趣味を仕事に、特技を活かして —— 個性を重視する就労継続支援B型事業所『就労支援プラスサイン』

「できないことを責めるのではなく、できるようになるためのサポートを」—— そんな思いで2024年7月に開設された就労継続支援B型事業所「就労支援プラスサイン」。従来の就労支援施設にありがちな「決められた作業」の枠を超え、利用者一人ひとりの「やりたいこと」を大切にした支援を行っています。

パソコン作業や創作活動など、それぞれの興味や得意分野を活かした働き方を提案し、無理なく就労意欲を育む新しい取り組みに注目が集まっています。今回は管理者の鈴木氏に、事業所の特徴や支援に対する想いについてお話を伺いました。

事業概要と目的

ー就労支援プラスサインの事業概要について教えてください。

鈴木氏:当事業所は障害福祉サービスの就労継続支援B型事業所として、知的障害、発達障害、精神障害、身体障害をお持ちの方、または自立支援医療の受給をされている方を対象に、一般就労に向けた様々な訓練を行っています。

基本的な作業としてチラシの配布やポスティングなどを行っていますが、これらは一例に過ぎません。利用者様の就労意欲を高めるため、それぞれの「やりたいこと」を重視した支援を行っています。

設立の経緯

ー設立の経緯についてお聞かせください。

鈴木氏:2024年7月に開設したばかりの新しい事業所です。株式会社プラスサインの代表である大井は、以前就労支援の事業所で働いていた経験から、利用者が楽しみながら仕事ができる場所を作りたいという思いを持っていました。

私もその考えに賛同し、一緒に新しい事業所を立ち上げることになりました。

他の事業所との違いや特徴

ー他の就労支援事業所との違いや特徴を教えてください。

鈴木氏:新設の事業所であることを活かし、柔軟な支援体制を特徴としています。既存の事業所では決まった作業内容が中心となりがちですが、当事業所では利用者様の希望を積極的に取り入れています。

例えば、パソコン作業をしたい方にはパソコン作業を、作品制作が得意な方にはその技能を活かした仕事を提供するなど、趣味や特技を仕事に繋げられるよう工夫しています。

支援方針と目標設定

ー利用者様それぞれの目標設定はどのように行われているのでしょうか。

鈴木氏:利用者様によって目標は様々です。支援学校や特別支援学級を卒業された方には、一般就労に向けた社会人としての基礎訓練を行います。

一方、一般就労の経験があるものの現在は難しい状況にある方には、無理のない範囲で就労意欲を継続できるよう支援しています。一律のゴールを設定するのではなく、それぞれの将来像に合わせた目標を立てています。

利用方法と支援体制

ー利用を開始する際の流れを教えてください。

鈴木氏:一般的には各地域の相談支援事業所を通じて見学や利用開始となるケースが多いです。ご家族と一緒に見学される方もいれば、ご本人だけで来られる方もいます。

利用時間は午前10時から午後3時までの間で、週2-3回からの通所や在宅での作業など、個々の状況に応じて柔軟に対応しています。特にコロナ禍以降は、在宅でのオンライン作業も可能になっています。

今後の展望

ー今後の事業展開についてお聞かせください。

鈴木氏:私は以前、児童向けサービスに携わっていた経験から、様々な選択肢を提供できる支援体制を目指しています。

具体的には、異なる形態の事業所の開設や、居宅支援など生活面でのサポートも含めた包括的な支援体制の構築を考えています。

利用をご検討の方へ

ー最後に、利用を検討されている方へメッセージをお願いいたします。

鈴木氏:当事業所では、固まった仕事が必ずあるわけではありません。まず、どんな仕事をしていきたいか、どんな将来的なビジョンを持っているかをご相談いただき、そこから具体的な作業内容を一緒に考えていきます。自分の考えを我慢して近い所に通うのではなく、少し遠くてもご自身のやりたいことができる場所を選んでいただければと思います。

利用時間は午前10時から午後3時までの中で、最初は1-2時間からのスタートも可能です。週2-3回からの通所や在宅での仕事など、ご自身のペースに合わせて柔軟に調整できますので、まずはお気軽にご相談ください。