練習しなくても弾ける〜新しいピアノレッスンの形「るるオンラインこども音楽教室」

子どもたちの笑顔を大切に、独自の指導法で音楽教育に新しい風を吹き込むるるオンラインこども音楽教室。

コロナ禍をきっかけに確立された独自の指導メソッドで、子どもたちが生涯音楽を楽しめる力を育てています。

代表の滝沢ゆみさんに、教室の特徴や音楽教育に対する想いについてお話を伺いました。

教室概要

ー どういった方を対象に、どのようなレッスンをされていますか?

滝沢さん:子どもを対象にした音楽教室を運営しています。

コロナ禍でオンラインレッスンに移行する中で、子どもたちの創造性を活かした新しい指導法を開発しました。

通常のピアノ指導では教本通りに弾くことが一般的でしたが、子どもたち一人ひとりが楽しそうに自由に弾く姿を見て、新しい指導法の可能性を感じました。

実際にオンラインレッスンで実践してみると、どの子も笑顔で曲作りやピアノ演奏を楽しむ姿が見られ、現在の教室運営に至っています。

設立の経緯

ー この教室を始められたきっかけについて教えていただけますでしょうか?

滝沢さん:2011年の東日本大震災がきっかけでした。

「もし津波で楽譜が全て流されてしまい、ピアノだけが残されたら、私は果たして弾けるだろうか」という想いが湧き上がりました。

楽譜に頼らず、自分の心や気持ちを音に乗せて表現できたら素晴らしいと考え、リアルレッスンでその方法を模索していきました。

子どもたちが自由に演奏し、自己表現ができた時の笑顔を見て、「これこそが音楽をしている瞬間だ」と実感し、この指導法を広めていきたいと考えました。

特徴とアピールポイント

ー この教室の特徴やアピールポイントについて教えていただけますか?

滝沢さん:最大の特徴は「笑顔でピアノが弾ける」ことと、「練習をしなくてもピアノが弾けるようになる」という画期的な指導方法です。

従来の週1回のレッスンでは、レッスンとレッスンの間の練習が必須とされ、「練習しなさい」「嫌だ」という親子間のバトルが日常的に発生していました。

その結果、退会者の99%が練習の問題で辞めていくという現状がありました。

子どもたちは先生もピアノも好きなのに、練習が嫌で続けられないというケースが非常に多かったのです。

この課題を解決するため、様々な実験を重ねた結果、週3回のオンラインレッスン体制を確立しました。

当初は週5日のレッスンも試みましたが、週3回程度が子どもたちのモチベーションを維持しつつ、自発的にピアノに向かう理想的な頻度であることが分かりました。

オンラインレッスンならではの利点として、通学の必要がなく、Zoomでの接続もわずか1分で始められる手軽さがあります。

これは、送迎の負担が大きい保護者の方々にとっても大きなメリットとなっています。

また、多くの子どもたちがピアノを辞めてしまう時期(小学4年生での塾通い開始や中学校入学のタイミング)までに、自立した演奏者として成長できるよう指導しています。

現代の子どもたちは自分の弾きたい曲をはっきりと持っており、YouTubeで耳コピをしてメロディーを弾くことはできても、伴奏をつけて一つの曲として完成させる力が必要です。

そのため、音楽理論や演奏技術を体系的に学び、レッスンが終わっても一生涯ピアノを楽しめる力を育てています。

指導における心がけ

ー 生徒さんにレッスンされる際に大切にしていることはありますか?

滝沢さん:子どもたちの表情を常に注意深く観察しています。

特にグループレッスンでは、誰が困っていないかを細かく見るようにしています。グループレッスンでは必ずしも全員の進度を揃える必要はありませんが、できない部分がある子がいれば、積極的に声をかけ、「先生と一緒に弾いてみよう」と提案します。

決して一人で抱え込ませることなく、「私が付いているよ」「一人じゃないよ」ということを常に意識して指導しています。

この寄り添う姿勢が、子どもたちの安心感と自信につながっています。

コースと指導内容

ー オンラインのグループレッスンの具体的な様子について教えていただけますか?

滝沢さん:当教室では、A・B・Cの3つのコースを設けています。

入門となるAコースでは、4歳から小学生を対象に、基本的な音符の読み方や演奏、作曲の基礎を学びます。

Bコースでは、様々な調のスケールと和音を学び、即興演奏や伴奏付けの技術を身につけます。

最上級のCコースでは、ジャズのコード理論やアドリブ、アレンジなど、大人向けの講座に匹敵する高度な内容を扱っています。

今後のビジョン

ー 今後、新たに取り組んでみたいことや強化したい点はありますか?

滝沢さん:この指導法の最大の特徴は、音楽そのものが嫌になって辞める生徒が一人もいないことです。

退会の理由は、学校や塾が忙しくなる、受験があるなどの外的要因や、オンラインレッスンに馴染めない(恥ずかしがりで画面越しでも顔を見せるのが苦手な)といった個人的な理由に限られています。

そのため、より多くの方にこの指導法を知っていただき、ピアノを続けられない子どもたちに新しい選択肢を提供したいと考えています。

一般的に、ピアノを辞めてしまうとそれきり楽器に触れなくなってしまう方が多いのですが、そうではなく、生涯にわたって音楽を楽しめる人を増やしていきたいと考えています。

現在はYouTubeでの情報発信に力を入れていますが、今後は動画講座などのコンテンツも充実させ、世界中の方々に向けて積極的に発信していく予定です。

メッセージ

ー 教室に興味を持たれた方へメッセージをお願いできますでしょうか?

滝沢さん:お子さんと音楽との関わりは、単にピアノが弾けるか弾けないかという技術の問題ではありません。

音楽は、お子さんの人生を豊かにする大切な道具だと考えています。

小さい頃は親が心の支えとなりますが、成長とともに自分で気持ちを立て直したり、感情をコントロールしたりする必要が出てきます。

そんな時に、音楽が心の支えとなってくれることを願っています。

当教室で学んだ全ての子どもたちが「ピアノを習って良かった」「人生が楽しくなった」と感じられるよう、心の支えとなる音楽との出会いを提供していきたいと思っています。

音楽とともに豊かな人生を歩んでいける、そんな力を育てる場として、ぜひ当教室の門を叩いていただければ幸いです。