忙しい日常から解放される空間〜『マインドフルネスヨガ横浜 YunaYoga』が目指すもの

忙しい日常の中で、心と体のバランスを取り戻す場所を求めている方は多いのではないでしょうか。横浜を拠点に活動する『マインドフルネスヨガ横浜 YunaYoga』は、そんな現代人のための「帰れる場所」を提供しています。代表のさとみ ゆなさんは、自身も精神的な苦しみからヨガによって救われた経験から、一人ひとりに寄り添うヨガ指導を行っています。

少人数制で生徒一人ひとりの変化を大切にする『YunaYoga』では、単に体を動かすだけでなく、呼吸法や瞑想、マントラなどを通して内側に意識を向けるマインドフルネスを実践。3ヶ月もすれば「別人のように変わる」と言われる指導法は、メンタルの安定から腰痛を含む身体のお悩みの改善まで、様々な効果をもたらしています。

今回はゆなさんにインタビューし、『YunaYoga』の指導哲学やヨガとの出会い、そして今後の展望について伺いました。「外側ばかりに向いている現代人の意識を内側に戻す」ことの大切さを説くさとみさんの言葉には、ヨガを超えた生き方のヒントが詰まっています。

・全米ヨガアライアンス上級指導者資格 ERYT500, YACEP正式指導者
・インド政府公認 リシケシ・ヨガシャラ伝統式ハタヨガ指導者資格
・NPO法人ヒール・ジ・アース認定パーソナル・トレーナー資格
・Prana Flow Yoga ® teacher training module 1~4 200時間 修了
・スダルシャナヨガ 陰ヨガ総合講座 修了
・Joe Barnett インバリエーションズ 25時間 陰ヨガ指導者養成講座 修了
・スダルシャナヨガ マインドフルネス瞑想講座 修了
・スダルシャナヨガ アシュタンガヨガ総合講座 修了

疲れた心を解き放つ「帰れる場所」 — 内側に意識を向けるヨガの実践

ーゆな先生、本日はどうぞよろしくお願いいたします!まずは、『マインドフルネスヨガ横浜 YunaYoga』はどのような方を対象に、どういった指導を行っているのでしょうか?

さとみ ゆな先生(以下、敬称略):『YunaYoga』は現在、近隣にお住まいの方を中心に、30代からシニア世代まで幅広い年齢層の方々に通っていただいています。遠方からでも、ヨガをより深く学びたいという方にも来ていただいています。

ヨガがはじめて、身体が固いなど初心者の方が多く来られますが、その中でもヨガの理解を深めたい方、本質的なことを知りたいという方も来られます。フィットネス的なヨガに留まらず、ヨガの本質を学びたい方にも満足いただける教室です。

コンセプトは「忙しい日常生活の中で帰れる場所」です。

仕事で疲れて帰宅した時に「ヨガに行こうかな」と思っていただき、レッスン後には笑顔になってすっきりした気分で帰っていただく。「ヨガをした後はよく眠れました」というメッセージをいただくことも多く、そういった良い循環を提供したいと思っています。

なかなか人に話せないような悩みを話して下さる生徒さんや、何気ない会話を楽しんで下さる生徒さんもいらっしゃいます。不定期でお茶もお出ししているので、生徒さん同士で会話がはずむこともあります。スタジオはいつも、お香をたいたり綺麗に整えており、エネルギーも落ち着いている雰囲気になっています。ここに来るとリセットされて、なんだか落ち着く。そして楽しくエネルギーが湧いてくる。そんな居場所を提供したいと思っています。

ーなぜ、教室名に「マインドフルネス」という言葉を入れられたのですか?

ゆな:マインドフルネスとは、常に外側に向きがちな意識を内側に戻し、呼吸や身体の内側で起こっていることに丁寧に気づきながら、ひとつひとつの動きや感覚を大切にしていくことです。ヨガや瞑想の中でもそれができますが、それを日常生活の中でも実践していくのが ‟日常生活のマインドフルネス” です。そのための練習をヨガのマットの上で行うという意味で、「マインドフルネス」を教室名に付けています。

マインドフルの反対は‟マインドレス”ですが、その状態では忙しさに追われて、自分が何をしたか覚えていないような状態になります。マインドフルネスを実践することで、心が落ち着き、より良い状態を得られるようになります。

精神の危機から生まれた使命感 — ゆな先生のヨガとの運命的な出会い

ーゆな先生がこの教室を開設された経緯を教えてください。

ゆな:私は2011年からヨガを教え始めました。最初は公民館でスタートし、会社員を続けながら週末や夕方以降にヨガを教えていました。その中で、いつか自分のスタジオを持ちたいという思いがずっとありました。

そして10年以上が経ち、東京に移ってヨガ教室を開こうとしていたのですが、ちょうどコロナ禍と重なってしまいました。一旦は「今のタイミングではない」と思い諦めていたのですが、コロナ禍であってもオンラインではなく対面でヨガ教室に来てくださる生徒さんが多かったんです。そういった方々のためにも、不安な時代の中で「帰れる場所」を提供し、癒しを与えられる存在でありたいと思いました。

もともとヨガ教室を始めたのが横浜だったので、再び横浜に戻ってリ·スタートすることにしたのです。

ーゆな先生ご自身がヨガに魅了されたきっかけは何だったのでしょうか?

ゆな:私にとっての最初の出会いは衝撃的でした。精神的に非常に辛い時期があり、偶然本屋さんでヨガの本を見つけたんです。「良さそうだな」と思って購入し、家に帰ってポーズを試してみました。体と心の両方に良さそうだと思ったのですが、実際に試すと、ものすごく落ち着いた感覚があり、心がきれいになったような感じがしたんです。

驚いたことに、その瞬間に「ヨガを教える」という言葉が心に浮かんできました。「私が教えるの?」と自分でも不思議に思いましたが、とにかく心地よい感覚があったので、まずはフィットネスクラブのヨガレッスンに申し込んで通い始めたのが最初のきっかけです。

私は元々ダンスの経験があったので体はそれほど硬くなかったのですが、最初に取り組んだポーズは特別な柔軟性を必要とするものではなく、シンプルなストレッチのようなものでした。それでも、あの感覚は今でも鮮明に覚えています。

「変化」を見守る目 — 少人数制だからこそできる一人ひとりへの丁寧な指導

ー他のヨガ教室にはない『YunaYoga』ならではのアピールポイントを教えてください。

ゆな:まず「ヨガのポーズ」だけではなく、呼吸法や瞑想、日常に役立つ「ヨガ哲学」のお話、マントラというサンスクリット語の讃美歌のようなものの斉唱などがあり、「波動」という点からもアプローチしたトータルなレッスンを受講することができます。さらに、「少人数制」で「一人ひとりにしっかりと向き合う」指導を大切にしていること。これが最大のアピールポイントです。

私自身、新人インストラクター時代は、どう生徒さんに向き合えばいいのか分からないこともありました。ですが15年の経験を積み重ねることで、生徒さんにとって適切な指導ができるようになりました。

全米ヨガアライアンス RYT500資格取得の講座でパーソナルトレーナー資格も同時に取得した際、生徒さん一人ひとりに、これまでよりも的確なアドバイスを提供できるようになりました。それが生徒さんの早い成長につながっています。3ヶ月通われると別人のようになる方が多く、1年続けられた方は本当に変化を実感されます。

もちろん1回のレッスンでも効果は感じていただけます。「今日はよく眠れました」というお声はよく聞きますし、肩こりなどの体の問題だけでなく、精神面でも徐々に改善されていく方がたくさんいらっしゃいます。

ー3ヶ月や1年継続することで、生徒さんはどのように変わっていくのでしょうか?

ゆな:ヨガだけで体型が短期間でスリムになるというのは難しい面もありますが、筋肉はついていくので太りにくい体質になっていきます。最も多く聞くのが「メンタルが安定してきました」という声です。腰痛があった方が「腰痛がなくなりました」と驚かれることも少なくありません。

ヨガのアーサナ(ポーズ)をとって体を動かすだけでなく、呼吸法、瞑想、マントラのチャンティングなど、多面的に実践をすることで、見えている身体だけではなく、エネルギーレベルから身体にアプローチをすることができます。

マントラは波動を整える効果があります。人間の体は細胞でできていて、その細胞も分子や原子、そして波動で構成されています。この波動を整えることが、体を動かすだけでは得られない効果をもたらすのです。総合的なアプローチによって、心身が全体的に改善していきます。

眠りが深まり、心が整う — 75分間で実感できるヨガの驚くべき効果

ーレッスンで生徒さんに指導する際に、特に意識していることはありますか?

ゆな:私の目標は、生徒さんがレッスンに来てから帰るまでの間に、何かしら変化を感じていただくことです。必ずその1回のレッスンの中で何かが変わることを目指しています。

例えば、元気がない生徒さんには元気が出ることを目標にします。レッスン開始前に「調子の悪いところはありますか?」と聞いて、「最近眠れないんです」と言われたら、「今日帰ったら眠れるようにしましょう」という具体的な目標を立てます。少人数制なので、多くても8人、通常は5〜6人程度ですので、全員に対して個別の目標設定が可能なんです。

お腹の調子が良くない方には、お腹にアプローチする動きを取り入れたり、特に悩みがない方には「こんなことをやってみましょう」と提案したり、「このポーズができるようになりたい」というリクエストに応えて、そのためのトレーニングをレッスンに組み込みます。生徒さん一人ひとりがステップアップしていける指導を心がけています。

レッスンは75分間で、一つのことだけをするのではなく、5〜6種類のメソッドを組み合わせて、その日の生徒さんの状態に合わせて組み立てています。あらかじめプログラムを固定せず柔軟に対応するため、ある方への対応が他の方にも良い影響をもたらすことがよくあります。

デジタル時代の処方箋 — 内側に意識を向ける時間の大切さ

ー現代社会では精神的に疲れている人が多いですが、ヨガやマインドフルネスの必要性についてどうお考えですか?

ゆな:疲れている方、多いですよね…。私は、目の前に立った人のエネルギーの流れをある程度感じ取れるのですが、エネルギーが滞っている人が多いと感じます。ドアを開けて入ってきた瞬間に「どうしたの?」と思わず聞いてしまうほど、その状態がすぐに分かるんです。

このエネルギーの滞りを解消する方法として、ヨガは非常に効果的です。運動やラジオ体操でも改善はできますが、ヨガが特に優れているのは‟エネルギーワーク(人間の持つエネルギーの流れやバランスを整えること)”と密接に関連している点です

現代人の多くは自分の体の内側に興味を持たず、パソコン、仕事、お金、食べ物など外側のことばかりに意識を向けています。自分の内側に意識を向ける時間がほとんどないため、心身のバランスが崩れてしまうのです。内側を観察する「マインドフルネス」を実践するだけでも、外側を向いてバタバタと忙しく動き回っていたエネルギーは落ち着きを取り戻し、静かに整っていきます。

家でヨガをしようと思っても、様々な要素が気になって集中できないこともあります。だからこそ、まとまった時間を設けて特定の場所に行ってヨガをするというのは、とても大切なことだと思います。

運動効果があり体の巡りを良くしながら、マインドフルネスで心を整える — ヨガは多くの側面で私たちを助けてくれます。もちろん日々のジョギングなど他の運動でもエネルギーは循環しますが、ヨガの素晴らしさは普段使わない筋肉も使いながら内側へ意識を向けられる点にあります。自分に合った方法で、内側に意識を向ける時間を持っていただければと思います。

静と動のバランス — ハタヨガから陰陽ヨガまで、多彩なプログラム

『YunaYoga』で提供されているコースやプランについて教えてください。

ゆな:通常のレッスンでは「ハタヨガ」「陰陽ヨガ」「ヴィンヤサフローヨガ」というクラスを行っています。

「身体を動かすヨガ」の事をすべて「ハタヨガ」と言いますが、一般的にはベーシックなポーズを一つひとつ丁寧に行うヨガと考えられています。「陰ヨガ」は、1つのポーズを3~5分間キープし、身体の深部を刺激するゆったりとしたヨガです。筋肉ではなく、骨や関節をつなぐ結合組織に働きかけることで、心身のバランスを整え、柔軟性を高めるのが特徴です。

『YunaYoga』で開催している「陰陽ヨガ」は、ハタヨガと陰ヨガを組み合わせ、効果的に交感神経と副交感神経のバランスを整えることを目的としています。

また「ヴィンヤサフローヨガ」は比較的動きの多いヨガで、呼吸と動きを連動させながら、ポーズからポーズへとスムーズに流れ、動く瞑想のようなヨガのスタイルです。

運動量が多く、体幹を鍛える効果もあり、呼吸に意識を集中することで、集中力が高まります。ピークポーズ(ゴールになるポーズ)を設定し、そこに向かって体を準備していく、つまり、階段を一段ずつ登っていくような種類のヨガです。

これらの通常レッスンに加えて、ヨガ指導者を育成する「RYT200」という全米ヨガアライアンス認定の200時間養成講座も開催しています。ちょうど第4期が終了したところで、次は第5期生を募集する予定です。

また、時々 ‟リトリート” や “講座” も企画しています。これまでに、横浜の公園市内でのパークヨガ、江の島でのビーチヨガと江の島散策、高尾山・インド・沖縄でのヨガ・リトリートや、インドから先生をお呼びして鎌倉、江の島、横浜、大山一週間のリトリート企画を行ったりしました。他にも、マントラ講座やヨガ哲学の講座など単発の講座も開催しています。

次はどんな場所でヨガをしようかな?どんな場所にみんなを連れていこうかな?と考えるだけでワクワクしています。

国境を超えるヨガの可能性 — オンライン講座と発展途上国への夢

ー今後『YunaYoga』として新たに取り組みたいことや、強化していきたいことはありますか?

ゆな:現在、オンライン講座の開発に力を入れています。

ヨガ初心者向けの基礎コースから、先ほど申し上げたティーチャートレーニング(RYT200)も動画講座で完結できるようなプログラムを作成中です。RYT200については理想的には対面指導も含めたいのですが、様々な事情のある方もいらっしゃるので動画講座で完結するものも必要だと考えています。

最近、新しく、【たった2週間で本来のあなたに戻る|はじめてのインド伝統式ハタヨガ】という動画講座を作成しました。

ヨガをこれから始めようと思う方、身体に不調をかかえている方、ヨガ教室にはなかなか行けない方、またはヨガの中上級者で「伝統式ハタヨガ」について知りたい方にも受け取っていただきたい内容です。

将来的な夢としては、海外、特に発展途上国でのヨガ普及活動があります。数年前にフィリピンに何度か訪れた際、現地のNPO活動に参加して子どもたちに英語を教える経験をしました。その貴重な体験は忘れられません。

発展途上国でヨガ教室を無料で開き、まずは私自身が現地の人たちにヨガを教え、その後は彼らが先生となって自分たちでヨガ教室を運営していけるような仕組みを作りたいという夢を持っています。

「ラジオ体操感覚でOK」 — 体の硬さを気にせず始められるヨガの敷居の低さ

ー最後に『YunaYoga』への入会を考えている方へメッセージをお願いします!

ゆな:本当に気軽に来ていただいて大丈夫です!ヨガというと、モデルのような体型の方が足先と頭をくっつけるような柔軟性の高いポーズを取る姿を想像され、「私は体が硬いのですが大丈夫ですか?」とよく質問されます。

もちろん、硬くても大丈夫です。「ラジオ体操」のような感覚で気軽に始めていただけたらと思います。「硬い」というのは殆どのケース、「何かと比べて」ですし、本来、ヨガとは柔軟性を求めるものではありません。毎日コツコツと身体を動かしているうちに、「勝手に」、以前の自分よりも柔らかくなっていくのです。そして、柔軟性はもちろんですが、それよりも何よりも、続けていくうちに柔軟性以外のメリットを沢山実感いただけることと思います。

ヨガを続けることで日常生活も変わっていきます。姿勢が良くなり、心も変わって、どんどん生活が楽しくなっていくので、ぜひお気軽に体験してみてください。