本的な方法を身につけていきます。
学校で配布された漢字教材を活用して、全体の7割から8割程度は確実に習得しておくことが大切です。さらに現代文キーワード読解（Z会出版）を用いて、重要な語句をその意味まで含めてしっかりと記憶していくことが求められます。学習を始めた段階では必要性が理解しにくいかもしれませんが、継続して取り組むことで後になってその効果を実感できる教材ですので、地道に積み重ねていくことをおすすめします。
現代文で得点を伸ばすために最も大切な能力は要約する力だと言えます。要約する力を養うには、意味段落の位置を把握すること、つまり筆者の主張が書かれている段落を読みながら見極められるかどうかが極めて重要になります。現代文は正確な読解方法を身につければ確実に解答できるようになるため、基礎的な読解方法を理解するために田村のやさしく語る現代文（代々木ライブラリー）を読み物として捉えて、1日30分程度、重要箇所にマーカーで線を引きながら読み進めていきましょう。
それでは、現代文ポラリス1（KADOKAWA）もしくは入試現代文へのアクセス（河合出版）を使用しながら、基本レベルの読解問題を進めつつ、要約の訓練も並行して行っていきます。
入試現代文へのアクセス基本編（河合出版）を解き進めていくことをおすすめします。最初は問題を解くことだけに集中しても構いません。問題を解く過程で、なぜ重要語句を暗記する必要があったのか、あるいは田村のやさしく語る現代文（代々木ライブラリー）に取り組む意義がどこにあったのかについて、少しずつ理解できるようになれば十分です。
現代文に多くの時間を割ける受験生のみにおすすめする学習法として、1つの文章を読んで問題を解くたびに、解答を導くだけでなく、要約を作成するという方法があります。ただし、気をつけておきたい点として、入試現代文へのアクセス基本編（河合出版）には要約の模範解答が掲載されておらず、発展編と完成編には要約が付属しています。そのため、要約訓練までしっかりと実施したいという受験生には、要約も完備されている柳生好之の現代文ポラリス1基礎レベル（KADOKAWA）から始めることをおすすめします。
共通テストの過去問演習のみに集中して、共通テストの現代文の出題形式に慣れることと得点する力を養成していきます。
きめる！共通テスト現代文（学研）や共通テスト現代文実践対策問題集を使用しながら、共通テストの現代文における読解方法および解答方法を身につけていきましょう。特に評論文の対策においては、先ほど紹介した要約訓練が有効に働きます。また、解答方法については共通テスト独自のものが存在するので、必ずきめる！共通テスト現代文（学研）などの共通テスト専用の参考書も活用しながら進めていくことをおすすめします。
現代文の学習には究極的には、漢字の参考書、キーワードの参考書、共通テストの過去問、志望校の過去問の4冊だけでも成立すると言えます。逆に言えば、過去問をどれほど効果的に学習できるかが極めて重要になります。だからこそ、確実に1つ1つなぜ間違えたのかを、ただ丸つけをして終わらせるのではなく、分析することが重要になります。
現代文の応用力を強化する期間として、応用レベルのポラリス2（KADOKAWA）もしくは入試現代文へのアクセス発展編（河合出版）を使用します。
ポラリス2（KADOKAWA）もしくは入試現代文へのアクセス発展編（河合出版）を解いていく中で、読解方法と解答方法の両方を習得していきましょう。読解方法は要約訓練だけでも十分に身につけられるほど要約訓練は優れた勉強法ですが、解答方法については実際に問題を解く回数を重ねて、間違える回数を増やさない限りは習得できません。たとえば、選択肢を選ぶ際に、それ以外の選択肢には2つの要素しか含まれていないのに対して、正解の選択肢には3つの要素が含まれている場合などは、消去法で選んでいくこと、および各要素に線を引いていくなど、解答方法を覚えていくことが重要です。
MARCH志望の受験生は入試現代文へのアクセス完成編（河合出版）およびGMARCHと関関同立の現代文まで完了させます。早慶志望の受験生は現代文と格闘する（河合出版）まで取り組みます。東大京大レベルの記述が求められる受験生は記述編現代文のトレーニング（Z会）まで完了させます。
MARCH以上のレベルになってくると、現代文において重要なことは解答方法よりも読解方法の方が大切になるケースが多くなります。特に早慶以上の現代文は抽象的な文章が増えてきて、筆者の主張を整理すること、あるいは見つけること自体が困難になってきたり、文章全体の論理構造の把握が難しくなってきます。共通テストの過去問をやってから、いきなり志望校の過去問演習に入ってみると、文章を読む難易度の高さに驚くと思います。
だからこそ、解説が丁寧な参考書である現代文と格闘する（河合出版）や入試現代文へのアクセス完成編（河合出版）を活用しながら、文章の論理構造の把握をしっかりとできるように、意味段落およびキーセンテンスを正確に把握する訓練などを積み重ねていきましょう。
志望校の過去問を中心に取り組んでいきます。
志望校の過去問を解いていく上で注意してほしい点として、現代文だけは数をこなすよりも、1つ1つ間違えた理由を分析したり、復習にかける時間をしっかりと増やすべきです。志望校に応じて文章の傾向というよりも、聞かれる問題の形式が大きく変わってくるので、なぜ間違えたのか、あるいはなぜこの正解になるのかを徹底的に分析することが極めて志望校合格の鍵を握ります。
【大学受験】現代文のおすすめの勉強法を評論と小説ごとに東大生が徹底解説！ 共通テスト対策におすすめの現代文の勉強法
共通テスト対策におすすめの現代文の勉強法を解説します。
共通テスト対策におすすめの勉強法（基礎編）
共通テストの現代文で確実に6割から7割を取るための基礎固めは、まず漢字と語彙力の強化から始めます。学校で配布される漢字教材で7割以上を完璧にマスターすることが第一歩です。
次に取り組むべきは田村のやさしく語る現代文などの読み方を解説した入門書です。この段階では問題を解くよりも、文章の意味段落や筆者の主張がどこにあるのかを見つける訓練に集中します。1日30分程度、重要部分にマーカーを引きながら読む習慣をつけることで、文章を正しく読む基礎力が身につきます。
基礎固めの最後には入試現代文へのアクセス基本編や柳生の現代文ポラリス1を使って、実際の問題を解く経験を積みます。
最初は解答の正誤よりも、なぜこの選択肢が正解になるのかという解説を丁寧に読み込むことを優先してください。
共通テストで9割取れるおすすめの勉強法（応用編）
共通テストで9割取れるおすすめの勉強法を解説します。
共通テストで9割を達成するための第一歩は、揺るぎない基礎力の構築です。学校で配られている漢字ドリルや漢字教材を毎日進めて、頻出する7割から8割の漢字を完璧にマスターしましょう。この漢字学習と並行して、Z会から出版されている現代文キーワード読解を活用することをおすすめします。
また、田村のやさしく語る現代文を使って、文章全体の構造を見抜く力や筆者が本当に伝えたいことを読み取る力を養いましょう。読み進める際には、重要だと思う部分にマーカーで印をつけながら学習を進め、どの段落に筆者の核となる主張が書かれているのかを常に意識することが大切です。このような意識的な読み方の訓練が、共通テスト現代文で高得点を取るための正しい読解方法を身につける土台となります。
2ヶ月目に入ったら、実際の問題を解くことを通じて1ヶ月目に学んだ基礎力を定着させていく段階に入ります。河合出版から刊行されている入試現代文へのアクセス基本編を使用して、1日に1題ずつ着実に問題を解いていきましょう。ここで重要なのは、単に正解か不正解かを確認するだけでなく、なぜその答えが正解なのかという根拠を本文中から見つけ出すことです。
文章を読み終えて問題を解いた後には、筆者が最も言いたかったことを一文にまとめる要約練習を取り入れることを強くおすすめします。より体系的に要約する力を鍛えたい人には、旺文社が出版している現代文ポラリス1という参考書がおすすめです。実際に文章を段落ごとに要約できるようになると、特に意味段落ごとに内容を整理できるようになると、正答率が目に見えて向上していきます。
3ヶ月目からは、共通テスト現代文特有の出題形式に慣れることを主な目的として学習を進めていきます。学研プラスから出版されているきめる共通テスト現代文や、河合出版の共通テスト現代文実践対策問題集を活用して、本番と同じ形式で演習を重ねましょう。時間をしっかりと測りながら問題を解くことで、制限時間である60分以内に正確に文章を読み解く力を養うことができます。
復習の際には、なぜその選択肢が正解とされているのか、そして他の選択肢がなぜ誤りとされているのかを、本文中の根拠となる部分と照らし合わせながら徹底的に分析することが必要です。間違えてしまった問題については、必ず専用の分析ノートを作成してまとめておき、同じような間違いを二度と繰り返さないように工夫しましょう。
4ヶ月目の学習では、より複雑で高度な論理構造を持つ文章を読み解くことを通じて、応用的な力を鍛えていきます。旺文社から出版されている現代文ポラリス2、あるいは河合出版の入試現代文へのアクセス発展編のいずれかを使用して、読解力と選択肢の根拠を分析する力を徹底的に磨いていきましょう。
選択肢を選ぶ際には、その根拠が本文のどこに書かれているのかを実際に線で引いて確認し、選択肢に含まれている要素を一つ一つ丁寧にチェックしながら解答することが大切です。間違えてしまった問題については、必ずどの段階で読み間違えたのかを詳しく分析し、正しい読み方と正しい解き方を自分の中でしっかりと再構築することが得点力を向上させる鍵となります。
最終月となる5ヶ月目は、共通テストの過去問を中心に据えた仕上げの学習を行い、本番で確実に9割を取る力を完成させていきます。過去5年分から7年分の共通テストおよびセンター試験の現代文を通して、出題される問題の傾向をしっかりと把握し、得点を安定させることを目指しましょう。学研プラスのきめる共通テスト現代文を軸として活用しながら、過去問の一問一問について、なぜこの答えが正解なのかを徹底的に分析していきます。
時間を計測しながら演習を繰り返し、制限時間である60分以内で正確に文章を読み切る練習を積み重ねることも忘れてはいけません。共通テスト現代文の学習では、問題を何回解いたかという回数よりも、復習をどれだけ丁寧に行ったかという質が成績を大きく左右します。1問ごとにミスの原因を徹底的に明らかにして、最後の1ヶ月で完成度を可能な限り高めていきましょう。
実際にやってよかった現代文の大学受験対策の勉強法3選
実際に偏差値を大きく伸ばした受験生が共通して実践していた勉強法を3つ紹介します。
1つ目は文章を読んだ後に200字程度で要約する練習です。これは読解力と記述力の両方を同時に鍛えられる非常に効率的な方法です。
2つ目は過去問を解いた後に必ず間違えた問題の選択肢全てについて、正解の根拠と不正解の理由を文章中から探し出すという復習方法です。この作業を繰り返すことで、出題者の意図を読み取る力が養われます。正解した問題でも消去法で正解したのか確信を持って選んだのかを振り返ることで、本当の実力が定着します。
3つ目は語彙力強化のために新聞のコラムや評論文を毎日10分読む習慣です。受験用の参考書だけでなく、実際の評論文に触れることで抽象的な概念への理解が深まります。わからない言葉に出会ったら必ず辞書で調べることで、読解に必要な背景知識も自然と身につきます。
分野別におすすめの大学受験対策の現代文の勉強法
分野別におすすめの大学受験対策の現代文の勉強法を解説します。
現代文のキーワードや重要語句の大学受験対策におすすめの勉強法
現代文の重要キーワードの習得は、最初はなぜ必要なのか理解しにくいかもしれませんが、偏差値60以上を目指すなら避けて通れない勉強です。Z会の現代文キーワード読解を使い、単に暗記するのではなく対立する概念をセットで覚えることが効果的です。
例えば普遍と特殊、抽象と具体、主観と客観といった対立概念を理解することで、評論文の論理構造が格段に把握しやすくなります。1日10個のペースでコツコツ積み重ねれば、1ヶ月から2ヶ月で主要なキーワードをマスターできます。覚えたキーワードは実際の問題文の中でどう使われているかを確認することで定着率が高まります。
キーワードを覚える際には、言葉の意味だけでなく具体例も一緒に理解することが重要です。抽象的な概念を自分の言葉で説明できるレベルまで落とし込むことで、初見の文章でも筆者の主張を正確に読み取れるようになります。
現代文の語彙の勉強法とおすすめキーワード参考書を紹介！ 現代文の読解の大学受験対策におすすめの勉強法
読解力を高めるためには、文章全体の論理構造を把握する訓練が最も重要です。接続詞に注目しながら、順接なのか逆接なのか、具体例なのか言い換えなのかを意識して読む習慣をつけることで、筆者の主張の流れが見えてきます。
段落ごとに要点をメモする練習も効果的です。各段落が全体の中でどんな役割を果たしているのかを考えながら読むことで、問題を解く際に必要な情報がどこにあるかすぐに見つけられます。慣れてくれば頭の中だけでこの作業ができるようになり、読むスピードも上がります。
MARCH以上の難関大学を目指すなら、現代文と格闘するや入試現代文へのアクセス完成編などの解説が詳しい参考書で、抽象度の高い文章に慣れることが必要です。難解な文章でも筆者の主張を見失わないためには、意味段落とキーセンテンスを正確に把握する練習を繰り返すことが合格への近道です。
現代文の記述の大学受験対策におすすめの勉強法
記述問題で得点を取るためには、まず問題文が何を問うているのかを正確に理解することから始めます。傍線部の理由を説明せよという問題なのか、筆者の主張を要約せよという問題なのかで、解答の方向性が大きく変わります。
記述の練習には記述編現代文のトレーニングなどの添削例が豊富な参考書を使うことをおすすめします。自分で書いた解答と模範解答を比較し、どの要素が足りなかったのか、余計な情報を書いていないかを確認することで記述力が向上します。字数制限がある場合は、必要な要素を全て含めた上で指定字数の8割以上を埋めることを目標にしてください。
東大や京大などの難関国立大学の記述問題では、複数の段落にまたがる内容を統合して解答する力が求められます。日頃から要約練習を積み重ね、文章を自分の言葉で言い換える訓練をすることで、どんな問題にも対応できる記述力が身につきます。
大学受験対策のノートを使った現代文の勉強法
大学受験における現代文の勉強では、ノートを効果的に活用することで成績を大きく伸ばすことができます。現代文のノート作りで最も重要なのは、文章の要約を書き込むことです。問題を解いた後に、各段落の要点や筆者の主張をノートにまとめることで、文章構造を理解する力が格段に向上します。
ノートには問題を解いた日付と参考書名を記載し、間違えた問題の選択肢がなぜ不正解だったのかを必ず書き留めるようにします。正解の選択肢については、本文のどの部分が根拠になっているのかをページ数とともに記録しておくと復習の際に便利です。また、文章中に登場した重要なキーワードとその意味を別ページにまとめておくことで、語彙力の強化にもつながります。
復習用のノートとして活用する場合は、間違えた問題だけを集約したノートを作ることが効果的です。試験直前にこのノートを見返すことで、自分が陥りやすいミスのパターンを確認できます。ノートは丁寧に書くことよりも、後から見返したときに理解できる内容であることが大切です。
志望校別におすすめの大学受験の現代文の勉強法
志望校別におすすめの大学受験の現代文の勉強法を解説します。
東大志望の大学受験生におすすめの現代文の勉強法
東大の現代文は記述問題が中心であり、本文の内容を正確に理解した上で自分の言葉で説明する力が求められます。対策としては、まず漢字力と語彙力の基礎を固めることから始めます。学校で配布された漢字問題集で7割から8割程度は確実に書けるようにしておく必要があります。
次に、現代文キーワードを覚えることが重要です。抽象的な評論文を読み解くためには、哲学や社会学に関する基本的な用語を理解しておくことが不可欠です。Z会の現代文キーワード読解などを使用して、単に言葉を暗記するのではなく、その概念を説明できるレベルまで理解を深めます。
読解力の養成には、田村のやさしく語る現代文などの入門書で基礎的な読み方を学んだ後、入試現代文へのアクセスシリーズを基本編から完成編まで段階的に進めることが効果的です。特に重要なのは要約練習で、各文章を読んだ後に200字程度で要約することで、文章の論理構造を把握する力が身につきます。記述対策としては、現代文のトレーニング記述編を使用し、模範解答を参考にしながら自分なりの答案を作成する練習を繰り返します。
京大志望の大学受験生におすすめの現代文の勉強法
京大の現代文は東大と同様に記述問題が中心ですが、より抽象度の高い文章が出題される傾向にあります。京大対策では、文章の論理展開を正確に追う訓練が特に重要になります。基礎固めの段階では、漢字と重要キーワードの習得に加えて、接続詞や指示語に注目しながら文章を読む習慣をつけることが大切です。
京大の現代文で高得点を取るためには、筆者の主張だけでなく、その主張を支える具体例や対比構造を正確に把握する必要があります。入試現代文へのアクセス発展編や完成編を使用する際には、文章全体の構造図を作成する練習を取り入れることをおすすめします。段落ごとの関係性を図式化することで、複雑な論理構造も整理しやすくなります。
記述問題の対策としては、字数制限内で必要な要素を過不足なく盛り込む技術が求められます。現代文のトレーニング記述編や得点奪取現代文などを活用し、採点基準を意識した答案作りを心がけます。過去問演習では、採点者の視点に立って自分の答案を客観的に評価することが重要です。京大の現代文は難易度が高いため、早い段階から計画的に対策を進めることが合格への近道となります。
早稲田大学志望の大学受験生におすすめの現代文の勉強法
早稲田大学の現代文は学部によって傾向が大きく異なりますが、多くの学部で選択式問題が中心となっています。文学部や文化構想学部では記述問題も出題されますが、政治経済学部や商学部では選択式が主体です。早稲田対策で最も重要なのは、難解な選択肢を正確に読み解く力と、消去法を使いこなす技術です。
基礎力養成の段階では、他の難関大学と同様に漢字力と語彙力を固めることから始めます。特に早稲田の現代文では、文学や芸術に関する評論文が頻出するため、関連する専門用語や概念を理解しておくことが得点アップにつながります。現代文キーワード読解や頻出現代文重要語などを活用して、幅広い分野の用語を習得します。
読解力の向上には、入試現代文へのアクセス完成編や現代文ポラリス2などの応用レベルの問題集を繰り返し解くことが効果的です。早稲田の選択肢は紛らわしいものが多いため、正解の選択肢がなぜ正解なのか、不正解の選択肢のどこが間違っているのかを明確に説明できるようになるまで分析することが大切です。GMARCHと関関同立の現代文などの私大対策用の問題集も活用し、選択式問題に特化した解法を身につけます。過去問演習では、制限時間内に複数の長文を処理する速読力も必要になるため、時間配分を意識した練習を重ねることが合格への鍵となります。
現代文の大学受験対策におすすめの参考書
現代文の大学受験対策におすすめの参考書を紹介します。
現代文キーワード読解（Z会）
現代文を解く上で必要となる重要キーワード160語をテーマ別に解説した参考書です。科学や哲学、近代や現代社会といったテーマごとに分類されており、図解やイラストを使って抽象的な語句を視覚的に理解できる工夫がされています。入試に実際に出題された文章を例文として使用しているため、実践的にキーワードを習得することができます。
小説に登場する重要語も50語掲載されており、評論文だけでなく小説の対策も可能です。現代文で高得点を狙うためにはキーワードの知識が不可欠であり、この参考書をコツコツと進めることで文章の理解度が格段に上がります。情報量が多くコンパクトにまとまっているため、難関大学を目指す受験生には特におすすめの一冊です。
難関大学や最難関大学を志望する受験生にとっては必須レベルの内容となっており、辞書代わりに使うこともできます。ただし内容が濃いため、現代文の学習を始めたばかりの初学者には少し難しく感じるかもしれません。時間に余裕のある高校2年生のうちから取り組むことで、後々の学習がスムーズに進みます。
田村のやさしく語る現代文
現代文を初めて本格的に勉強する受験生に最適な参考書です。代々木ゼミナールの田村先生による会話形式の講義で、現代文の読み方や解き方の基礎を一から学ぶことができます。助詞や接続詞といった日本語の構造から丁寧に解説されているため、なんとなく文章を読んでいた人でも正しい読解方法を身につけることができます。
第一部では現代文の基礎的な考え方を70ページ程度で解説しており、一日で読める分量です。第二部では実際の入試問題を使った演習が収録されており、第一部で学んだことを実践しながら定着させることができます。現代文が苦手な人や勉強方法がわからない人はこの参考書から始めることで、確実に基礎力を固めることができます。
この参考書を終えた段階では共通テストレベルの現代文に対応できる基礎力が身につきます。東大京大などの最難関大学志望の受験生から高1高2で基礎を固めたい受験生まで、あらゆるレベルの受験生が最初の一冊として使うことができます。現代文をセンスで解いていた人も、この参考書で論理的な読解方法を習得することで安定した得点力を身につけることができます。
入試現代文へのアクセス（基本編/発展編/完成編）
河合出版から出版されているシリーズで、基本編から発展編、完成編へと段階的にレベルアップできる問題集です。各編に16問ずつ収録されており、読解へのアクセスと正解へのアクセスという一貫したノウハウで現代文の読み方と解き方を学ぶことができます。問題文に出てきた重要語句の解説も充実しているため、語彙力を強化しながら読解力を高めることができます。
基本編は共通テストレベルから始まり、発展編では中堅私大レベル、完成編では早慶レベルまで対応できる力を養います。発展編と完成編には要約問題の解答例も完備されており、要約の練習を通して文章の論理構造をしっかりと把握する力を身につけることができます。田村のやさしく語る現代文などで読み方の基礎を学んだ後に取り組むことで、より効果的に力をつけることができます。
基本編は正答率が9割を超えたら発展編に移り、発展編は7割程度の正答率で完成編に進むことが推奨されています。現代文が苦手で基礎から学びたい人から難関大学を目指してレベルアップしたい人まで、自分のレベルに合わせて使える参考書です。解説が非常に詳しいため、独学でも十分に力をつけることができます。
入試現代文へのアクセスの使い方とレベルを徹底解説！ 現代文と格闘する
河合出版から出版されており、全3部構成で現代文の語彙力と読解方法と実践力を一冊で身につけることができる難関大志望向けの参考書です。
第1部では現代文頻出のキーワード解説、第2部では文章を読みつなぐための独自の読解法、第3部では実際の入試問題を使った演習が収録されています。
この参考書の最大の特徴は、小手先のテクニックではなく文章そのものを正確に読み取る力を養うことに重点を置いている点です。問題演習の解説が非常に詳しく239ページもあり、文章の論理構造や筆者の主張を読み取るための思考プロセスを丁寧に学ぶことができます。掲載されている文章は難易度が高く、一回では身につかないため3周繰り返すことが前提となっています。
MARCHレベルの現代文の実力を身につけた上で取り組むことが推奨されており、基礎ができていない状態で挑戦すると挫折する可能性が高いです。完成させるには相当な時間がかかるため、高校2年生のうちから取り組み始めることが理想的です。この一冊を仕上げれば早慶レベルの現代文にも十分対応できる確かな読解力を身につけることができます。
期間別におすすめの大学受験対策の現代文の勉強法
期間別におすすめの大学受験対策の現代文の勉強法を解説します。
夏休みにおすすめの大学受験対策の現代文の勉強法
結論から述べると夏休みの現代文学習は基礎固めと読解力養成に集中することが合格への近道です。
夏休みは受験勉強において最も重要な時期であり、この期間に基礎的な読解スキルを身につけることが秋以降の成績向上につながります。まず取り組むべきことは語彙力の強化です。現代文に頻出するキーワードの意味を正確に理解していないと文章全体の論理構造を把握することができません。
Z会の現代文キーワード読解を使用して1日30分程度キーワードの暗記に取り組むことをおすすめします。同時に漢字の学習も並行して進めていきましょう。学校で配布された漢字問題集の中から70%から80%程度は確実に書けるようにしておく必要があります。
基礎的な読解技術の習得も夏休みの重要課題です。田村のやさしく語る現代文のような参考書を活用して正しい文章の読み方を学んでいきます。筆者の主張がどこにあるのかを見抜く力や意味段落を正確に把握する技術を身につけることで秋以降の問題演習がスムーズに進みます。
夏休み後半からは基礎レベルの問題集に取り組み始めることが効果的です。入試現代文へのアクセス基本編やポラリス1を使用して実際の入試問題に触れながら学んだ読解技術を実践していきましょう。
冬休みにおすすめの大学受験対策の現代文の勉強法
結論として冬休みは志望校の過去問演習と弱点補強に集中する時期です。
冬休みは受験直前期であり限られた時間の中で最大限の効果を出す必要があります。この時期に最も重視すべきことは志望校の過去問を徹底的に分析することです。過去問演習を通じて出題傾向や問題形式を把握することで本番で実力を発揮できる可能性が高まります。
過去問を解く際には必ず時間を計測して本番と同じ環境で取り組むことが重要です。解き終わった後は採点だけで終わらせずになぜその選択肢が正解なのかやなぜ自分が選んだ選択肢が不正解なのかを徹底的に分析していきましょう。
共通テスト対策も冬休みの重要課題です。きめる共通テスト現代文や共通テスト実践問題集を活用して共通テスト特有の解法パターンを習得していきます。特に評論文では要約力が求められるため文章全体の論理構造を素早く把握する訓練を重ねることが高得点への鍵となります。
弱点分野がある場合は冬休み中に集中的に対策を行います。記述問題が苦手な人は記述編現代文のトレーニングを使用して解答の型を身につけることや選択問題で迷いやすい人は消去法のテクニックを磨くことが得点アップにつながります。
定期テスト対策におすすめの現代文の勉強法
定期テスト対策におすすめの現代文の勉強法を解説します。
定期テストの2週間前は、現代文の土台をしっかり作る時期になります。この時期に最も大切なのは、授業ノートを徹底的に復習することです。
先生が授業中に説明した重要なキーワードや筆者が伝えたい主張、指示語が指している内容、各段落で述べられている要点をすべてノートに整理していきます。ただ内容を覚えるだけでなく、なぜそのような解釈になるのか、どんな考え方で文章を読み解いていくのかを自分の言葉で説明できる状態にすることが重要です。
定期テストでは語彙力が得点に直接影響します。教科書に出てくる知らない言葉や難しい表現には必ず印をつけて、辞書やノートで意味を調べておきましょう。
また教科書ガイドを使って本文全体の流れと意味段落の構造を確認していきます。各段落の要点やキーセンテンス、筆者の主張を整理して、段落同士の関係性を理解することが必要です。
1日あたり60分から90分の学習時間を確保して、授業ノートの復習から始めて、語彙の確認、意味段落の整理、キーセンテンスの確認という流れで進めていくと効果的です。
テスト1週間前からは、7割の得点を確実に取れる状態を作り上げることが目標です。ただ理解しているだけでなく、テストで再現できる力、自分の言葉で説明できる力を身につけていきます。
まず段落ごとの要約練習を本格的に始めましょう。授業ノートや教科書ガイドを見ながら本文を読んで、この段落では筆者が何を主張しているのか、何を伝えたいのかを1行でまとめる練習をします。
しかしやだからやつまりといった接続詞を意識して、論理の流れをつかむことが重要です。毎日1題から2題の要約練習を続けるだけで、文章の構造を把握する力が確実に向上していきます。
同時に漢字対策も本格的に進めていきましょう。教科書の下部に載っている新出漢字は、読みと書きの両方を完璧にしておく必要があります。
テスト3日前からは、アウトプット中心の学習方法に切り替えていきます。ここでやるべきことは、時間を意識した実戦的な練習と弱点の補強になります。
これまで解いてきた問題集やプリントを、制限時間を設定してもう一度解き直していきましょう。特に記述問題については、模範解答を丸暗記するのではなく、筆者の主張やキーセンテンス、段落の構成を意識しながら自分の言葉で書けるようにすることがポイントです。
さらに要約練習も毎日1題は続けていきましょう。本文を読みながら主張と根拠と結論の流れを意識して、段落間の関係が対比なのか因果関係なのか例示なのかを整理する練習を重ねると、定期テストでの得点アップに直結します。
学年別に高校生におすすめの現代文の勉強法
学年別に高校生におすすめの現代文の勉強法を解説します。
高校3年生におすすめの現代文の勉強法
結論として高校3年生は志望校レベルに合わせた実践的な演習を中心に進めることが合格への最短ルートです。
高校3年生の現代文学習は時期によって取り組むべき内容が大きく変わります。春から夏にかけては基礎力の確認と応用力の養成が中心です。すでに基礎的な読解力が身についている人は入試現代文へのアクセス発展編やポラリス2を使用して応用レベルの問題に挑戦していきましょう。
秋以降は志望校のレベルに応じた対策が必要です。MARCH志望の人は入試現代文へのアクセス完成編やGMARCHと関関同立の現代文を使用して私大特有の問題形式に慣れることが重要です。早慶志望の人は現代文と格闘するまで取り組むことで抽象度の高い文章にも対応できる読解力を養成します。
国公立志望で記述問題が出題される人は記述編現代文のトレーニングを活用して論理的な解答を作成する練習を積み重ねていきましょう。記述問題では部分点を確実に獲得することが合格ラインに到達する鍵となります。
直前期には過去問演習に全力を注ぎます。現代文は他の科目と異なり問題数を多く解くよりも1題1題を丁寧に分析することが得点力向上につながります。間違えた問題は必ず解説を熟読してなぜその選択肢が正解なのかを理解することが重要です。
高校2年生におすすめの現代文の勉強法
結論として高校2年生は基礎力の完成と読解技術の定着を目標に学習を進めることが受験成功への土台作りになります。
高校2年生の段階では焦らずに基礎を固めることが最優先です。まず語彙力の強化に取り組みましょう。現代文キーワード読解を使用して評論文に頻出する抽象的な概念や専門用語を正確に理解していきます。この時期にキーワードを覚えておくことで高校3年生になってからの読解スピードが格段に向上します。
漢字学習も継続的に行うことが重要です。入試では漢字問題だけで10点から20点程度の配点があるため漢字を確実に得点源にすることで他の受験生に差をつけることができます。学校の漢字テストを活用して定期的に復習を行いましょう。
読解技術の習得にも時間をかけます。田村のやさしく語る現代文を読みながら文章の論理構造を把握する方法や筆者の主張を見抜く技術を学んでいきます。読み物のように気軽に読み進めながら重要な部分にマーカーを引く習慣をつけることで能動的な読解力が身につきます。
2年生の後半からは問題演習にも取り組み始めます。入試現代文へのアクセス基本編やポラリス1を使用して実際の入試問題に触れることで学んだ知識や技術を実践の場で活用する力を養成していきましょう。
高校1年生におすすめの現代文の勉強法
結論として高校1年生は読書習慣の確立と基礎的な語彙力の養成が最も重要な学習課題です。
高校1年生の段階では受験を意識しすぎずに国語力全般を高めることを目標にします。まず取り組むべきことは幅広いジャンルの文章を読む習慣をつけることです。評論文や小説だけでなく新聞のコラムや専門的な書籍にも触れることで読解力の基礎が自然と養われていきます。
学校の授業を大切にすることも重要です。授業で扱う文章をしっかりと理解して予習復習を丁寧に行うことで基礎的な読解技術が身につきます。定期テストの対策を通じて文章を正確に読む力や設問に的確に答える力を養成していきましょう。
語彙力の強化にも早い段階から取り組むことをおすすめします。学校で配布される漢字問題集を活用して毎日少しずつ漢字を覚えていく習慣をつけることが大切です。また難しい語彙に出会ったときは辞書で意味を調べてノートにまとめることで語彙力が着実に向上します。
まとめ
大学受験対策の現代文の勉強法を分野別及び目的別に解説しました。
現代文の勉強法の要点は下記になります。
- 重要キーワードの習得と文章の読み方の基礎固めが偏差値アップの土台
- ノートには要約と間違えた理由を記録し復習に活用
- 要約練習と過去問分析が読解力と得点力を飛躍的に向上させる鍵
- 記述問題は問題の要求を正確に理解し必要な要素を漏らさず書く力が重要
- 志望校の過去問は量より質を重視して徹底分析
