教育格差が広がり、学習塾の役割がますます重要視される今日。その中で、単なる教科学習の枠を超え、生徒一人一人の可能性を広げる新しい学びの場が岩手県盛岡市に誕生しました。『学習塾てのひら』は、生徒のメンタルケアから保護者のサポートまで、教育における包括的なアプローチを実践しています。
塾長の及川和明氏は、大手個別指導塾の第1号店で教鞭を執った経験を持つベテラン教育者。その経験から、従来の学習塾では対応しきれない課題に向き合い、新しい教育の形を追求しています。特筆すべきは、教科指導にとどまらず、生徒の人生設計や奨学金のサポートまで行う、まさに「手のひら」で包み込むような温かな指導体制です。
地域特有の教育課題に向き合い、オンラインとリアルのハイブリッド型指導を展開する同塾の取り組みは、これからの教育に新しい視点を提供しています。
学習塾てのひらが目指す教育とは
ー他社にはない「学習塾てのひら」の強みについて具体的に教えてください。
及川：当塾は小学生から高校生までを対象とした学習塾です。岩手県は日本一面積が広い一方で人口密度が最も低く、地域による教育格差が大きい現状があります。この地域特有の課題に向き合う中で、どの地域の生徒でも質の高い教育を受けられる環境を整備することが不可欠だと考えました。そのため、通塾でもリアルでもオンラインでも学べる柔軟な指導体制を確立しています。
また、私自身の教育者としての経験から、受験期にメンタル面で苦しむ生徒や、子育ての悩みを抱える保護者が非常に多いことを痛感してきました。そこで当塾では、単なる教科指導にとどまらず、生徒と保護者の両者に対する包括的なサポート体制を重視しています。特に保護者の方々は、時として知らず知らずのうちに子どもの学習意欲を低下させてしまうことがあります。そういった課題にも丁寧に向き合い、家庭全体での教育環境の最適化を目指しています。
ー大手個別指導塾での経験が、現在の教育方針に影響を与えているのでしょうか？
及川：その通りです。私は大手個別指導塾の第1号店で教鞭を執った経験があります。大手学習塾での経験は非常に貴重なものでしたが、同時に既存の学習塾システムでは対応しきれない教育課題があることも実感しました。特に、生徒一人一人の個性や環境に応じた柔軟な対応の必要性を強く感じていました。
現在の当塾の教育方針は、そうした経験から得た気づきを具現化したものと言えます。従来の学習塾の良い部分は継承しながら、より包括的で柔軟な教育支援の実現を目指しています。特に、生徒の心理面へのケアや、家庭環境を含めた総合的なサポートは、私が特に重要視している部分です。
独自の教育メソッド
ー具体的な指導方針について教えてください。
及川：当塾のポイントは、生徒自身が「できること」を増やしていくことです。一般的な学習塾では教科内容の習得に主眼が置かれがちですが、当塾では「学びの方法論」により重点を置いています。暗記方法やまとめ方の指導はもちろんのこと、それ以上に重視しているのが「受験生としての在り方」や「生涯学習者としての心構え」です。
実は私自身、過去に脳科学を学んだ経験があり、そこで得た知見も指導に活かしています。子どもたちの場合、学習は教科学習だけではありません。多角的な視点で物事を見る力を養うことで、より効果的な学習が可能になると考えています。
ー具体的な成功例を教えていただけますか？
及川：例えば、部活動との両立に悩んでいた生徒の例があります。この生徒は小柄な体格で、インターハイ出場という大きな目標を持っていましたが、「足の瞬発力が足りない」と悩んでいました。私たちはトレーニング方法の見直しと共に、考え方の転換を提案しました。その結果、わずか半年後にはインターハイの強化選手に選ばれ、1年後には実際にインターハイに出場。最終的には地元の国立大学に推薦で合格し、現在は小学校教員として活躍しています。
このケースが示すように、時として「考え方を変えるだけ」で大きな変化が生まれることがあります。実際、勉強時間を増やさなくても成績が向上する生徒は少なくありません。重要なのは、その生徒に合った最適な学習アプローチを見つけ出すことなのです。
充実のサポート体制
ー指導体制の特徴について詳しく教えてください。
及川：私自身、岩手県では国語教育の分野で一定の評価をいただいており、県外の地方テストの作成や本の制作にも携わっています。特に、岩手県の地方テストを作成されている「白ゆりテスト」の特別講習で指導を行うなどの外部講習や、教材作成の観点からも教育に携わってきました。
また、当塾の指導陣には私の元教え子で医学部進学者や有名大学合格者たちが名を連ねており、オンライン指導のサポートも行っています。彼らは単に成績が良かっただけでなく、自身の経験を後輩たちに還元できる指導力を持った人材です。
ー国語教育の重要性についてどのようにお考えですか？
及川：国語力は全ての教科の基礎となります。数学の問題解決には文章読解力が不可欠ですし、英文法も日本語との対比で理解を深めることができます。また、本の編集や制作に携わった経験から、文章の構造や論理的な展開についても実践的な指導が可能です。
特に英語に関して言えば、英文法は基本的に日本語との差異を文法化したものと捉えることができます。このように、教科の枠を超えた横断的な視点で指導することで、より深い理解と応用力の育成を目指しています。
実践的な学習スタイル
ー日々の指導において特に重視していることは何でしょうか？
及川：まず特別講習では、生徒一人一人との30分程度のヒアリングから始めます。「やり方をお話しするね」と導入し、その生徒特有の課題や興味関心を丁寧に聞き取ります。その後、復習の時間を設け、最後は自主学習の時間を設定します。
面白いことに、「ここからは自分で読んでみて」と伝えても、多くの生徒が「全部読んで解説してほしい」と要望してきます。結果として2時間以上の集中的な学習になることも珍しくありません。時には生徒から「東大の問題を解いてみませんか」という提案を受けることもあり、そういった知的好奇心を大切にしながら、共に学びを深めていく姿勢を心がけています。
柔軟な指導プランと料金体系
ー指導コースについて具体的に教えてください。
及川：当塾では、生徒一人一人のニーズに合わせた3つの基本コースを用意しています。第一に、週1回・1時間以上の指導を基本とする自主学習ベースのコースで、月額3万5000円となっています。このコースでは、朝から夜の時間帯まで自習室を利用することも可能です。
第二のコースは、週2回の個別指導を基本とし、月額5万4000円です。このコースでは、より手厚い指導と自由な質問機会を提供しています。第三のコースは、1年以上通塾いただいた方向けの継続サポートコースで、月額1万1800円となっています。
また、これらの基本コースに加えて、特定の単元や分野を強化したい場合には、1コマ4400円で追加指導を行うことも可能です。料金体系をシンプルに保ちながら、必要に応じて柔軟な対応ができる体制を整えています。
コース紹介
ー基本コース（週1回）：月額35,000円 ・1時間以上の個別指導 ・自習室の終日利用可能 ・基礎的な学習サポート
ー充実コース（週2回）：月額54,000円 ・より手厚い個別指導 ・質問し放題 ・進路相談付き
ー継続サポートコース：月額11,800円 ・1年以上の通塾者対象 ・必要に応じたサポート ・進路相談継続
※単元別追加指導：1コマ4,400円 ※オンライン指導にも対応 ※奨学金申請サポート無料
将来を見据えたトータルサポート
ー奨学金サポートについて詳しく教えてください。
及川：2024年から特に力を入れているのが奨学金の申請支援です。岩手県では経済的な理由で進学を諦めてしまう生徒が少なくありません。そこで、合格後の経済的支援にも目を向け、給付型奨学金の申請サポートを積極的に行っています。
実際、当塾でサポートしている生徒の中には、月額平均5万円程度の給付型奨学金を受けられる見込みの生徒も出てきています。返済不要の給付型奨学金を活用することで、保護者の経済的負担を大きく軽減することができます。そのため、奨学金に関する講習会も定期的に開催し、情報提供を行っています。
教育の本質を追求する新しい学び舎として
ー最後に、塾を検討している生徒や保護者の方々へメッセージをお願いします。
及川：学習塾は単なる勉強の場ではありません。当塾の名前の通り、生徒一人一人の可能性を「手のひら」で包み込むように、きめ細やかなサポートを心がけています。特に重視しているのは、漠然とした受験勉強ではなく、将来を見据えた具体的な目標設定です。
実際の合格率や偏差値以上に、生徒自身が「なりたい自分」のイメージを持ち、そこに向かって必要な要素を共に考えていく。そして、その第一歩を「手のひら」から始めていく。それが私たちの理念です。学習塾として非常にユニークな立ち位置かもしれませんが、「ガリガリ勉強させてほしい」という方よりも、共に考え、共に成長していける生徒さんとの出会いを楽しみにしています。
学習における悩みは、勉強面に限らず、精神面や環境面など、実に多岐にわたります。当塾では、そうした様々な課題に包括的に対応し、生徒と保護者の皆様の人生に寄り添うパートナーとして、最適な学習環境の提供を目指してまいります。まずはお気軽にご相談いただければ幸いです。
