千葉県船橋市にある瑞穂幼稚園は、全国でも数少ない漢字教育に力を入れている幼稚園です。
遊びを中心とした保育の中で、日本の伝統文化や美しい言葉に触れる機会を提供し、子供たちの豊かな感性を育んでいます。
今回は橋本さんに、特色ある教育方針や今後の展望についてお話を伺いました。
遊びと学びのバランスを大切にした幼児教育

ー瑞穂幼稚園の教育理念や、カリキュラムの特徴について教えてください。
橋本:子供たちが楽しく幼稚園に通ってくれることが一番大切だと考えています。
ただ、幼児期の吸収力が高い時期をより有効に活用するため、漢字教育に力を入れています。漢字を通して日本の古典や美しい言葉を子供たちに伝えることを大切にしています。
もちろん、漢字教育だけに偏っているわけではありません。朝の日課の中で30分程度漢字に触れる時間を設けていますが、それ以外は普通の幼稚園と同じように子供たちが伸び伸びと遊べる環境を整えています。
園庭全体を天然芝にし、子供たちが安全に活動できるスペースを確保しています。
漢字教育に取り組む全国でも数少ない幼稚園
ー他の幼稚園にはない特徴や、一番のアピールポイントを教えてください。
橋本:漢字教育を行っている幼稚園は、全国の幼稚園・保育園の中でもおそらく1〜2%程度しかないと思います。公立の幼稚園では実施が難しく、私立の中でもごくわずかしか取り組んでいない特色ある教育です。
漢字教育と子供の遊びのバランスを取ることを大切にしています。子供にとっては遊ぶことが本業ですから、遊びを通して友達との関係も育んでいます。
また、住宅街の中にある幼稚園ですが、小さな自然がたくさんあり、さまざまな植物や動物と触れ合える環境を整えています。動物の飼育体験なども行っており、子供たちにとって豊かな経験ができる幼稚園だと自負しています。
子供の健康と安全を第一に考えた環境づくり
ー園児と接する際に、特に意識していることや方針があれば教えてください。
橋本:子供たち一人ひとりの名前を必ず覚え、名前で呼びかけることを大切にしています。
子供は名前で呼ばれないと振り向いてくれないものです。朝の挨拶のときに「おはようございます」と言うだけでは素通りしてしまう子もいますが、名前を呼ぶと「自分のことを言われている」と気付いて顔を向けてくれます。
名前を呼んで話すことで、子供たち一人ひとりを大切にするという方針につながっています。
また、子供たちの健康と安全を考えた環境づくりにも力を入れています。園内では浄水システムを導入し、子供たちが普段使う水はすべて安全な水を使用しています。
給食室にも大型の浄水器を設置し、お米を炊いたり味噌汁を作ったりするときも安全な水を使っています。
さらに、各部屋に高性能の空気清浄機を設置し、室内の空気環境も整えています。これはコロナウイルス対策だけでなく、子供たちの健康を守るための継続的な取り組みです。
共働き世代のニーズに応える幼稚園を目指して
ー今後より強化していきたい部分や、取り組んでいきたいことがあれば教えてください。
橋本:近年、幼稚園よりも保育園や認定こども園を選ぶご家庭が増えてきています。これは共働き世帯の増加に伴い、少しでも長く子供を預かってほしいというニーズが高まっているためです。
そのような背景から、当園でも預かり保育の時間を長くするなどの対応を進めています。
今後は、保育内容をさらに充実させるとともに、土曜日の開園は難しいものの、長期休暇中の預かり保育の実施日を増やしていくことを検討しています。
同園を選んでくださった皆さまには満足いただいておりますので、入園前の選択肢として「預かり保育の日数が少ない」といった理由で他へ行ってしまう方を何とかつなぎとめたいと考えています。
知らず知らずのうちに漢字が読めるようになる独自の教育
ー最後に、この記事をご覧になる方に向けたメッセージをお願いします。
橋本:私たちは漢字教育を大切にしていますが、保育の中には遊びや制作など、通常の幼稚園で行っていることもバランスよく取り入れています。
子供たちが楽しく毎日を過ごしながら、その日々の積み重ねの中で、知らず知らずのうちに漢字がたくさん読めるようになります。
漢字教育によって日本語の優しさや伝統的な言葉に触れ、「素直な心」と「集中力」が身につくことを目指しておりますので、ぜひ一度見学にお越しください。子供たちの生き生きとした姿を実際にご覧いただければ幸いです。