「楽譜が読めると、音楽の世界はもっと自由になる!」ピアニストであり音楽教育者のMusicasa Tsuchikaneの小島さんが語る、ピアノ指導の本質とは?楽器をただ弾くだけではなく、音楽をしっかりと理解し、表現できる力を育むことを大切にしている同氏の教室では、ピアノだけでなくソルフェージュやアンサンブル教育にも力を入れています。特に、楽譜を読む力を養うことで、楽器を弾く楽しさを長く続けられるように指導しているのが特徴です。
また、生徒一人ひとりの個性に合わせたレッスンスタイルを取り入れ、子どもから大人まで幅広い層が学べる環境を提供。さらに、発表会ではピアノソロだけでなく、他の楽器と共演する機会もあり、1人では味わえないアンサンブルの楽しさに触れられるのも魅力のひとつです。本記事では、Musicasa Tsuchikane小島さんの音楽教育への想いや、教室の特徴、今後の展望について詳しくご紹介します!
Musicasa Tsuchikaneの概要と指導対象

ーまずはMusicasa Tsuchikaneについてお伺いしたいのですが、どのような方を対象に、どんな指導をされているのでしょうか?
Musicasa Tsuchikane 小島さん(以下敬称略):そうですね、Musicasa Tsuchikane音楽教室には初めてピアノを習う方から、しばらくピアノから離れていたけど、お子様と一緒にご自身のピアノレッスンを再開される保護者様、音楽の専門機関を目指す学生さん、そしてピアノ教室を主宰されるピアノの先生まで実に幅広い層の方が来てくださっています。そして私はソルフェージュの指導も専門にしていますので、ピアノ以外の楽器の生徒さんも多く通ってくださっています。
日本で「ソルフェージュ」と聞くと、音楽大学の受験を想定した聴音や視唱を中心とした指導を思い浮かべる方が多いのですが、本来は音楽力を身に付けるために多方面からアプローチする、じつに奥深い分野なのです。なのでMusicasaでは従来の「ソルフェージュ」とは区別して、イギリス式に「ミュージシャンシップ」と呼んで様々な学びを提供しています。
すべての生徒さんの音楽的な傾向をしっかり見極め、苦手は克服し、得意はさらに伸ばせるよう、私自身も日々アップデートを図る努力をしています。
ーなるほど、ピアノだけじゃなくて、音楽そのものを深く学べる環境になっているんですね。
小島さん:そうなんです。楽器を学ぶという事が、単に指を動かす技術的な事に偏らず、より幅広く音楽を理解出来るようになると本当に楽しいものです。作曲家たちも私たちと同じ人間ですからね。彼らの遺した「楽譜」という財産から色々なことを想像できるようになると、時代を超えて訴えかけてくるものに共感できるようになるんです。
Musicasa Tsuchikaneを開設したきっかけ
ーMusicasa Tsuchikaneを始められたきっかけは何だったんでしょうか?
小島さん:私自身も「習い事の一つ」として始めた音楽が、いつしか「無くてはならない人生の一部」となりました。そんな音楽の「愉しみ、魅力」をたくさんの方に伝えたい、という思いが強かったですね。最初は普通にピアノの個人レッスン教室としてスタートしましたが、沢山の方との出会いを通じて、また自身の演奏活動から子育てまで多くの経験と学びを重ねることで、「より楽しく、総合的な音楽力が人間力に結び付くような体験」が出来る場所を作りたいと考えるようになりました。
ー単なるレッスンじゃなくて、もっと広い意味での「学びの場」っていうことですね。
小島さん:そうですね。ただピアノを教えるだけではなくて、ダルクローズ・リトミックの国際ライセンスを持つ先生によるクラスを設けたり(現在高学年クラスまであります)、発表会以外にも不定期で「ミニ発表会」のような場を設け、生徒さんたち同士でお互いの演奏の感想を交換するようなこともしています。その他にも作曲家の先生を招いての特別講座を開く等、多様な学びの機会を作っています。
楽器って一人で練習する時間がすごく長いじゃないですか。だからこそ、モチベーションを維持できるように、仲間と学べるような環境を作りたかったんです。
教室の特徴とアピールポイント
ー他のピアノ教室にはない、Musicasa Tsuchikaneさんならではの特徴ってどんなところでしょうか?
小島さん:まず、うちは空間の使い方がすごく特徴的かなと思います。音響のいい環境を整えて、本物の楽器の響きに触れられるようにしています。発表会でも、ピアノだけではなくて、クラシックギターやヴァイオリン、チェロ等の生徒さんの演奏を聴くことが出来たり、一緒に演奏することも出来るのでそういう意味でも他とは違うと思います。
ー発表会で他の楽器と一緒に演奏できるって、すごく貴重な経験ですよね。
小島さん:そうですね。やはり音楽って、アンサンブルの要素がすごく大切なんです。とくにピアノは「1人オーケストラ」と例えられるような楽器ですから、他の楽器の事を知る事はとても大きな力になりますし、より音楽の幅が広がるんですよね。そういう経験を積んでほしくて、アンサンブル教育にも力を入れています。
指導の方針と大切にしていること
ー生徒さんを指導する上で、一番大事にしていることは何ですか?
小島さん:一番大事なのは、「楽譜を自分で読めるようになること」です。ピアノって音数が多いから、他の楽器に比べて譜読みが大変なんですよね。でも、譜読みのコツを一度身に付けてしまえば、大人になってからでも、ピアノをまた弾きたくなったときに、すぐに取り組めるようになります。
ー確かに、楽譜が読めると自分で学び続けられますよね。
小島さん:そうなんです。最初の一歩である譜読みが自分で出来れば、そこからの音楽の愉しみが更に広がりますよね。「譜読み」には和音の知識も含まれるので、例えば好きな曲を耳コピして、適当な伴奏をつけて弾いてみる、なんでことも出来るようになりますよ。
今後の展望と強化したい点
ー今後、特に力を入れていきたいことはありますか?
小島さん:とっても壮大な話になりますが・・・音楽教育が子どもの成長に与える影響についてもっと深く研究したくて、現在専門機関で教育学を学んでいます。それを今後の指導や音楽教育全般に活かしていけたら良いなと思っています。
ー生徒さんだけじゃなくて、保護者の方にも音楽の楽しさを知ってもらいたい、というお話もされていましたね。
小島さん:そうですね。うちの教室はレッスン室が広いこともあってか、お子さんのレッスン中も外出されずに、同じ空間で過ごされる保護者の方が多いんです。なので、作曲家や作品にまつわる話をする時は、保護者の方も思わず耳を傾けてしまいたくなるような面白い内容になるように意識しています。お子さんのご自宅での練習も、親子で共通の話題があるとまた楽しくなるかなぁなんて想像しています。
入会を検討している方へメッセージ
ー最後に、Musicasa Tsuchikaneさんへの入会を考えている方にメッセージをお願いします。
小島さん:音楽を学ぶことは、すぐに目に見える成果が出るものではないのですが、間違いなく人間力が豊かになり一生の宝物となるものです。だからこそ、楽しみながら続けられる環境を作りたいと思っています。レッスンはもちろん、音楽を通じたつながりも大事にしたいので、ぜひ一度体験レッスンにいらしてくださいね!