篠笛の魅力を伝える – 篠笛麻の会が紡ぐ日本文化

倉内麻由子さん・倉内大輝さんが運営する「篠笛麻の会」は、日本の伝統楽器である篠笛の指導を通じて、日本文化の継承と普及に取り組まれています。神社仏閣での奉納演奏をはじめ、各地でのイベント参加など、実践的な活動と丁寧な指導で、初心者から経験者まで楽しく篠笛を学べる場を提供されています。

篠笛の魅力と楽器の特徴

ー篠笛はどれくらいの大きさで持ち運びはしやすいんですか?

長さはいろいろありますが、練習用はプラスチック製になるので、持ち運びが気楽な和楽器だと思います。和太鼓とかは大きいですし、お琴などは気を使いますが、篠笛はリーズナブルで、気軽に持ち運べる和楽器の1つだと思います。大きさはリコーダーくらいですね。

最初は、プラスチックの篠笛で始める方が多いです。値段も、笛袋とプラスチック製の篠笛のセットで5,000円と、和楽器の中でもお求めやすいと思います。

ー篠笛麻の会ではどのような方を対象に、どういった指導を行っているのか教えてください!

篠笛に興味を持った方、初心者経験者問わずに行っております。まずは篠笛についての基礎や、所作、持ち方、音の出し方という基礎からしっかり教えています。

教室を始めたきっかけ

ー倉内さんがこの教室を始められたきっかけや経緯について教えてください!

元々神社で御奉仕をしていて、和太鼓をしていました。そこで、「笛もあったらいいよね」という話があり、修行をしに行きました。そこの団体でずっと修行していましたが、地元で活動したかったので兵庫県の実家に帰り、地元の神社で演奏してたんです。

すると、演奏してる間に「教えてほしい」という声があり、それが結果として教室を始めるきっかけになりました。ちょうど9年前の話です。

現役演奏家による指導の魅力

ー他の教室にはない特徴や、教室としての一番のアピールポイントを教えてください!

私たちは篠笛奏者としても活動しています。教室だけでなく、私たちが出演する演奏会や神社仏閣での奉納演奏などに一緒に参加できるというのは、すごい強みだと思います。

また、私たちは夫婦で会を運営しているので、様々な角度から教えることができます。男性の先生が良い、女性の先生が良いなど、人によって希望があると思いますが、両方対応できます。加えて、和楽器は敷居が高いと思われがちですが、決してそんなことはなく、まずは楽しく和気藹々とした雰囲気でお稽古をしています。

指導方針について

ーお稽古する際に、特に意識していることはありますか?

所作、暗譜をちゃんとする。篠笛は決して簡単ではありません。発表会や舞台の際には、「発表会だね、頑張ってるね」というよりは「いいな、格好いいな」と思っていただけるようになりたいよね!というのはみんなで共有しています。大人になっても習い事でかっこつけれたら楽しいじゃないですか。舞台は緊張します。普段出来ていることもなかなか難しい。生徒さんには楽しくやりつつ、お稽古中から舞台を意識してやりきる練習をしています。「何かあっても女優になりきる」「俳優でしょ」みたいな形で、音は出なくてもまずは基本の所作、動作で失敗がバレないようにと練習しています。

お稽古中は和気藹々と、でもやるべきとこはやる、自分がなりたい姿をイメージする。苦し楽しんでいただきたい!和楽器のイメージは損なわないようにしつつも、楽しく締めるところはしっかり締めるというのを意識しています。

対面レッスンからオンラインお稽古まで幅広い地域の方の受講が可能

ー現在どれくらいの方が通われているんですか?

現在は、固定して教室に通われているのは100名くらいだと思います。

ーコースやプランについて教えてください!

初めての方はまずは「篠笛体験」を行っております。篠笛体験で、篠笛とは何かという知識のところから、構え方だったり、音の出し方までを一通り、お話も含め30分ぐらいの間で体験できます。少しでも興味があれば体験していただいて、まずは入門クラスから徐々にステップアップしていくという形になります。

加えて、教室を開講している関西や鹿児島に遠くてなかなか通えないなどの人のために、コロナ禍からオンラインお稽古にも力を入れています。篠笛は年配の方も多く、オンラインお稽古が不安だと思われる方もいらっしゃいますが、一度やったら「こういう風にできるんだ」と分かります。

長くオンラインお稽古をしていると、やはり実際に会ってお稽古したいとなる方が多く、演奏会に合わせて関西や鹿児島に来て一緒に演奏するというケースも増えています。先日、九州の生徒さんが関西に来てくれて、一緒に奉納演奏をしました。オンラインお稽古がきっかけで、旅のきっかけにもなっています。習い事のパワーはすごいですね。全国に共通の趣味のお友達も増えるでしょうし、日本全国で交流できるのが楽しいと思います。

場所問わず気軽に体験できるのがオンラインお稽古の良さなので、興味のある方は是非体験してください!

お問い合わせはこちらから https://shinobue-asanokai.com/contact/

発表会と演奏活動

ー発表はどこでどんな風に行われているんですか?

基本的にはお世話になっている神社仏閣等での奉納演奏だったり、地域で行われているイベントの出演になります。皆で一緒に参加する形が多いです。イベントの頻度は季節にもよりますが、平均すると月1回以上は行っていると思います。

参加は強制ではありません。それぞれ篠笛をする目標があると思うので、人前でしっかり演奏できるようになりたい人とか、和装を着て演奏したい人が参加します。私たちの演奏は和装での演奏がほとんどなので、和装を着てみたいという方も入会されることが多いです。着物を持っていても着る機会がないという方も多く、これをきっかけに着付けも習い始めた方もいらっしゃいます。

日本で着物を着るのは特別に感じますけど、本来は自然なことです。みなさん「着物を着て演奏ができて良かった」という感想をたくさん伝えてくださるので嬉しいです。

親子でも楽しめる篠笛

ー入会を考えている方や保護者の方へのメッセージをお願いします!

興味がある方ならどなたでも大歓迎です。親子や兄弟、夫婦で一緒に体験もできます。実際に一緒に教室に通われている方も何組もいらっしゃいます。日本の伝統楽器である篠笛に、小さい頃から触れていくと、将来海外に留学や旅行に行った時に、自分の国のことを紹介するときに困りません。海外旅行や留学時に、自分が実は日本のことをよく知らないことに気付いたと言って、篠笛 麻の会にいらっしゃる方も多いんです。

小さい頃に祭りで聞いていつかやってみようと思われたり、和装をして笛を演奏したい、日本の伝統文化に触れてみたいなど、色々な理由で興味を持ってくださる方がいらっしゃいます。

日本の伝統楽器である篠笛が、日本の文化に触れるきっかけとして、日本のことをより知る、もう一度考え直すきっかけになるんじゃないかと思います。

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