翔凜中学校・高等学校では、「生徒が幸せになる教育」を掲げ、多様性を重視した独自の教育環境を提供しています。30年にわたる銀行での経験を持つ栗原校長は、教育現場にビジネスの視点を取り入れた新しい学校運営を実践。
週4日のカウンセラー・相談員の常駐や学年の垣根を超えた夏期講習での習熟度別クラスなど、従来の学校の概念を超えた取り組みを展開しています。
栗原校長が描く、これからの教育のあり方と、生徒の可能性を広げる特色ある教育活動について紹介します。

多様性を重視した教育環境と独自の学校運営
ー 翔凜中学校・高等学校の概要や特色について教えてください。
栗原校長:本校は、多様性を重視した教育環境の提供を特色としており、国際科の学校であることから、留学生、国際児、帰国子女など、様々なバックグラウンドを持つ生徒たちが共に学んでいます。また、学校運営においては、私の30年に及ぶメガバンクでの経験を活かし、教育現場にビジネスの視点を取り入れた独自のアプローチを実践しています。
サービス業としての学校運営
ー 他校にはない特色や、アピールポイントについて教えてください。
栗原校長:私が教職員に対して一貫して伝えているのは、「学校はサービス業である」ということです。特に私立学校において、保護者は大切なお客様です。生徒の満足は当然として、保護者の満足も追求しなければなりません。普通の教員は進学実績だけで保護者を満足させようとしますが、それでは3年に1回しか満足を提供できません。
例えば、中学生の頃は思春期で学校での出来事を親に話さなくなる時期です。そこで本校では、毎週のように、授業風景や学校行事の様子を写真付きで配信しています。
また、英検などの検定試験の結果が出た際は、担任から保護者に直接電話で報告することを徹底しています。このような細やかな配慮が、保護者との信頼関係を築く基礎となっています。
多様性を重視した教育活動
ー 貴校の最も特徴的な教育活動について教えてください。
栗原校長:本校の最大の特徴は、多様性を受け入れる環境づくりです。私はラグビー経験者として、「15人の選手それぞれに適したポジションがある」という考え方を教育にも取り入れています。
背が高い選手も低い選手も、俊敏な選手もそうでない選手も、それぞれが活躍できるポジションがあるように、学校でも生徒一人一人の個性を活かせる場所を作ることを重視しています。
不登校経験者の受け入れにも積極的で、週4日はスクールカウンセラーや相談員が常駐し、きめ細かなサポート体制を整えています。公立学校では週1日程度のカウンセラー配置が一般的ですが、本校では手厚い支援体制を実現し、生徒や保護者に活用していただいています。
また、留学生や帰国子女など、様々なバックグラウンドを持つ生徒が、別クラスではなく日本人生徒と同じ教室で共に学び、互いの違いを認め合う環境を創出しています。
生徒に身につけてほしい力
ー 生徒さんにどのような力を身につけてほしいとお考えですか?
栗原校長:銀行での人事経験から、特に「コミュニケーション能力」の育成を重視しています。そのため「プレゼンテーション力」と「ディベート力」を重視しています。相手の意見を理解・受容する力と、自分の意見を堂々と発表できる力は、社会で必要不可欠なスキルです。
具体的な取り組みとして、中学時代からビブリオバトル(書評合戦)を実施しています。クラス、学年、全校と段階的に発表の機会を設け、最後は保護者の前で、予選を突破した生徒による決勝大会が行なわれます。加えて高校ではディベート大会を行い、予選を突破した3年生チームは保護者の前で決勝大会を戦います。
この経験を通じて、生徒たちは自分の考えを整理し、人前で発表する力を着実に身につけています。

個別最適化された学習環境の提供
ー 今後の展望についてお聞かせください。
栗原校長:従来の「全体最適」から「個別最適」な教育への転換を目指しています。特に注力しているのが、多様な学習者への対応です。不登校経験者からギフテッドの生徒まで、幅広い生徒を受け入れ、それぞれの可能性を最大限に引き出す教育を提供しています。
例えば、夏期講習では学年の垣根を取り払い、英検2級コースなど、生徒の習熟度に応じたクラス編成を行っています。中学1年生と高校2年生が同じ教室で学ぶこともあり、生徒たちは自分のペースで学習を進めることができます。
また、中学校では英語と数学と国語で習熟度別クラスを設け、その中でも特に進んでいる生徒には別途教員を配置して別クラスを設定しています。今後は、この個別最適化をさらに推し進め、「一人一人に家庭教師がついているような」きめ細かな指導体制の確立を目指しています。
保護者・受験生へのメッセージ
ー 最後に、この記事を読んでいる方へメッセージをお願いします。
栗原校長:本校は「生徒が幸せになる教育」を第一のポリシーとしています。この「幸せ」は、単なる抽象的な概念ではありません。どの生徒にも必ず輝ける場所があり、その可能性を広げる場を提供することが私立学校の使命だと考えています。
大切なのは、お子様の可能性を決めつけないことです。本校では、「こんなこともできる」「あんなこともできる」という具合に、生徒たちの可能性を広げていくことを大切にしています。
国際交流を重視する学校として、多様な価値観を受け入れ、グローバルな視点を育む環境も整っています。
都内や神奈川県からも生徒が通学しています。そんな本校のオープンスクールや入試説明会にぜひお越しください。生徒たちの生き生きとした様子や、一人一人が自分らしく過ごせる学校の雰囲気を、ぜひ実際にご覧いただければと思います。
本校は、お子様の新たな可能性を見つけ、伸ばしていく場所として、最適な環境を提供できると確信しています。