書を通じて、癒しと学びを届ける。「桃春書道教室」が育む、人と人との温かなつながり

家庭的な雰囲気のなかで、字を書く楽しさだけでなく、心のよりどころとなる場所を目指して運営されています。

今回は、教室を立ち上げたきっかけや日々の指導への想い、生徒とのエピソードを通じて、その魅力を詳しくご紹介します。

幼児から高齢者まで、書道を通じて学びと癒しを届ける

桃春書道教室は、幼稚園に通う小さなお子さまから、なんと95歳のご年配の方まで、年齢を問わず多くの方に親しまれている書道教室です。

教室は講師の自宅に加えて、外部の教室でも開講されており、学校が終わった後の小学生や、午前中にゆっくりと時間を取れる大人の方など、教室への通学以外にも、通信教育や、オンラインレッスンと、それぞれのライフスタイルに合わせて学べる環境が整っています。

日々のお稽古では、競書誌の課題練習だけにとどまらず、公募展への出品や、季節のイベントとして夏の工作教室や七夕飾り、季節の絵葉書教室、カレンダー作りやクリスマス会の開催など、創造性を育む取り組みも積極的に行っています。

こうした活動を通して、生徒の皆さんが表現することの喜びを感じ、書道をより身近なものとして楽しんでいただけるよう努めています。

また、講師も、常に自らの研鑽を続けており、大学時代から師事している師匠にご指導を仰ぎながら、毎年の公募展にも出品し、その姿勢が生徒たちにも良い刺激となっています。

教室を始めたのは「うちの子どもに教えてほしい」というママ友達の一言がきっかけ

この教室を立ち上げた背景には、長年書道を続けてきた講師自身の歩みと、人とのつながりがありました。

4歳の頃から書道を続けてきた講師は、大学で書道を専攻し、その奥深さや表現する事の楽しさを知りました。

当時から師事している先生のもとで本格的な書道を追求しており、現在も書道展や公募展に出展を続けています。

教室を始めたきっかけは、周囲の方々から「書道を長くやっているなら、うちの子にも教えてほしい」と声をかけられたことでした。

その一言を受けて、「書道の楽しさを伝えたい」「誰かの役に立てるかもしれない」と思い、自宅の一室から教室をスタートしました。

現在も、教えることと自ら学ぶことの両立を大切にしながら、生徒と一緒に成長を重ねていく日々を過ごしています。

書くことで心が落ち着く。癒しの場としての教室の役割

桃春書道教室の最大の魅力は、アットホームで温かな雰囲気です。

書道というと、静かに黙々と字を書くイメージを持たれるかもしれませんが、こちらの教室では生徒同士の交流も大切にしており、誰もが安心して通える場所となっています。

ある日、学校で嫌なことがあって泣いていた小学生の生徒さんが、教室に来て講師や仲間たちとおしゃべりをしたり、字を書いたりするうちに自然と笑顔になって帰っていったというエピソードがありました。

教室に行く前は、気持ちが凹んでいたのに、「書道教室から帰って来たらニコニコで教室でのお話が止まらないんです!」と親御さんから連絡を頂く事も。

教室に来て、字を書くことが、生徒達の心の拠り所になっているのです。

このように、書道の技術の習得だけでなく、生徒さん同士の交流の場でも有り、心の癒しの場所としても、大きな役割を果たしています。

子どもの気持ちを尊重する、丁寧な指導スタイル

子どもたちに対する指導で大切にしていることは、「叱らないこと」「子どもの話をよく聞き意見を取り入れること」だといいます。

なぜそれが良くないのか、どうすればもっと良くなるのかを丁寧に伝え、子どもの意見も採用することで、子ども自身の理解と納得を大切にしています。

楽しく会話をしながら講師との信頼関係が育まれるようにしています。

また、月例課題に取り組むだけでなく、「これを書いてみたい!」という子どもたちの希望にも柔軟に対応しています。

学校の書写の授業で出された課題練習や、学校の書初め課題の練習や、校内掲示に使いたい作品の制作等にも力を入れており、一人ひとりの個性や関心を尊重する姿勢が、信頼と安心感を生んでいます。

大人の生徒にも同様に、趣味として楽しみたい方から、段位取得を目指す方、公募展出品希望者まで、それぞれの目標やペースに寄り添いながら書く力を付ける指導が行われています。

教室で過ごした時間が、人生の思い出に変わっていく

講師にとって最もやりがいを感じる瞬間は、生徒の成長を見守ることができたときです。

小さな頃から通っていた生徒が、高校生、大学生や社会人になっても書道を続けていたり、卒業アルバムの表紙に自分の字が使われ嬉しかった!書初めが学校代表に選ばれた!研究室の木の看板を書いた!等、色々な場面で活躍している報告が届くたびに、深い喜びと誇りを感じると話します。

また、引っ越しや転勤で一度は教室を離れたものの、「やっぱり先生がいい」と通信やオンラインレッスンを通じて再び戻ってきてくれる生徒もいます。

一番長い生徒で17年間になりますが、そうした生徒との絆の強さが、教室の存在意義を物語っています。

生徒揮毫の卒業アルバム  

オンライン

今後の展望――手書きの良さを、もっと多くの人に

今後は、実力がついてきた生徒たちと一緒に、さらに大きな書道展やコンテストへの出品にどんどん挑戦していきたいと考えています。

また、すでに一部取り入れている通信やオンラインレッスンの拡充にも力を入れ、遠方に住んでいても学べる環境を整えていく予定です。

近年はデジタル化の影響により、手書きの機会が減ってきている中で、筆を使って書き表現することの価値や面白さを、もっと多くの人に伝えていきたいという想いも強く持っています。

書道の文化と心を、次の世代へと丁寧に受け継いでいくことを、教室の使命と考えています。

「やってみたい」と思ったその日が、始める日

最後に、桃春書道教室の講師からこの記事を読んでくださった方へ、温かなメッセージをいただきました。

「書道は、いつ始めても遅くはありません。年齢を重ねても続けられる、一生の趣味になります。『やってみたいな』と思ったその日が、始めるタイミングです。気になった方は、どうぞお気軽に声をかけてくださいね。」

書道を通じて、心を整えるひとときを。桃春書道教室では、今日も新しい出会いを楽しみに、皆さまをお迎えしています。

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