近年、子どもの運動能力低下が社会問題として取り上げられる中、体操教室が注目を集めています。しかし、従来の体操教室では「楽しさ」や「運動量」が十分でないという声も。そんな中、東京都練馬区にある『Piece Sports Gym』は、「圧倒的な運動量」と「考える力を育む指導」を組み合わせた独自のアプローチで、子どもたちの成長をサポートしています。
2歳からの早期教育で運動能力を育み、従来の体操教室の概念を超えた新しい取り組みにも積極的に挑戦。設立からわずか1年でキャンセル待ちが出るほどの人気教室となった秘密に迫ります。代表の宮内純平氏に、教室の特徴や理念についてお話を伺いました。

2歳からの早期教育で運動能力を育む!充実のカリキュラムで確実な成長を実現

ー宮内様、本日はどうぞよろしくお願いいたします!まずは『Piece Sports Gym』の概要について、教えてください。
宮内純平代表(以下敬称略):私たちの教室では、2歳くらいのお子様から主に小学生までを対象としています。指導内容は、マット運動と鉄棒、そして跳び箱を主軸としています。
それに加えて、より高度な技に挑戦できる「アクロバット教室」も展開しています。「アクロバット教室」では、バク転や宙返りなど、マットに特化した技の習得を目指します。この教室には中学生や高校生、時には大人の方も通われていますね。
基本クラスでは、前転・後転といった基礎的な技からスタートし、お子様の成長に合わせて倒立や開脚跳び、さらには側転といった技へと段階的にステップアップしていきます。教室を始めて1年ほどですが、最初は前転も上手くできなかった子が、今ではバク転を一人でできるようになるなど、確実な成長を実感しています。
18歳からの体操指導経験を活かし、理想の教室を実現!
ー体操教室設立に至った経緯を教えていただけますか? また、宮内様が考える体操の魅力とはどのようなものでしょうか?
宮内:私は18歳からアルバイトとして体操教室での指導を始め、20歳から23歳までは正社員として体操教室で働いていました。その後、一般職に転職しましたが、やはり体操の魅力が忘れられず、こちらの世界に戻ってきました。
21歳の時に、現在の副代表(加藤 諒様)と出会い、「いつか自分たちの理想とする体操教室を作ろう」という話になりました。加藤は私より2歳年上で、私たちは長年一緒に仕事をしてきた仲間でもあります。共に理想を追求できる相手と出会えたことで、私が26歳のときに『Piece Sports Gym』を立ち上げることを決意しました。
私自身は、2歳から小学5年生まで競技体操をしていました。その後、野球やサッカーなど様々なスポーツを経験し、スポーツ系の専門学校にも通いましたが、最終的に体操に戻ってきたんです。
体操の最大の魅力は、「非日常」という点です。日常生活で逆さまになることはほとんどありません。その非日常的な体験から得られるスリルや高揚感は、まるでジェットコースターに乗っているような感覚です。また、技の習得には地道な練習の積み重ねが必要で、それが完成した時の喜びは格別です。技の成功は0.何秒という一瞬の出来事ですが、そこに至るまでの過程で得られる達成感は、他のスポーツにはない魅力だと感じています。
「圧倒的な運動量」×「考える力を育む指導」で、確実な成長を約束!

ー他のスポーツジムとは一線を画す、『Piece Sports Gym』ならではの特徴を教えてください。
宮内:私たちの最大の特徴は「圧倒的な運動量」です。少人数制で細かい指導を行うことはもちろんですが、それ以上に「ガッツリ動く」というメニュー構成を心がけています。
他の教室では運動教室に通っているのに疲れないで帰るというケースもあるようですが、それは時間とお金のもったいない使い方だと考えています。特に小さなお子様の保護者からは「体力を消費させたい」というご要望も多く(笑)、私たちは可能な限り止まる時間を作らないよう工夫しています。
もちろん、指導者の話を聞いたり、順番を待ったりする時間は必要最小限で設けますが、それ以外はとにかく動き続けることを重視しています。なぜなら、基礎体力は技術の習得に直結するからです。どんなに頭で理解していても、体が追いつかないということは多々あります。特に低年齢のうちは、とにかく動きの量を確保することが重要だと考えています。
また、私たちは子どもたちに「考える力」を身につけてもらうことも重視しています。体操の技には必ず理にかなった動きがあり、それを理解することで上達が早まります。そのため、レッスン中でも「なぜこの動きが必要なのか」「どうすればもっと上手くできるのか」といった質問を投げかけ、子どもたち自身に考えさせる機会を多く設けています。
「真摯に向き合う」がモットー!熱意ある指導で子どもたちの成長を支える
ー『Piece Sports Gym』の指導方針について、より詳しくお聞かせください。
宮内:私たちの社名「Piece(ピース)」には、パズルのピースという意味が込められています。子どもたちの人生において、弊教室での体験が大切な「1ピース」となってほしい。私自身、過去の指導者との出会いや体操での経験が、今の自分を作り上げてくれたと感じています。そんな経験を、次の世代にも提供していきたいという想いを込めています。
指導方針として特に重視しているのが、本音で向き合うということです。近年、叱ることを避ける傾向が強くなっていますが、私たちは必要な時はしっかりと叱り、悪いことは悪いとはっきり伝えます。ただし、それは決して子どもたちを否定するためではなく、一人の人として真摯に向き合うということです。
レッスン中は友達のような関係でも良いと考えていますが、指導の場面では相互に尊重し合い、やるべきことはしっかりとやる。そういった姿勢を大切にしています。実際、保護者の方からも「もっと厳しく指導してください」というご要望をいただくことも多く、私たちの方針は多くの方に支持されていると感じています。
多彩なクラス展開で、一人ひとりのニーズに対応!

ー各種コースの詳細について教えていただけますか?それぞれどのような特徴があるのでしょうか?
宮内:まず「親子クラス」は、2~3歳児を対象とした40分間のプログラムです。保護者と一緒に運動を楽しむ母子分離なしのクラスで、サーキット形式で基本的な運動能力を養います。まだ「こうしなさい」という細かい指示が通じにくい年齢ですので、登る、跳ぶ、ぶら下がるといった基本的な動作を、遊びの中で自然に習得できるよう工夫しています。
「キッズクラス」は3歳~7歳が中心で、「ジュニアクラス」は主に小学生を対象としています。両クラスともマット運動、鉄棒、跳び箱の3種目を基本とし、それぞれの年齢や習熟度に合わせて指導を行います。
例えば鉄棒では、最初は足抜き回りや前回り、低い位置での逆上がりからスタートします。そこから徐々にレベルアップし、空中前回りや空中逆上がり、さらにはグライダー(足をかけて前方に飛び出す技)など、より難しい技に挑戦していきます。
「アクロバットクラス」には定期クラスとチケット制の2種類があります。定期クラスは人数を制限して実施し、チケット制は水・木・土・日の好きな日に参加できる柔軟な制度となっています。高校生や中学生など、部活や勉強で忙しい方でも通いやすいよう配慮しました。内容はバク転や宙返りなど、より高度な技の習得を目指します。

幼少期からの体操で培う「生きる力」! 学校生活での活躍にも期待
ー体操を習うことで、お子さまにどのような変化が見られるのでしょうか?
宮内:小学校の体育の授業で習う技がすでにできる、体力テストで高い成績を収めるなど、保護者の方から多くの好評をいただいています。特に跳び箱の授業では、クラスの手本として指名されることも多いようです。
また、運動が得意になることで自信がつき、学校生活全般にポジティブな影響を与えているという声もよく聞きます。小学校では運動のできる子が人気者になりやすく、特にバク転のような非日常的な技ができることは、子どもたちの自己肯定感を高めることにつながっています。
何より、体操を通じて培われる「こつこつと練習を積み重ねる力」は、子どもたちの大きな財産になると考えています。例えば、技の習得には必ず「癖」の克服が必要です。これは1日や2日では直せませんが、地道な努力を重ねることで少しずつ改善していきます。そうした経験を通じて、忍耐力や継続する力が自然と身についていきます。
また、自分で考える力を育むことも重視しています。最初は正しい動きを教えますが、慣れてきたら「どうしたらこの技ができるのか」「なぜ失敗するのか」を子どもたち自身に考えさせます。こうした思考力は、体操以外の場面でも必ず活きてくると確信しています。
2号店計画進行中!さらなる挑戦で体操教室の新しい形を創造
ーこれからの展望について、具体的なプランをお聞かせください。
宮内:現在、ありがたいことにキャンセル待ちが出るほどの人気をいただいています。練馬区の教室に大田区から通ってくださるお客様もいらっしゃるなど、遠方からも多くの方にご利用いただいています。そこで、より多くの方にサービスを提供できるよう、2号店の出店を具体的に計画しています。
また、従来の体操教室の枠にとらわれない、新しい取り組みにも挑戦しています。例えば、アートの個展や、副代表の加藤が手がける衣料ブランドの展示、私自身によるラップパフォーマンスなど、体操とは一見関係のない文化的な要素も積極的に取り入れています。
以前には、教室の真っ白な壁に全員で絵を描く「ウォールアート」といった企画も実施しました。体操教室というと、短期教室や野外活動といった定番の企画が多いのですが、私たちはあえてそこに留まらず、子どもたちの感性を磨くような多様な取り組みにも挑戦していきたいと考えています。
このような新しい試みは、指導者である私たち自身の挑戦でもあります。そうした姿勢が、新しい仲間を引き付け、新しい文化を創造することにもつながっていくのではないかと期待しています。
「楽しさ」を第一に、確かな成長を実現する体操教室へ

ー最後に、『Piece Sports Gym』への参加を検討されている方へメッセージをお願いします!
宮内:私たちは「この子でないと駄目」といった考えは一切ありません。体操や運動が苦手なお子様も大歓迎です。実際、多くの生徒さんが「体操が苦手」「運動が苦手」という状態からスタートしています。
指導は時に厳しくなることもありますが、根底には必ず「楽しさ」があります。いわゆる昭和的な厳しさは多少持っていますが(笑)、それは子どもたちの成長のためであり、決して否定的な厳しさではありません。
基本的にはわいわいと賑やかな雰囲気の中で、必要なルールを守りながら楽しく体操を学んでいきます。たくさん動いて、心地よい疲労感と爽快感を味わっていただければと思います。
皆様、ぜひ一緒に体操を楽しみましょう。私たちと一緒に、お子さまの新しい可能性を見つけていきませんか?