「パルクールは倫理的思考と身体能力を養う、現代に必要な総合的スポーツ」REALIZE 札幌パルクール教室

北海道で唯一のパルクール専門教室として活動する、REALIZE 札幌パルクール教室。

ストリートスポーツのイメージが強いパルクールですが、同教室では論理的な指導アプローチと徹底した安全管理で、幅広い年齢層に向けて指導を行っています。

代表の向山立さんにパルクールの魅力と教室の特徴についてお話を伺いました。

パルクールとは

ーパルクールというスポーツについて、詳しく教えていただけますか?

向山さん:パルクールは元々フランスの軍人のトレーニングから発展したものです。

現代では様々な動きを通じて、心と体を一緒に鍛えていく運動となっています。

粋な競技スポーツというよりも、スポーツとトレーニングの要素が混ざっていることが特徴です。

基本的な筋力は重要ですが、それ以上に体の使い方が大切です。

外から見た自分の動きをイメージし、それと実際の動きとの誤差を少なくしていくことで上達していきます。

また、人との接触がないスポーツなので、自分と動かない環境との対話という形になり、怪我のリスクも比較的少ないのが特徴です。

教室設立の経緯

ー教室を始められたきっかけについて教えていただけますでしょうか?

向山さん:北海道では現時点で、正式に運営しているパルクール教室は私たちのところだけです。

パルクール自体が非常に素晴らしい運動方法だと考えており、それを広めていきたいという想いから教室を始めました。

私自身は大学時代に新しいスポーツを探していた際に、現在の教室の前身となる場所でパルクールと出会って、活動を続けていくうちに魅力の虜になり、より多くの人と共有していきたいと考えるようになりました。

指導方針と安全への配慮

ー教室の特徴やアピールポイントについて教えていただけますか?

向山さん:パルクールは一般的にストリートスポーツというイメージがありますが、私たちの教室では着地の方法から丁寧に指導し、論理的な指導を重視しています。

一見危険に見える動きも、細かく紐解いてみると様々な要素で成り立っています。そういった理論的な部分までしっかりと教えているのが特徴です。

私たちの教室では、最初に机程度の高さの台からの着地方法を学ぶところから始めます。

また、柔らかい素材を使用するなど環境面での配慮も行っています。

さらに、「ここで飛んでみた時にどんな失敗があるのか」「失敗した際にどうやって受け身を取るか」といった考え方まで指導します。

その結果、6年以上の運営で大きな怪我は一度も起きていません。

実は他のスポーツと比べても怪我の確率は低く、パルクールの本質と教室の体制が合わさって、非常に安全性の高いスポーツとなっています。

指導における大切な視点

ー生徒さんに指導される際に大切にされていることに教えてください。

向山さん:生徒の気持ちややりたいという心を最も大切にしています。

無理強いすることは決してせず、生徒が自然とやりたくなるような環境作りを意識しています。

言語化が難しい部分もありますが、生徒の主体性を重視した指導を心がけています。

充実したコース展開

ー具体的なレッスンコースについて教えていただけますか?

向山さん:子供向けには基礎、初級、中級コースを段階的に用意しており、順を追って難易度が上がっていく構成となっています。

また、パルクールで使用するアクロバット技術に特化した「アクロバットコース」も設けています。

さらに、初心者向けの体験コースや大人向けの一般コースなど、様々なニーズに応えられるコース展開を行っています。

パルクールの普及と今後の展望

ー今後の展望についてお聞かせください。

向山さん:パルクールという言葉自体が2000年前後に生まれた比較的新しい概念で、動きの体系化がまだ十分ではありません。

現状では、パルクールをする人の中には自身で動くことが好きという方も多く、広く普及させていこうという動きはまだ進んでいない面があります。

私たちは独自に動きの体系化を進め、他の団体とも共有しながら、より効率的に学べるシステムを作り上げていきたいと考えています。

パルクールに興味を持たれた方へ

向山さん:パルクールは全身を使い、考える力や他者とのコミュニケーション能力など、現代社会で必要とされる力が全て身につく理想的なスポーツです。

既存のイメージにとらわれることなく、ぜひ一度体験していただければと思います。