音魂和太鼓教室が届ける“音”と“人”のつながり
力強く響く和太鼓の音。その一打が、聴く人の心に直接届き、打つ人の心も解き放つ――。
今回ご紹介する「音魂和太鼓教室」は、愛知県小牧市を拠点に、子どもからシニアまで幅広い世代に和太鼓と篠笛の楽しさを伝えている教室です。
プロとして16年の演奏活動を経た代表が、地域に根ざした文化拠点として教室を開き、笑顔と一体感にあふれる場を育んでいます。
インタビューでは、教室を立ち上げた背景や、こだわり抜いた指導環境、そして「音」と「人」をつなぐ活動への想いを伺いました。
この教室について
私自身が運営する音魂和太鼓教室では、和太鼓と篠笛という2つの伝統楽器を教えています。
活動拠点は愛知県小牧市の北外山にあるスタジオで、完全防音の100平米空間に、プロ仕様の機材と太鼓を揃えています。
対象は、小さなお子さんからご高齢の方まで。現在は愛知県内のみならず、岐阜県などからも生徒さんが通っており、地域を越えて「和太鼓を楽しみたい」という想いが集まっています。
篠笛も含め、どのクラスも初心者から経験者まで参加できるよう設計しており、技術の習得だけでなく、演奏を通して心が豊かになるような時間を提供しています。
教室を始めたきっかけ
私自身は、幼い頃から和太鼓に親しんできました。プロとして長年、全国各地で演奏活動を続けてきた中で、地元に戻った際に強く感じたのが「太鼓を自由に叩ける場所がない」ということでした。
公共施設も、かつては利用できたものが音に関するクレームなどで次々に閉鎖され、練習環境が著しく減っていたのです。
そんな中、家族の協力を得て、自前でスタジオを建設しました。
「教室として活用するのも一つの道かもしれない」と思い立ち運営を始めたところ、多くの方が和太鼓に興味を持ち、参加してくださるようになりました。
最初は1クラスから始め、少しずつ増えていき、今では複数のクラスで運営しています。
この教室の強みと特徴
音魂和太鼓教室の最大の強みは、私自身がプロとして活動してきた経験と、それを支える本格的な設備環境にあります。
スタジオには、私が一線で使用していたプロ仕様の太鼓を多数揃えており、誰もが最初から“本物”に触れることができます。
しかも、レッスンにおいては、生徒数よりも多くの太鼓を用意しているため、全員が2時間たっぷりと演奏を楽しむことができるのです。
一般的なサークルでは、太鼓が足りず交代で練習したり、代用品で済ませることもありますが、ここでは一切その必要がありません。
防音環境も整っており、集中して音に向き合える環境づくりには特にこだわっています。
※講師陣の面々
笑顔があふれるレッスンを目指して
私自身が指導する際に大切にしているのは、コンテストでの成績や順位ではなく、太鼓を通して「笑顔になること」「誰かと喜びを分かち合うこと」です。
この教室では、舞台発表を通じて、お客様に楽しんでいただき、自分たちも幸せを感じる―そんな時間を大切にしています。
実際に、ある演奏の場で「和太鼓の演奏であんなに笑顔が見られるとは思わなかった」と言われたことがありました。とても嬉しく、励みになった言葉です。
また、子どもたちには礼儀作法や協調性を伝え、大人には世代を超えた交流の場を提供したいと考えています。どの世代の方も、ここでは“家族のように”関われる。
それがこの教室の文化であり、雰囲気でもあります。
やりがいと、生徒とのつながり
やりがいを一言で表すのは難しいですが、やはり「続けて通ってくれること」が何よりの喜びです。
たとえば、街で偶然出会った生徒が笑顔で「先生!」と声をかけてくれたり、日々のレッスンを通して信頼関係が築かれていくこと。
生徒同士も自然と仲間意識が生まれ、演奏会のたびに教室が一つの“チーム”になる様子を見ていると、やっていて本当に良かったと思います。
和太鼓という楽器が、人と人の距離を縮め、輪を広げてくれる――その実感が、私の活動の原動力です。
今後の展望
この教室は開講から8年が経ちますが、コロナ禍の影響で発表会などの活動が一時的に制限されていました。
ようやく再開できた今、今後は「教室の生徒だけをフィーチャーした発表会」を定期開催していきたいと考えています。
また、地域の市民イベントや催し物などへの参加も、積極的に行っていく予定です。和太鼓が「うるさいもの」ではなく、「元気になれるもの」「笑顔を生むもの」として、地域にもっと広く認知されていくよう、演奏活動を続けていきます。
興味をお持ちの方へ
音魂和太鼓教室は、年齢・性別・国籍を問いません。外国人の方も参加されていますし、初心者の方も大歓迎です。
まずは気軽に体験レッスンに来ていただければと思います。
「来るもの拒まず、去るもの追わず」。そんな気持ちで、和太鼓を楽しむ仲間をいつでもお迎えしています。
ぜひ、音とともに笑顔があふれる時間を一緒に過ごしましょう。