化学の重要問題集の使い方とレベルを徹底解説！

化学の重要問題集のおすすめの使い方と勉強法を徹底解説します。

化学の重要問題集のレベルや難易度についても具体的に解説します。また実際にやってみておすすめの化学の重要問題集の参考書としての進め方や順番についても紹介します。

逆転合格特化塾塾長 竹本

【この記事の監修者：逆転合格特化塾塾長竹本明弘】

これまで個別指導塾の塾長として早慶に現役生および浪人生を含めて合計で300人以上の合格者を輩出してきました。参考書の使い方や各教科の勉強法について紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

化学の重要問題集のレベル

化学の重要問題集のレベルを解説します。

化学の重要問題集の難易度とレベル

化学の重要問題集は、教科書傍用問題集やセミナー化学を8割以上解けるようになったあとに取り組む標準からやや難レベルの受験問題集です。

内容は典型問題を少しひねった構成になっており、共通テストや地方国公立ではややオーバーワークですが、旧帝大・早慶・医学部志望者にとっては実戦力を確認するのに適しています。

単に解法を覚えるのではなく、すでに理解しているテーマを再確認する教材として使うのが効果的です。

一方で、初学者や教科書レベルの理解が不十分な段階で使うと、内容が抽象的で理解が追いつかず、かえって化学が苦手になるケースも多いため注意が必要です。現象理解を目的とするよりも、解けるかどうかを確認する演習書として位置づけると良いでしょう。

A問題は標準問題中心で取り組みやすく、B問題は難関校対策に最適です。

逆転合格特化塾塾長 竹本

【この記事の監修者：逆転合格特化塾塾長竹本明弘】

化学の重要問題集は標準から難関大レベルの総合演習書です。基礎が完成していない段階で使うと挫折しやすいですが、教科書傍用問題集やセミナー化学などをしっかり終えた上で確認用として使えば、入試本番での実戦対応力を高めることができます。

化学の重要問題集の習熟度別のレベル

化学の重要問題集のレベルを段階的に解説します。この参考書は数研出版から出版されており、A問題とB問題という2つの難易度で構成されています。受験生の実力に応じて、目指すべきレベルは異なります。

レベル1として、化学の重要問題集のA問題を中心に全体の5割程度を手を止めずに自力で解ける状態があります。このレベルは教科書傍用問題集をしっかりと仕上げた受験生が到達できる段階です。共通テストの基礎的な問題であれば対応できる力がついています。

レベル2になると、A問題のほぼすべてである8割以上を手を止めずに自力で解くことができる状態です。このレベルに達すると偏差値は55から60程度になり、共通テストで8割程度の得点が見込めます。MARCHレベルの大学であれば合格点に手が届く実力です。

レベル3では、B問題も含めて化学の重要問題集全体の5割以上を自力で解ける状態を指します。このレベルになると難関大学の問題にも対応できる基礎力が身についており、応用問題への取り組み方が理解できています。

レベル4は、B問題を含めた全問題の8割以上を手を止めずに解ける状態です。このレベルに到達すると偏差値は65以上となり、早慶や旧帝大などの難関国公立大学でも合格点を狙える実力がついています。化学を得意科目として入試で武器にできる段階です。

化学の重要問題集のおすすめの使い方

化学の重要問題集のおすすめの使い方を段階的に解説します。この参考書を効果的に活用するためには、受験生の現在の学力と志望校のレベルに応じた使い方が重要です。

化学の重要問題集の習得にかかる時間

化学の重要問題集の習得にかかる時間を解説します。この参考書は全体で約250題から280題程度が収録されており、完全に習得するには相応の時間が必要です。

1日2時間を化学の問題演習に充てられる受験生の場合、A問題だけであれば2ヶ月から3ヶ月程度で一通り終えることができます。1周目はA問題を1時間に4題程度のペースで進めることができ、理解が深まってくる3周目以降は1時間に7題から10題のペースで解けるようになります。

B問題まで含めて化学の重要問題集全体を習得する場合は、4ヶ月から6ヶ月程度の時間を見込む必要があります。B問題は1周目で1時間に3題程度、習熟してくると1時間に5題程度のペースになります。ただし、これは教科書傍用問題集が既に8割以上解ける状態からスタートした場合の目安です。

受験生の現在の学力や1日に確保できる学習時間によって習得にかかる時間は大きく変わります。化学の基礎が不十分な状態で化学の重要問題集に取り組むと、理解に時間がかかり効率が悪くなります。

高1や高2から計画的に進めている受験生であれば、7周程度繰り返すことで完全に習得できます。一方、高3の秋以降に始める場合は、志望校のレベルに応じてA問題のみに絞るなど、現実的な計画を立てることが重要です。

化学の重要問題集を使う時の注意点

化学の重要問題集を使う時の注意点を解説します。この参考書を効果的に活用するためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。

まず最も重要な注意点は、基礎学力が不十分な状態で化学の重要問題集に取り組まないことです。教科書傍用問題集が8割以上解けていない受験生がこの参考書に手を出すと、解説が理解できずに挫折する可能性が高くなります。化学の重要問題集は問題演習を通じて実力を伸ばす教材であり、基礎知識を身につける教材ではありません。

次の注意点として、解説の特徴を理解しておく必要があります。化学の重要問題集の解説は数値代入を中心とした解説スタイルとなっており、化学現象の本質的な理解を促す内容は少なめです。そのため、式の変形は理解できても、その背後でどのような化学現象が起きているのかをイメージできない受験生もいます。解説を読んで疑問が残る場合は、講義系参考書に戻って現象の理解を深めることが必要です。

時期に関する注意点として、高3の夏以降に初めて化学の重要問題集を始めるのは避けるべきです。この時期から始めると、全問題をしっかりこなすことができないまま受験本番を迎えてしまう可能性が高くなります。理想的には高1や高2から計画的に取り組むか、遅くとも高3の春までには開始することが望ましいです。

最後の注意点として、学校から指定されている場合の対応です。化学の重要問題集が学校の宿題として課されている受験生は、指定された問題だけに集中して取り組みましょう。無理に全問題を解こうとすると、他の科目の勉強時間が圧迫されてしまいます。

化学の重要問題集の特徴

化学の重要問題集の特徴をいくつか解説します。この参考書は数研出版から毎年改訂版が発行されており、多くの受験生に利用されています。

最大の特徴は、多くの受験生が使用している定番の問題集であることです。長年にわたって受験生に支持されており、この点を評価して選ぶ受験生も少なくありません。学校で指定教材として採用されているケースも多く、高3から化学の重要問題集を使った授業が始まる高校もあります。

第2の特徴は、問題のレベル分けが明確であることです。A問題は入試の基本事項を身につけるための標準問題、B問題は応用力を養うためのやや難しい問題という構成になっています。さらに各問題には必マークや準マークがついており、優先順位をつけて学習を進めることができます。この構成により、受験生は自分の学力や志望校に応じて効率的に使うことができます。

第3の特徴として、網羅性の高さがあります。化学の重要問題集には理論化学、無機化学、有機化学のすべての分野から、入試で頻出の問題が幅広く収録されています。全国の大学入試問題から良問が精選されており、最新の入試傾向も反映されています。巻末には補充問題も用意されており、化学を得点源にしたい受験生まで対応できる内容です。

第4の特徴は、各章の要項が充実していることです。要項には問題を解く際にポイントとなる化学法則や現象がまとめられており、知識の整理に役立ちます。また、別冊の解答は本冊よりもページ数が多く、2色刷りで見やすくなっています。考え方の整理が重要な問題には思考の過程が掲載されており、解答に至るまでの道筋を学ぶことができます。

化学の重要問題集のメリット

化学の重要問題集のメリットを解説します。

1冊で幅広いレベルをカバーできる

化学の重要問題集の最大のメリットは、基礎から応用まで1冊で幅広いレベルをカバーできることです。A問題で共通テストレベルからMARCHレベルまで、B問題で早慶や旧帝大レベルまで対応しています。受験生は複数の問題集を買い揃える必要がなく、この1冊を完璧にすることに集中できます。何冊もの問題集に手を出して中途半端になるリスクを避けられるため、着実に実力をつけることができます。

問題の網羅性が高い

化学の重要問題集には約250題から280題もの問題が収録されており、入試で出題される典型問題のほとんどをカバーしています。理論化学、無機化学、有機化学のすべての分野から重要問題が精選されているため、苦手分野を作らずにバランスよく学習を進めることができます。入試本番でどの分野が出題されても対応できる力が身につきます。

優先順位をつけて学習できる

化学の重要問題集にはA問題とB問題という明確なレベル分けに加えて、必マークや準マークといった優先度の表示があります。

このため、受験生は自分の学力や残された時間に応じて、どの問題から取り組むべきかを判断できます。時間が限られている受験生でも、優先度の高い問題に絞って効率的に学習を進めることができます。志望校のレベルに応じて、A問題だけで終わらせるか、B問題まで取り組むかを柔軟に選択できる点も大きなメリットです。

化学の重要問題集のデメリット

化学の重要問題集のデメリットを解説します。

解説がわかりにくい場合がある

化学の重要問題集の解説は数値代入を中心とした内容となっており、化学現象の本質的な理解を促す説明は少なめです。

式の変形は理解できても、なぜそのような式になるのか、背後でどのような化学現象が起きているのかをイメージできない受験生もいます。

特にB問題の解説は高度な内容を扱うため、化学が苦手な受験生にとっては理解が難しい場合があります。解説を読んでも疑問が解消されない場合は、講義系参考書に戻ったり、化学が得意な友人や先生に質問したりする必要があります。

▽化学のおすすめの参考書がもっと知りたいという方はこちら

2025年11月4日 化学のおすすめの参考書ランキング11選を東大生が解説！【大学受験】

基礎が固まっていないと効果が薄い

化学の重要問題集は教科書傍用問題集が8割以上解ける受験生を対象としています。基礎知識が不十分な状態でこの参考書に取り組むと、ほとんどの問題が解けずに挫折してしまう可能性が高くなります。化学の重要問題集を通じて基礎から学ぼうとすることは非効率であり、まずは教科書傍用問題集や講義系参考書で土台を固める必要があります。基礎力がない受験生がこの参考書に手を出すと、化学嫌いになってしまうリスクもあります。

問題数が多く時間がかかる

化学の重要問題集には約250題から280題もの問題が収録されており、すべてを完璧にするには4ヶ月から6ヶ月程度の時間が必要です。特に高3の秋以降に初めて取り組む受験生にとっては、受験までに全問題を終わらせることが難しい場合があります。他の科目とのバランスを考えると、化学だけにこれだけの時間を割くことができない受験生もいます。時間が限られている場合は、A問題に絞るなどの工夫が必要になります。

特定分野の問題数が少ない

化学の重要問題集は全体として網羅性が高いものの、化学平衡や溶解度積など一部の分野については問題数が少ないという指摘があります。これらの分野を重点的に強化したい受験生にとっては、別途問題演習が必要になる場合があります。志望校の出題傾向によっては、化学の重要問題集だけでは不十分なケースもあります。

化学の重要問題集に関するよくある質問

化学の重要問題集の使い方や選び方に関するよくある質問を紹介します。