町を描く、街を知る—アートで生まれる地域のつながりNPO法人クリエイティブスマイルの取り組み

活動の概要について教えてください

NPO法人クリエイティブスマイルは、年齢を問わず幅広い世代を対象に、創造力を育むことを目的としたワークショップを行っております。大人も子供も特に家族で楽しめ、その上クリエイティブな感性を刺激するプログラムを多数展開しています。「町を描いて町を知る」という活動では、住んでいる町の魅力的な場所を発見したら、それを透明水彩で描きネット上で共有する活動で、すでに1000以上の絵がグーグルのマイマップ上に配置されています。

また、子供に人気の「みたてモンを探せ」は、身近な建物からその建物に似ているみたてモンを作り出し、それを「みたてモンカード」にして交換して楽しむというワークショップでして。当たりまえのビルをそれに似た動物に見立てる遊びは子供の創造力を圧倒的に伸ばします。

こんなワークショップに家族で参加すれば親子の会話もぐーんと弾みます。今は戸越銀座商店街や、新宿中央公園でおこなっていますが、これから、さまざまな地域で活動を展開していきたいと思っております。この活動を一緒に展開したいなと感じてくれる地域の団体さん、是非お声がけください。

立ち上げたきっかけをお聞かせください

美術大学でクリエイティブ教育について研究をしてきたので、その成果を活かす場としてNPO法人を設立しました。特に大学で研究してきたキャラクターは自分で作ってこそ愛着が湧くというものでして、しかも身近なものからでも作れます。そしてキャラクターにすれば、お住いの地域にある平凡なものにも魅力が宿り好きになるので、地元愛が高まるというわけです。これはゆるキャラとは違うものです。

地元愛を育てたいと思われている団体の方、是非お声がけください。それぞれの地域に合わせたワークショップやアートプロジェクトを一緒に考えていきましょう。その考えるプロセスだってワークショップにすれば楽しいものになります。

クリエイティブスマイル特徴・強みはどんなところでしょうか。

それは、「難しそう」を「楽しい」に変え、その結果として「やりたい」気持ちにしてしまうことにあります。「町を描いて町を知る」なら、「町並みを描くのって難しそう」を「デザファ水彩ならデザート食べるみたいに楽しく描ける」に変えてしまいます。キャラクター作りも身近なヒントがあれば簡単で楽しくなります。

特に、効果的なキャラクターづくりと使い方についてはコンサルテーションの経験がありますので、お困りごとを抱えているNPOや企業のみなさま、ぜひご相談ください。

活動・指導方針についてお聞かせください。

活動の基本方針は、「楽しく学びながら創造力を高める」ことです。特に、大人向けの活動では、「デザートファースト水彩」という手法を取り入れています。これは、まず水彩の楽しさを体験することで、絵を描くことへの興味を持たせ、その後で技術的な指導を行うというアプローチです。こうすることで、初心者でも気軽に取り組めるようになり、創作活動へのハードルを下げることができます。

また、子供向けの活動では、「発見と創造」をテーマに、見立て遊びを活用したワークショップを実施しています。身近な風景の中に新しい形を見つけ、それを元に創作することで、子供たちの想像力を刺激する仕組みを整えています。

さらに、活動を通じて世代間交流を促進することも重視しています。大人と子供が同じ場で学び、互いに刺激を受けながら創造的な時間を過ごすことで、新たな価値観の共有やコミュニティの活性化を図っています。

今後の展望についてお聞かせください。

今後の展望としては、現在別々に行っている「町を描いて町を知る」と「見立て物を探せ」を融合させた新しいプログラムを開発することを考えています。これにより、大人と子供が同じ場で活動し、互いの視点を共有することで、さらに創造的な体験が生まれると期待しています。

また、これまでの活動を全国に広げていくことも視野に入れています。現在は主に東京の特定地域で実施していますが、他の都市や地域でも同様の取り組みを展開し、地域ごとの特色を活かした創造的なプログラムを提供していきたいと考えています。

加えて、企業との連携を強化し、ビジネスの場にもクリエイティブな要素を取り入れる試みを進めています。例えば、動物の顔を使ったユニークな名刺を活用し、ビジネスシーンでの円滑なコミュニケーションを促すような取り組みも展開していく予定です。

メッセージ

クリエイティブスマイルの活動は、誰もが創造性を発揮できる場を提供することを目的としています。絵を描くことや発見することの楽しさを共有しながら、地域の魅力を再発見し、世代を超えた交流を促進していきます。

私たちは、クリエイティブな発想が未来を豊かにする鍵だと考えています。ぜひ、私たちの活動に参加して、一緒に創造力を育みながら、新しい視点で町を見つめてみませんか?