「自分を律し、社会に貢献できる女性を育てる」〜大妻嵐山中学校・高等学校の教育と進路支援〜

「恥を知れ」—それは、自分を律し、社会に貢献できる女性になるための第一歩。

この力強い校訓のもと、大妻嵐山中学校・高等学校では、生徒一人ひとりの内面と向き合いながら、他者と共に生きる力を育む教育を実践しています。

地域と連携した探究学習や、進学先をリアルに体感できる大学連携プログラムなど、時代の変化に即した取り組みも多彩。

「控えめだけど芯がある」そんな生徒たちが、主体性を伸ばし、自信をもって羽ばたいていけるような環境づくりが随所に施されています。

今回は、同校の教育理念や進路支援、生徒への成長サポートについて、松原先生にお話を伺いました。

教育理念

ー 御校の教育理念についてお聞かせください。

松原先生:本校は大妻学院の一員として、「恥を知れ」という校訓を掲げています。

一見厳しそうに聞こえるかもしれませんが、これは「自分を律し、社会に貢献できる人間になるために、自らを省みることが大切」という意味が込められています。

その理念を形にするために、「グローバル・サイエンス」「学校・社会貢献活動」「ウェルビーイング教育」という3つの柱で教育を進めています。

単に知識を得るだけでなく、社会の中で自分の役割を果たすための力を育てたいと考えています。

育てたい力

生徒さんにどのような力を育んでほしいとお考えですか?

松原先生:たとえ何か特別な才能がなくても、チームの中で「自分の役割を理解し、果たす力」を持つことが大切だと考えています。

例えばリーダーシップもそうですが、補佐役として仲間を支える力も同じくらい価値があります。

「人のために動く力」や「他者と協力して物事を成し遂げる力」こそ、将来社会で活躍するために必要な力だと思っています。

生徒支援

ー どのような生徒さんが多い学校ですか?

松原先生:控えめで穏やかな生徒が多い印象です。

自分から前に出ることは少ないですが、その分、人の話をしっかり聞き、内に芯の強さを持っています。

私たちはそういった生徒たちに、「一歩踏み出してみよう」と背中を押すようなサポートを心がけています。

「挑戦していいんだよ」「失敗しても大丈夫」という安心感を伝えることが、生徒の成長に繋がっていると感じています。

地域連携と実践の場づくり

ー 技術や知識の習得以外で特に重視していることはありますか?

松原先生:知識を得るだけでなく、それを実際に使ってみる経験が非常に重要です。

そこで、地域社会との連携を通じて、学んだことを実践する機会を多く設けています。

例えば、地域の方々と連携したプロジェクトや、ボランティア活動、探究学習などがあります。

実際に「やってみる」ことで得られる気づきや学びは大きく、生徒たちの自信にもつながっています。

進路指導

ー 生徒一人一人の進路希望にどのように対応されていますか?

松原先生:高校では3コース制を敷いていて、それぞれの進路に合った学びを提供しています。

また、本校には付属の大妻女子大学があり、希望者は在学中に大学の授業をオンラインで履修することで単位を先取りできます。こ

れは、大学進学を現実的にイメージできる貴重な機会になっています。

さらに、推薦・総合型選抜(旧AO入試)に向けては、面接練習や小論文、プレゼン指導などを個別にサポートしています。

生徒一人ひとりに合った進路を一緒に探し、しっかり伴走するスタイルです。

新たな取り組み

ー 御校の新たな取り組みについてお聞かせください。

松原先生:最近では、生徒たちが自由参加で養蜂活動に取り組むプロジェクトが始まり、クラブ活動とも授業とも違う、新しい挑戦の場です。

生徒が主体的に動き出し、学校の中に“学びの化学反応”が起きているのを感じます。

保護者との連携

ー 保護者との連携について、工夫されていることはありますか?

松原先生:保護者の皆さんとの連携は非常に大切にしています。

保護者会に加え、「おやじの会」というお父様方の任意団体もあり、行事や施設整備などで積極的に協力してくださっています。

学校は、生徒・教員・保護者の三者で育てていくものです。

信頼関係を築きながら、生徒の成長を一緒に見守る姿勢を大切にしています。

今後の展望

松原先生:社会が大きく変わる中、女子教育のあり方も再定義されつつあります。

私たちは「女子校だからこそできる教育」があると信じています。

本校のように安心して自分を見つめ直し、内面を深められる環境でこそ、自己肯定感を育み、自信を持って社会に出ていける力が身につくと考えています。

ー 入学を希望されている方へメッセージをお願いします。

松原先生:本校は、自然豊かな落ち着いた環境で、生徒一人ひとりがのびのびと成長できる場所です。

「挑戦してみたい」「自分の力を試したい」と思っている方には、ぜひ門を叩いていただきたいと思います。

見学や説明会では、生徒たちの様子をご覧いただけると思いますので、ぜひ一度、実際に学校の雰囲気を体感してみてください。