大学受験の漢文の超効率的な勉強法を解説します。
また志望校別の東大、京大、早稲田や難関大志望におすすめの漢文の勉強法から実際にやってよかった漢文の勉強法から共通テスト対策におすすめの漢文の勉強法も解説します。
また漢文の勉強法の実践におすすめの参考書から大学受験の漢文のおすすめの勉強法の順番も解説します。

【この記事の監修者:逆転合格特化塾塾長「竹本明弘」】
これまでオンライン予備校「逆転合格特化塾」の塾長として早慶に現役生および浪人生を含めて合計で300人以上の合格者を輩出してきました。
その中で共通テストの漢文で満点を取った生徒もたくさんおり、実際に指導する中でゼロからでも漢文の偏差値70まで到達した大学受験対策の漢文の勉強法やおすすめの参考書およびやってよかった漢文の勉強の順番を解説したいと思います。
いきなり最終結論!偏差値30から70になる漢文の勉強法TOP3を徹底解説!
結論から述べると漢文の勉強法TOP3は句形の完全暗記と問題演習の反復、重要語句100個の確実な定着、そして共通テスト形式の問題を使った読解トレーニングです。
句形の完全暗記と問題演習
第1位の句形の完全暗記と問題演習では漢文早覚え即答法などの参考書を使って基本的な句形を徹底的に覚えていきます。 ただし句形を眺めているだけでは実際の問題で使えないため、ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習のような問題集を併用することが非常に重要です。
句形を見て理解した気になっても実際の文章で出てくると読めないというのが漢文学習のあるあるなので、必ず問題演習とセットで進めていきましょう。
重要語句100個の暗記
第2位の重要語句100個の暗記では漢文で頻出する基本的な語彙を完璧にマスターします。漢文の重要語句は古文単語と比べて覚える量が少なく100個程度で十分なので、短期間で仕上げることができます。
句形と同様に漢文早覚え即答法などを活用しながら、繰り返し確認して定着させていくことで読解力の基礎が固まります。
共通テスト形式の問題を使った読解トレーニング
第3位の共通テスト形式の問題を使った読解トレーニングでは実戦的な解き方を身につけていきます。 漢文は現代文と異なり傍線部の前後に答えがあるケースが多いという特徴があるため、この解法パターンを共通テスト対策問題集で繰り返し練習します。 きめる共通テスト古文漢文の漢文部分や共通テスト古文漢文重要対策問題集などを使って2日に1回は問題を解く習慣をつけることで、安定して高得点が取れるようになります。
大学受験対策におすすめの漢文の勉強法の順番
大学受験対策におすすめの漢文の勉強法の順番を解説します。
漢文は受験で扱う科目の中でも特に短時間で仕上げられる分野です。そのため、効率性を追求するよりも、毎日の1時間1時間の学習の質を高めることを意識して、確実な勉強習慣を築いていくことが大切になります。
まず漢文の学習をスタートする際には、句形を習得するための参考書と、その句形をしっかり身につけられているかを確認するための問題集形式の参考書の2種類を組み合わせて使っていきましょう。
漢文早覚え速答法(学研)を活用しながら、同時にステップアップノート10漢文句形ドリルと演習(河合出版)を使って問題演習をこなしていくことで、句形をしっかりと頭に入れていきます。漢文の句形は眺めているだけだと覚えた気分になってしまい、実際の入試問題で出てきたときに読めないというケースが非常によくあります。そのため、問題演習をしているときにも漢文早覚え速答法(学研)に立ち戻って復習することが重要ですので、ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習(河合出版)を2周したら、ひとまず句形の集中的な暗記は十分だと考えて問題ありません。
また重要語句も100語程度ではありますが、漢文早覚え速答法(学研)を使って確実に覚えるようにしていきましょう。
共通テスト対策用の過去問題集などを活用しながら、共通テストの漢文で継続的に70%以上の得点を取れるようになることを目指します。
きめる!共通テスト古文・漢文(学研)の漢文部分と、共通テスト古文・漢文集中講義(旺文社)または共通テスト古文・漢文実戦対策問題集(旺文社)の漢文部分に取り組みつつ、読解の方法を身につけていきましょう。漢文の読解においては、最初の段階では句形や重要語句を暗記していても、なかなかスムーズに読めないと感じることが多いはずです。読めない文章に遭遇したときには、必ず返り点と句形と重要語句の3つのうち、どの部分に課題があったのかを解説を読みながら繰り返し確認していくことが大切です。
また漢文は現代文などとは異なり、対象となる傍線部の前後に答えが存在するケースが極めて多いので、特にその解き方および正解となる選択肢の選び方も、2日に1回は漢文の共通テスト形式の問題集を解くことで習得していきましょう。漢文の共通テストで得点を取るためのコツを解説した参考書なども存在しますが、個人的には共通テストの過去問または共通テスト形式の問題集の解説部分をしっかりと読み込むことと、漢文早覚え速答法(学研)を組み合わせることが最も効果的な学習になると考えますので、選択と集中を意識してしっかりと取り組んでいきましょう。
志望校のレベルに応じて取り組む参考書を変えていきます。国公立大学志望の受験生はCanpass古典(駿台文庫)や入試精選問題集漢文(河合出版)を進めつつ、東京大学志望の受験生は加えて得点奪取漢文(河合出版)まで進めていきましょう。
この段階まで到達すると、この先に成績が伸びるかどうかは共通テストレベルの漢文が80%以上解ける状態ができているかどうかにかかっています。共通テストレベルの漢文に基礎力が詰まっているからこそ基礎を大切にして、まだ点数が取れないという受験生は地道に継続して共通テスト対策に取り組んでいきましょう。
また難関国公立大学志望の受験生で、東京大学など記述問題が求められる受験生は得点奪取漢文(河合出版)などを使って、記述力を鍛える必要がありますが、基本的には漢文は読解力、つまり現代語訳できるかどうかと文脈理解できるかどうかが非常に重要です。難易度が上がっても継続して、なぜその解答になるのかを解答の解説を見ながら、徹底して理解することに努めていきましょう。
共通テスト対策におすすめの漢文の勉強法
共通テスト対策におすすめの漢文の勉強法を解説します。
共通テスト対策におすすめの漢文の勉強法(基礎編)
共通テスト漢文の基礎固めは句形の暗記からスタートします。 まず漢文早覚え即答法のような句形をまとめた参考書を1冊用意して、基本的な句形を体系的に学習していきます。漢文の句形は限られた数しかないため、集中して取り組めば1ヶ月から2ヶ月程度で基本的なものは習得できます。
句形の暗記と並行してステップアップノート10漢文句形ドリルと演習などの問題集形式の教材に取り組むことが大切です。句形は単に眺めて覚えるだけでは実際の問題で使えないため、必ず問題演習を通じて定着させていく必要があります。この問題集を2周することで句形の基礎は十分に固まり、次のステップに進む準備が整います。
重要語句の学習も基礎固めの重要な要素です。漢文で必要な重要語句は100個程度と限られているため、古文単語と比べて覚える負担が軽いです。漢文早覚え即答法に収録されている重要語句を毎日少しずつ覚えていくことで、読解の基礎となる語彙力が身につきます。
共通テストで9割取れるおすすめの漢文の勉強法(応用編)
共通テストで9割取れるおすすめの漢文の勉強法を解説します。
1日の勉強時間は句形学習40分と語句暗記30分と復習20分を目安とします。
共通テスト漢文の勉強法における第一歩として、まずは句形と重要語句の基礎を固めることから始めていきます。共通テストの漢文で得点力を上げるには、句形を正確に理解してどんな構文が出てきても迷わずに読めるようになることが必要です。旺文社から出版されている漢文早覚え即答法という参考書を使って共通テスト漢文で頻出となる句形と語句を毎日10個から15個ずつ暗記していきましょう。
ただ目で追うだけではなく音読しながらリズムで覚えることによって、共通テスト本番でも反射的に思い出せるようになります。漢文早覚え即答法を読み進めながら重要語句も100個程度ではありますが必ず覚えるようにしていきます。この時期は焦らずに基礎を丁寧に積み上げることで共通テストでの成長スピードが大きく変わってきます。
第2段階では、覚えた句形を実際に共通テストの問題で使えるレベルまで引き上げていきます。河合出版から出版されているステップアップノート10漢文句形ドリルと演習という問題集を活用して、句形を問題形式で確認していきましょう。ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習を2周したら一旦は句形の集中暗記は十分だと思っていただいて大丈夫です。
共通テスト漢文ではなぜこの返り点になるのかやなぜこの語順になるのかといった理解が求められるため、単なる暗記ではなく構造理解を意識した勉強法が重要になります。1日1章ペースで進めながら、共通テストで句形を見た瞬間に意味と構造が浮かぶようになるまで練習を続けてください。さらに本文中の重要語句の役割を意識しながら、主語と述語と目的語の関係を把握する読解トレーニングも開始していきます。
第3段階の共通テスト漢文の勉強法では、句形知識を実際の共通テストの読解に活かす力を養っていきます。学研プラスから出版されているきめる共通テスト古文漢文の漢文の部分と河合出版から出版されている共通テスト古文漢文重要対策問題集の漢文の部分に取り組みつつ、共通テスト特有の読み方を習得していきましょう。読めない文章に出会った時には常に返り点と句形と重要語句の3つのどこに課題があったのかを解説を読みながら繰り返し確認していくことが大切です。
また共通テストの漢文は現代文などと異なって対象の傍線部の前後に答えがあるケースが非常に多いため、特にその解き方を2日に1回は漢文の共通テスト形式の問題集を解くことでマスターしていきます。本文中のどこに答えがあるかを探す訓練を重ねることで共通テスト特有の解答パターンに慣れていくことができます。この段階を丁寧に進めることで共通テスト漢文の本番でも安定して7割以上を取れる得点力が身についていきます。
第4段階の共通テスト漢文の勉強法では、共通テスト本番形式の演習を中心として得点力を安定させていきます。共通テストやセンター試験の過去問を使いながら週に3題から4題を目安に解き進めていきましょう。共通テスト漢文は選択肢問題が中心であり根拠が傍線部の前後にあることが多いため、どこに答えの根拠があるのかを意識して読む訓練が必要になります。
間違えた問題については原因を句形の誤用なのか語句の理解不足なのか選択肢の根拠ミスなのかに分類して復習ノートに整理していきます。この反復練習によって共通テスト漢文の本番でも安定して8割以上を取れる得点力が身についていきます。共通テストの過去問もしくは共通テスト形式の問題集の解説部分をしっかりと読み込むことと漢文の早覚え即答法のセットが一番効果的な学習ができます。
最終段階の共通テスト漢文勉強法では共通テストの過去問を使った総仕上げを行っていきます。共通テストとセンター試験の過去問を合わせて10年分ほど解いて60分以内に正確に解けるように練習を重ねます。過去問演習後は本文を段落ごとに整理しながら返り点と句形と語句の使われ方を徹底的に分析していきましょう。特になぜこの答えになるのかを自分の言葉で説明できるようになることが共通テスト漢文で9割を安定して取る鍵となります。
共通テストの漢文においては返り点と句形と語句のそれぞれにおいて復習の質を高めることで本文構造を見抜く力と句形知識の即応力を両立させることができます。最終的にはどの年度の共通テスト漢文でも安定して高得点を取れる実力が完成していきます。


実際にやってよかった漢文の大学受験対策の勉強法3選
実際にやってよかった漢文の勉強法を3つ紹介します。
第1の勉強法は句形の参考書と問題集をセットで進める2点セット学習法です。 漢文早覚え即答法で句形を学習しながら、同時にステップアップノート10漢文句形ドリルと演習で演習を重ねることで、知識が確実に定着します。
参考書だけで句形を覚えた気になっても実際の問題では使えないことが多いため、この2点セットでの学習が非常に効果的です。
第2の勉強法は毎日少しずつ重要語句を覚えていく積み重ね学習法です。
漢文の重要語句は100個程度と限られているため、毎日10個ずつ覚えていけば10日で一通り学習できます。
古文単語と比べて覚える量が少ないので、確実に全ての語句を定着させることができ、これが読解力の土台となります。
第3の勉強法は2日に1回共通テスト形式の問題を解く定期演習法です。
定期的に問題を解くことで漢文特有の解法パターンが身につき、得点力が安定します。問題を解いた後は必ず解説を読み込んで、なぜその答えになるのかを理解することで、次第に正答率が上がっていきます。
分野別におすすめの大学受験対策の漢文の勉強法
分野別におすすめの大学受験対策の漢文の勉強法を解説します。
句形の大学受験対策におすすめの勉強法
句形の学習は漢文学習の最重要項目です。まず漢文早覚え即答法などの参考書を使って基本的な句形を体系的に理解していきます。 使役形、受身形、否定形、疑問形などの基本句形から始めて、徐々に複雑な句形へと学習を進めていくことが効果的です。
句形を覚える際は必ず音読をすることが重要です。目で見るだけでなく声に出して読むことで、句形のリズムや返り点の動きが体に染み込んでいきます。また書いて覚えることも効果的で、何度も手を動かすことで記憶に定着しやすくなります。
ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習のような問題集で実際に句形を使う練習をすることが不可欠です。問題を解きながら間違えた句形は漢文早覚え即答法に戻って復習するという往復学習を繰り返します。
この問題集を2周すれば句形の基礎は十分に固まるので、その後は読解問題の中で句形を確認していく形で学習を進めましょう。
重要語句の大学受験対策におすすめの勉強法
重要語句の学習は漢文の読解力を支える基盤となります。漢文の重要語句は古文単語と比べて数が少なく100個程度で十分なため、短期集中で覚えることができます。漢文早覚え即答法に収録されている重要語句を中心に、毎日10個から20個ずつ確実に覚えていきましょう。
重要語句を覚える際は単語カードを作成する方法が効果的です。表に漢字を書き裏に意味を書いたカードを作り、通学時間や休み時間などの隙間時間を活用して繰り返し確認します。視覚的に覚えることで記憶に残りやすくなり、効率的に語彙を増やすことができます。
重要語句は例文と一緒に覚えることで定着率が高まります。 単語だけを丸暗記するのではなく、実際の文章の中でどのように使われるかを理解することが大切です。
漢文の読解の大学受験対策におすすめの勉強法
漢文読解の学習は句形と重要語句の基礎が固まってから本格的に始めます。きめる共通テスト古文漢文の漢文部分を使って、文章全体を読むコツを学んでいきます。最初は句形や語句を知っていても文章が読めないと感じますが、これは誰もが通る道なので諦めずに継続することが大切です。
読解問題を解く際は返り点、句形、重要語句の3つの観点から自分の理解を確認します。文章が読めなかった原因がこの3つのどこにあるのかを解説を読みながら分析することで、効率的に弱点を克服できます。解説をしっかり読み込んで理解を深めることが、読解力向上の最短ルートです。
共通テスト形式の問題を使った演習を2日に1回は行うことが効果的です。漢文は傍線部の前後に答えの根拠があることが多いという特徴を理解して、この解法パターンを繰り返し練習します。共通テスト古文漢文重要対策問題集などを活用して、実戦的な解き方を身につけていきましょう。
難関大学を目指す場合は共通テストレベルで8割以上取れるようになってから次のステップに進みます。国公立志望の受験生はCanpass古典や入試精選問題集漢文を使って、より難易度の高い問題に取り組みましょう。
大学受験対策のノートを使った漢文の勉強法
結論から述べると大学受験の漢文対策にノートを使う場合は句形と重要語句を整理するノート作りが最も効果的です。
漢文は受験科目の中で最も勉強時間がかからない科目ですが、だからこそノートを使って知識を整理することが重要になります。ノートには覚えた句形を自分の言葉でまとめ直し、間違えた問題を記録していくことで復習がしやすくなります。
具体的にはノートの左ページに句形の例文を書き、右ページに現代語訳と注意点を記入する方法がおすすめです。また問題演習で間違えた箇所はノートに書き写し、なぜ間違えたのかを返り点、句形、重要語句の3つの観点から分析して記録しましょう。こうすることで自分の弱点が可視化され、効率的な復習が可能になります。
ノート作りで大切なのは綺麗に書くことではなく、自分が見返した時に理解できる形で記録することです。毎日10分でもノートを見返す習慣をつければ、漢文の基礎力は着実に向上していきます。
志望校別におすすめの大学受験の漢文の勉強法
志望校別におすすめの大学受験の漢文の勉強法を解説します。
東大志望の大学受験生におすすめの漢文の勉強法
東大の漢文は共通テストと異なり記述式の問題が中心となるため、ただ読めるだけでなく自分の言葉で説明できる力が求められます。学習の進め方としては最初の2ヶ月で句形と重要語句を完璧に覚え、3ヶ月目には共通テスト形式の問題で8割以上を安定して取れる力をつけます。
4ヶ月目からは記述対策に特化した学習を始めましょう。記述問題では現代語訳の正確さと文脈理解の深さが評価されるため、解答を作成する際には必ず解説を読み込んでなぜその解答になるのかを徹底的に理解することが大切です。
また東大の漢文では文章全体の主題を把握する力も問われます。そのため一文一文を訳すだけでなく、文章全体の流れや筆者の意図を考えながら読む練習を積み重ねましょう。過去問演習を通じて東大特有の出題傾向に慣れることも合格への近道となります。
京大志望の大学受験生におすすめの漢文の勉強法
結論として京大志望の受験生は漢文の基礎を固めた上で読解力を徹底的に鍛える必要があります。
京大の漢文は東大と比べると記述量は少ないものの、文章の内容理解を問う問題が多く出題される傾向にあります。そのため句形や重要語句といった基礎知識を完璧にすることはもちろん、文章の論理展開を正確に追う力が求められます。
学習計画としては最初の2ヶ月で基礎固めを行い、3ヶ月目には共通テストレベルの問題で安定して7割から8割を取れる状態を目指します。4ヶ月目以降は国公立向けの問題集を使いながら、京大の過去問にも取り組んでいきましょう。
京大の漢文では文章中の登場人物の心情や行動の理由を問う問題が頻出です。したがって単に訳すだけでなく、なぜそのような行動を取ったのか、どのような心情なのかを考えながら読む習慣をつけることが重要です。
早稲田大学志望の大学受験生におすすめの漢文の勉強法
結論として早稲田大学志望の受験生は選択式問題への対応力を中心に学習を進めることが効果的です。
早稲田大学の漢文は学部によって難易度に差がありますが、基本的には選択式の問題が中心となります。文学部や教育学部では比較的難易度の高い文章が出題されることもありますが、共通テストレベルの基礎力があれば十分対応可能です。
学習の進め方としては最初の2ヶ月で句形と重要語句を確実に覚え、3ヶ月目には共通テスト形式の問題集を使って読解のコツを身につけます。早稲田の漢文では傍線部の前後に答えのヒントがあることが多いため、問題を解く際には必ず前後の文脈を確認する癖をつけましょう。
4ヶ月目以降は過去問演習を中心に学習を進めます。早稲田の問題は選択肢が紛らわしいことが多いため、なぜその選択肢が正解なのか、なぜ他の選択肢が不正解なのかを解説を読みながら丁寧に確認することが大切です。
漢文の大学受験対策におすすめの参考書
漢文の大学受験対策におすすめの参考書を紹介します。
漢文早覚え即答法
この参考書は句形と重要語句と漢字の暗記をまとめて行うことができ、漢文に慣れることを重視した内容が多くの受験生から支持されています。最大の特徴は田中雄二先生が考案した10のいがよみ公式で、漢字以外の読みに着目することで効率的に漢文の読解力を高めることができます。
また本書にはコレだけ漢字91語と重要語句が約100語程度収録されており、共通テスト8割レベルの知識をこの一冊で身につけることができます。講義形式の解説のあとにすぐ演習問題が続く構成になっているため、学んだ知識をその場で実践的に確認することができます。漢文が苦手な人でも音読を繰り返すことで、返り点や句形を自然に理解できるようになります。
ステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習
河合塾から出版されているステップアップノート10 漢文句形ドリルと演習は、漢文の基本知識を確認するための問題集形式の参考書です。全10講の見開き完結の書き込み式ドリルになっており、句形ごとにテーマが分けられているため学習しやすい構成になっています。この参考書は問題集としての側面が強いため、漢文早覚え即答法などで基本的な句形を学んだあとに取り組むことをおすすめします。
各テーマは前半にポイント解説とドリル問題があり、後半には基本問題と練習問題として長文読解問題が収録されています。句形の知識を覚えるだけでなく、実際の文章の中でその知識を使う練習ができる点が大きな特徴です。共通テストレベルの問題で構成されているため、基礎力を固めながら実戦的な力を養うことができます。
きめる!共通テスト古文・漢文
スタディサプリの超人気予備校講師である岡本梨奈先生によるていねいな解説で、ゼロからでも合格点を目指すことができます。先生と生徒のかけあいを軸とした講義形式になっているため、サクサク読み進めることができます。
オールカラーで図解やイラストが満載になっており、視覚的にも理解しやすい内容です。巻頭特集では共通テストの特徴と対策が徹底分析されており、今求められる力を把握することができます。過去問にチャレンジというコーナーでは実戦形式で知識を身につけることができるため、読解のテクニックを実際に試しながら学習を進められます。
漢文ヤマのヤマ 共通テスト対応版
20年以上にわたり支持されているベストセラー参考書が漢文ヤマのヤマ 共通テスト対応版です。東進ハイスクールの人気講師である三羽邦美先生が、受験漢文に必要な66個の句法を厳選してムダなくやさしく解説しています。見開き2ページで1つの句法がまとまった見やすいレイアウトになっており、学習しやすい構成です。
各句法について例文をあげながら文章の背景とともに解説し、演習ドリルで確認する形式をとっています。句法の解説から演習ドリルへと繰り返し学習することで、超基礎から受験まで一冊で効率よく学ぶことができます。
期間別におすすめの大学受験対策の漢文の勉強法
期間別におすすめの大学受験対策の漢文の勉強法を解説します。
夏休みにおすすめの大学受験対策の漢文の勉強法
まとまった時間が取れる夏休みだからこそ、句形と重要語句の暗記に集中して取り組むことができます。1日1時間から1時間半程度の学習時間を確保して、漢文の土台作りを徹底的に行いましょう。
具体的な学習方法としては、句形を覚えるための参考書と問題集をセットで使うことが効果的です。漢文早覚え即答法のような句形をまとめた参考書で知識をインプットしたら、すぐにステップアップノート10漢文句形ドリルと演習のような問題集でアウトプットを繰り返します。この反復学習によって、見ただけでは覚えた気になりがちな句形を実践的に定着させることができます。
夏休み中に句形の参考書を3周以上読み込み、問題集を2周完成させることを目標にしてください。また重要語句も100個程度覚える必要がありますので、毎日10個ずつコツコツと暗記していきましょう。
冬休みにおすすめの大学受験対策の漢文の勉強法
冬休みは入試直前期として、実戦的な演習に力を入れる時期です。共通テストまで残り1ヶ月という時期だからこそ、過去問演習を中心に据えた学習計画を立てましょう。1日1題は必ず漢文の問題を解く習慣をつけることが重要です。
この時期に取り組むべきは、共通テストの過去問や共通テスト形式の予想問題集です。きめる共通テスト古文・漢文の漢文部分や、共通テスト古文・漢文重要対策問題集などを使って、時間配分や解答テクニックを身につけていきます。漢文は傍線部の前後に答えがあるケースが多いという特徴を理解し、効率的な解き方をマスターしましょう。
間違えた問題については、返り点、句形、重要語句のどこに課題があったのかを必ず分析してください。解説を丁寧に読み込み、なぜその答えになるのかを理解することが得点力アップにつながります。
定期テスト対策におすすめの漢文の勉強法
定期テスト対策におすすめの漢文の勉強法を解説します。
この時期は基礎を完璧に固めることが最重要です。授業で扱った句法や返り点、再読文字、否定形といった基本事項をノートと教科書で確実に習得しましょう。
漢文で高得点を狙うには、句形と重要語句、省略されている主語や登場人物の理解、文章全体の要約と重要箇所の把握という4つの柱をしっかり押さえることが大切です。特に本文全体の展開や登場人物の関係性を正しく把握することが、内容把握問題や記述問題で差をつけるポイントになります。
教科書ガイドの活用が非常に効果的です。まず本文を自分で読んでからガイドで答え合わせをし、誤解や理解不足の箇所はノートにまとめましょう。教科書本文を1文ごとに、白文から訓読、書き下し文、現代語訳へと順に確認していく方法がおすすめです。
この段階では暗記と再現能力に全力を注ぎます。白文対策を本格化させ、白文を見たら即座に書き下し文を書ける訓練を繰り返しましょう。
1日60〜90分の学習は、白文から書き下し文への変換練習30分、現代語訳と内容把握30分、音読と文法確認30分に分けます。音読は定期テスト当日まで継続することが大切です。1日4回音読すれば、句法や返り点、語順が自然と身につきます。
学年別に高校生におすすめの漢文の勉強法
学年別に高校生におすすめの漢文の勉強法を解説します。
高校3年生におすすめの漢文の勉強法
高校3年生は受験本番までの限られた時間の中で、効率的に漢文の学力を伸ばす必要があります。4月から7月までは基礎固めの時期として、句形と重要語句の完全習得を目指しましょう。漢文は受験科目の中で最も短期間で成績が上がる科目ですので、正しい方法で学習すれば確実に得点源にできます。
8月から10月は読解力を養成する時期です。共通テストレベルの問題演習を繰り返し、現代語訳する力と文脈を理解する力を同時に鍛えていきます。2日に1回のペースで漢文の問題を解き、解答解説を徹底的に読み込むことで、漢文独特の読み方を体得していきましょう。
11月以降は志望校別の対策に入ります。国公立大学志望者はCanpass古典や入試精選問題集漢文などで二次試験対策を行います。東京大学など難関国公立を目指す場合は、得点奪取漢文などを使って記述問題にも対応できる力を養成しましょう。共通テストで8割以上を安定して取れる実力がついていれば、二次試験対策もスムーズに進みます。
高校2年生におすすめの漢文の勉強法
高校2年生は時間的な余裕がある時期ですので、焦らずじっくりと漢文の基礎を固めることができます。この学年では週に3回から4回、1回30分程度の学習時間を確保して、無理なく継続的に学習することを心がけましょう。漢文は短時間でも毎日触れることで着実に力がついていきます。
学習内容としては、まず句形の暗記から始めます。漢文早覚え即答法のような参考書を使って、1日5個ずつ新しい句形を覚えていくペースで進めていきましょう。覚えた句形は必ず問題集で確認することが大切です。ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習などを並行して使い、知識の定着を図ります。
2年生の後半からは、少しずつ読解問題にも挑戦していきましょう。最初は短い文章から始めて、徐々に長い文章に慣れていくことが重要です。
高校1年生におすすめの漢文の勉強法
高校1年生は漢文学習の基礎の基礎を身につける時期です。中学校までの漢文学習とは異なり、大学受験に向けた体系的な学習をスタートさせましょう。週に2回から3回、1回20分から30分程度の短い学習時間でも構いませんので、コツコツと継続することが最も重要です。
まずは返り点の読み方を完璧にマスターすることから始めます。レ点、一二点、上中下点などの基本的な返り点をしっかりと理解し、正しく読めるようになることが漢文学習の第一歩です。学校の授業で扱った文章を繰り返し音読することで、返り点に従って読む感覚を身につけていきましょう。
1年生の後半からは、基本的な句形の暗記にも取り組み始めます。否定形や疑問形など、頻出する句形から優先的に覚えていくことをおすすめします。
まとめ
大学受験におすすめの漢文の勉強法を分野別および目的別に解説しました。
漢文の勉強法における要点は下記になります。
| ▽おすすめの漢文の参考書の使い方やレベルが知りたい方はこちら |
| 漢文早覚え速答法 共通テスト対応版の使い方とレベル【参考書解説】 |
| 漢文ヤマのヤマ 共通テスト対応版の使い方とレベル【参考書解説】 |
| ▽漢文のおすすめの勉強法はこちら |
| 共通テストの漢文のおすすめの勉強法 |
| 定期テスト対策におすすめの漢文の勉強法 |
| 漢文のおすすめの勉強法を徹底解説!共通テスト対策から定期テスト対策まで紹介! |
