東京都世田谷区にて、14年にわたり運営する運動教室・フィジカルパーク。2歳から高校生まで幅広い年齢層の子どもたちが通う、完全個別指導の運動教室です。
発達に不安のある子どもからスポーツを頑張りたい子どもまで、ビジョントレーニングを取り入れた独自のプログラムで脳の発達を促しています。
教室長の小島さんに、教室の特徴や指導方針についてお話を伺いました。
公園の遊具の減少から生まれた運動教室

ー教室を始めるに至った経緯について教えてください。
小島:私は日本体育大学を卒業後、サラリーマンとして勤務していましたが、将来的に自分で事業を展開したいと考えていました。
当初は公園の遊具を使った運動指導を全国各地で行えるのではないかと構想していましたが、公園の遊具が次々と撤去されていく現状を目の当たりにしました。
子どもの成長や発達に重要な遊具が減少していくことに危機感を覚え、一時は公園遊具の点検という行政の仕事も始めました。
しかし、行政の入札の世界で長続きできる仕事ではないと感じたため、公園の遊具のような機能を持つ運動教室を作りたいと思ったのがきっかけです。
ビジョントレーニングを取り入れた脳発達の促進
ー他のスポーツ教室にはない特徴や、一番のアピールポイントを教えてください。
小島:最近の子どもたちは外遊びの機会が減少し、ゲームなどの室内活動が増えています。そこで当教室では、体を動かしながら行う「ビジョントレーニング」を取り入れています。
教室を立ち上げた当時、発達と目の関係、そして目と脳の発達の密接な関連性に注目し、アメリカで約110年以上前に開発されたビジョントレーニングを学びました。このトレーニングをベースに、体を動かす楽しさを教えているのが特徴です。
具体的には、風船やお手玉などの昔ながらの遊びを取り入れ、例えばお手玉をしながら数字を読んだり、風船を扱いながら質問に答えたりするなど、子どもが楽しみながら自然に脳を発達させるトレーニング内容となっています。
また、当教室では「これをやりなさい」と指示するのではなく、様々な環境を作り、子どもたち自身が「どうやって渡っていけばいいのだろう」と考えながら体を動かす機会を提供しています。
触覚や聴覚などの感覚を使い、脳の発達を促すことを中心としているため、発達障害やグレーゾーンと言われる子どもから競技スポーツを頑張りたい子どもまで、全員に必要な脳発達のトレーニングが可能です。
ほぼマンツーマンでレッスンを行っているため、保護者の方もレッスンを見学できます。その際、つい「危ない」「違うでしょ」など正解・不正解を伝えがちな親御さんにも、見守ることの大切さをお伝えしています。
家庭での言葉がけが変わることで、子どもの脳やメンタル面の成長にもつながると考えています。
チャレンジする心を育む個別指導
ーお子さんに指導する際に、特に意識していることや方針などがあれば教えてください。
小島:2歳から中学生くらいまでの子どもたちには、正解や不正解を決めつけるのではなく、まず目の前のことにチャレンジしてみることを大切にしています。
できる・できないを決めつけずにチャレンジすることで小さな成功体験が生まれ、それが自然に自信につながっていくようなスタイルを培えるよう、子ども一人ひとりの個性に応じたトレーニングメニューを提供しています。
ー教室で提供しているコースやプランについて教えてください。
小島:0歳から3歳までのバンビクラスでは、子どもたちが様々な形で遊具を上ったりくぐったりして、一般の公園にはないパターンで神経の発達を促すトレーニングを行っています。親御さんも一緒に参加することが可能です。
能力向上コースでは、運動が苦手にならないよう、様々な遊具を使ってビジョントレーニングを中心とした活動を行います。
また、小学校受験コースでは、私立・国立小学校受験の体操で必須となる「指示行動」(指示を聞きながら体を動かす)を練習するプログラムを提供しており、95%以上の合格率を誇っています。
さらに、遠方からの参加希望者のために、オンラインのビジョントレーニングコースも設けています。
参加形態としては、毎週決まった時間に通う「固定コース」と、翌月の予定に合わせて予約する「ランダムコース」(月2回以上から)の2種類があります。
子どもと親の両方をサポートする取り組み
ー今後、より強化していきたい点や取り組みたいことがあれば教えてください。
小島:当教室では、単なる目のトレーニングだけでなく、小学校受験の指示行動やビジョントレーニング、そして自ら考えて体を動かす活動を通じて、自主性や自己肯定感を高めることを目指しています。
さらに、子どもだけでなく親御さんも手助けするため、公式LINEでのレッスン以外での相談対応など、メンタル面でのサポートも行っています。これが教室の大きな特徴であり、より多くの方に知っていただきたいと考えています。
ー最後に、記事をご覧の方へ向けたメッセージをお願いします。
小島:体を動かすことは、学校体育だけでなく生涯にわたって必要なスキルです。乳幼児期や小学生の頃に運動を嫌いにならないこと、そして日常生活でも目を意識して動かすことで、子どもも大人も成長できると思います。
ぜひビジョントレーニングや当教室独自のプログラムを体験しに来ていただければ幸いです。入会するかどうかに関わらず、私たちの取り組みを知っていただきたいと思っています。