「ジャズもロックも自分のペースで」〜マンツーマンにこだわる『T.K.music Bass Lesson』の挑戦

『T.K.music Bass Lesson』は、神戸・大阪市内で活動する音楽教室として、エレキベースの演奏やそれに関する知識を中心に指導を行っています。中学生からシニアまで幅広い年齢層の生徒に対応し、一人ひとりの目標や音楽の嗜好に合わせたレッスンを提供しているのが大きな特徴です。代表の古賀隆博氏は「圧のない指導」を心がけ、生徒が委縮せずに音楽と向き合える環境づくりに力を入れています。

プロのミュージシャンとしての経験を持ち、様々な音楽ジャンルに精通した古賀氏は、マンツーマンレッスンだけでなく、バンド単位でのレッスンというサービスも展開。今回は、音楽教育への思いや、『T.K.music Bass Lesson』の指導方針、そして音楽を学ぶことで得られる喜びについて語っていただきました。「ただ上手くなるだけでなく、音楽そのものをより深く楽しめるようになってほしい」という古賀氏の言葉に、音楽教室の本質的な価値を感じるインタビューとなりました。

ベースギター講師 古賀隆博(こが たかひろ)
17歳より独学でベースを始める。
2007年甲陽音楽学院コンテンポラリーミュージックコースを卒業。ジャンルを越えた幅広い音楽性を実践的に身につける。在学中にもホテルやラウンジ、バーなどで演奏活動を行なう。2007年ポニーキャニオン系レーベルよりデビュー。CD発売、全国ツアーを回る。演奏・サポートの依頼も数多く受けており、オリコンチャート1位やミリオンセールスを記録した人気バンド、ロードオブメジャーのボーカリスト(北川けんいち氏)のサポートにも参加。

自身のバンド『VINO』では日本人初となるラスベガス、フリーモントエクスペリエンスでの公演も成功させ、翌年にも公演を果たしている。2016年 米国主催のライブ・エンターテインメントやショー、パフォーマーなどに贈られる業界最高の栄誉IAAPA Brass Ring Awards 2016.Best Atomosphereを受賞。2019年11月2日ラグビーワールドカップ決勝戦での演奏など。
また、作曲家としても企業・団体のシングル曲・動画音楽など楽曲提供も行う。現在も国内外問わず、精力的に活動。
また、高等学校の音楽授業の非常勤講師や軽音楽部での指導、音楽教室での指導等、講師としても経験も豊富。

年齢・レベル不問!生徒の個性を活かす音楽教室

ー 古賀さん、本日はどうぞよろしくお願いいたします!まず簡単に、どういった方を対象にしている音楽教室なのか、『T.K.music Bass Lesson』の概要についてお伺いできますか?

古賀隆博代表(以下、敬称略):対象となる方は、下は中学生ぐらいからですね。現在いる方でいうと、一番年上の方だと60歳くらいです。年齢や性別は問わずにやっています。

内容としては、音楽全般とエレキベースの演奏方法を中心に指導しています。その他の楽器の指導も行っていて、女性のドラム講師もいます。ギターやエレキギターについても、講師を派遣することができます。

私自身は基本的にはベースを担当していますが、初心者の方であれば、ギターやドラムも教えることもあります。特に初心者の方には基礎からしっかりと教えられるよう心がけています。

プロの経験から生まれた「楽しく学ぶ」音楽教育への思い

ー古賀さんがこちらの音楽教室を開かれたきっかけを、ぜひお伺いしたいです。

古賀:元々、公立校の軽音楽部の講師をしていた経験があります。そんな中で、音楽や楽器が好きな子は、いつの時代も多いなと感じていました。楽器の演奏自体は、当然ながら根気よく続けないと上手になりません。そういった根気よく続けることや、音楽を通じて様々なことを学ぶ機会を若い方々に提供できればと思って始めたのが大きな理由ですね。

ー初心者の方や、技術で伸び悩んでいる方々に教えるのが好きだという感じでしょうか?

古賀:その想いは結構ありますね。厳しい先生や怒ってしまう先生もいるみたいなんですけど、私はそういうタイプではないんです。生まれつき気が長く(笑)、長期目線で見ることができるので、生徒さんが委縮せずに学べる環境を作れるというのは強みかなと思います。演奏技術を上達させるのはもちろんですが、プレッシャーを感じずに楽しく学べる場所を提供することを大切にしています。

固定テキストや教科書はNG!生徒に合わせたオーダーメイドレッスンの魅力

ー他の音楽教室とは一味違うアピールポイントがあれば、教えてください。

古賀:他の教室と最も異なる部分は、生徒さん一人ひとりの課題や悩みに合わせてレッスン内容を変えていくことですね。固定のテキストを用意しているわけではなく、一緒に演奏したり話したりしながら、その方に必要なテクニックを見極めていきます。人によって必要な技術や知識は大きく異なりますので、それに合わせて資料を用意してレッスンを行います。

例えば、音楽の好みによっては、高度なテクニックが要らない人もいますし、逆に高度なテクニックや知識が必要な音楽をやりたい人もいます。必要ないことを無理に詰め込むのではなく、必要な時に必要なことを教えていくという方針です。なので、レッスンを同じように1年続けている人でも、レッスンで習っていることは全然違います。どうなりたいかというゴールをしっかり確認し合い、そちらを優先してレッスンを進めています。

ー完全にマンツーマンなんですか?

古賀:今現在は完全にマンツーマンです。一応グループレッスンも受け付けていますが、グループでやっていると上達具合が人によって変わってくるので、結局は個別対応になることが多いですね。

ジャズからロックまで!多彩なジャンルに対応するプロフェッショナル指導

ージャズのベースとパンクロックのベースなど、全然スタイルが違うものにも対応されているんですか?素人の私から見ても、ジャンルによってベースの弾き方がかなり違うように感じるのですが。

古賀:そうですね。ジャンルによって演奏スタイルは全然変わってきます。リズムの取り方やアドリブも全く異なります。特にジャズとロックでは、求められる技術やアプローチが大きく違いますね。もちろん、どのようなスタイルにも対応できる自負があります!

ー古賀さんの音楽経験について教えていただけますか?

古賀:私は高校生の時に楽器演奏を始めました。最初は部活でコピーから始めて、その後音楽学校に進学して学びました。一応デビューする機会があって、デビューはしたものの、バンド自体は売れませんでした(笑)。しかし、その過程で築いた人脈を通じて仕事をもらえるようになり、音楽の仕事をしながら教室を運営している感じですね。様々な現場で演奏する機会も多かったので、色々なジャンルの音楽に触れてきました。その経験が今の教室運営に活かされていると思います。

ー生徒さんの中で、人気のある音楽ジャンルはありますか?

古賀:皆さん入ってきた時はジャズに興味があるという話が多いんですけど、実際にやり始めると習得が大変なことに気づきます。覚えないといけないことや練習しなければならないことが増えてきて、最初はジャズに挑戦したいと言っても、実は別のジャンルが本当は好きだったということがよくあります。ジャズを学びたいと言うのは、レベルの高いことをしたいという気持ちの表れなのかもしれませんね。

「圧ゼロ」の指導で引き出す、音楽の本当の楽しさ

ー生徒さんに指導する際に、特に意識していることや方針などがあれば教えてください。

古賀:できるだけ「圧」がないように、気がついたら上手くなっていたという状態が一番理想的だと思います。単に上手くなるだけでなく、音楽に対する好奇心や知識欲も一緒に育てていきたいですね。

知らない音楽を紹介したり、「この音楽が好きなら、きっとこういうのも気に入るかも」といった提案をレッスンに盛り込むようにしています。今よりも音楽のことを詳しく知りながら、もっと好きになっていくことを目指しています。

ープロを目指す人だけでなく、大人になってから音楽を始める方も多いと思いますが、そういった方々が音楽(楽器演奏)から得られるものについて、どう感じていますか?

古賀:生徒さんからよく聞くのは、「音楽の聴き方が変わった」ということです。同じ曲を聴いていても、より楽しめるようになったという話をよく聞きます。演奏者の視点で音楽を聴けるようになるので、新しい発見があるようですね。

また、楽器の練習はこつこつ続けないと上達しませんが、レッスンがあることで毎日練習する習慣が身につくという効果もあります。大人になってからだと、なかなか自分で練習する習慣をつけるのは難しいものですが、レッスンがあることで規則正しく取り組めるようになります。

基本から生バンド演奏まで!幅広いコース展開の秘密

ー提供されているコースやプランについて教えてください。

古賀:一番ベーシックなのが、月に2回・1時間ずつのコースです。これは生徒さんに合った内容のレッスンを行うものです。基本的には、その生徒さんのレベルや目標に合わせてカスタマイズしていきます。

もう一つ特徴的なのが、「アンサンブルレッスン」です。これはバンド単位での演奏を見て、「このバンドの音はこうすると良くなる」「この演奏の連想がもっと良くなる」といったアドバイスをするレッスンですね。バンド全体のサウンドをどう良くしていくかという観点からアドバイスをしています。

また、ベースレッスンを受けている人向けに、ドラムの先生やギターの先生を別で呼んで、実際の生演奏で合わせるレッスンも行っています。カラオケで練習することが多いですが、生の音で合わせる体験は全く違いますからね。実際のバンド演奏に近い環境でレッスンできるのは大きなメリットだと思います。

これらのコースを生徒さんの希望や進度に合わせて選んでもらい、最適な形でレッスンを進めていきます。

ーバンド単位で見てくれるというのは珍しいですね!具体的にはどのようなアドバイスをされるんですか?

古賀:バンド単位になると、個々のテクニックというよりも全体の調和が大切になります。例えば、リズムの捉え方が違って合っていない部分があったり、フレーズの入るタイミングが一人だけ間違っていたりすることがあります。バンド全員で演奏していると自分たちではなかなか気づきにくいのですが、客観的に見て録音したものを一緒に聞くと、「ここを合わせるともっと綺麗に聞こえますよ」といったアドバイスができます。音楽監督のような役割ですね。

未来を見据えた新たなレッスンスタイルへの挑戦

ー今後、強化していきたい点や新たに取り組みたいことがあれば教えてください。

古賀:強化していきたいのは、バンド単位でのレッスンをもっと広めていきたいということです。また、現在出張でレッスンを行うこともありますが、アンサンブルレッスンも出張で行けたら面白いかなと思っています。

また、もう一つ取り組みたいのは、ビデオ録画での添削です。生徒さんが自分の演奏を録画・録音し、それを見ながらフォームの改善点などをアドバイスする「ビデオ添削サービス」も検討しています。

「音楽の聴き方が変わる」〜『T.K.music Bass Lesson』で見つける新たな音楽体験

ー最後に『T.K.music Bass Lesson』に興味がある方々へ、メッセージをお願いします!

古賀:レッスンに来ていただければ、音楽の世界がぐっと広がると思います。単に楽器が弾けるようになるだけでなく、音楽そのものの楽しみ方が変わってくるんです。今まで何気なく聴いていた曲の中にある仕掛けや工夫に気づけるようになり、「こんな素晴らしい部分があったのか」と新たな発見の連続になるはずです。

弊教室では一人ひとりの「やりたいこと」を最優先に考え、無理なく着実に成長できる環境を大切にしています。プロを目指す方も、趣味として楽しみたい方も、それぞれの目標に合わせたレッスンを提供します。音楽は一生の財産になります。ぜひ一緒に、あなただけの音楽の楽しみ方を見つけていきましょう。