関西大倉中学校・高等学校は、大阪府茨木市の豊かな自然に囲まれた環境で、六年一貫教育と高校からの入学を併設する私立学校です。2022年に校舎を建て替え、最新の設備を整えながらも、落ち着いた学習環境を提供しています。「全校一致のもと、誠実でやさしさと活力あふれる人間を形成する。」という教育理念のもと、体験型学習から探究活動まで幅広いプログラムを展開し、生徒一人ひとりの可能性を広げる教育を実践しています。
教育理念と具体的な取り組み
ー学校の教育理念について詳しく教えてください。
本校の教育理念は「全校一致のもと、誠実でやさしさと活力あふれる人間を形成する。」です。これは、色々なことをしっかりできる人間を形成するということを意味しています。バランスの取れた生徒を育てることを目標にしており、教育目標として5つの項目を設定しています。多様な生徒がおりますので、それぞれが自分の個性を伸ばして社会に出て行けるようにということで、この教育目標を定めさせていただいています。それをスローガンとしてまとめたのが「まなざしをこころざしへ」というメッセージです。
ーその教育理念に基づいた具体的な活動やプログラムはありますか。
中学生においては、体験的な活動を中心として将来のことを考えるきっかけを作っています。職場体験や介護体験、米作りの体験なども実施しております。私立学校で職場体験を行っているところは少ないと思います。様々な体験を通して、将来を考えるということを中学生では重視しています。
高校生になると、よりアカデミックな内容となり、探究活動もアカデミックな話をしていくことになります。大学の先生に来ていただいて講義をしてもらうプログラムがあります。また、京都大学と連携して行なっている野生動物学初歩実習や、弁護士会が実施している模擬裁判など、様々な外部の力も借りながら、生徒達が興味を持ったことに自分からチャレンジしていけるよう、進路サポートしているのが特色です。
中高一貫教育の仕組み
ー中学校から高校への進学システムについて教えてください。
本校は中学校から高校まで六年一貫と、高校受験をして、高校から入学する2パターンがあります。中学1年から中学3年まで、中学生は4クラスで、六年一貫生はそのまま4クラスで高校に進学します。高校受験で更に8クラスを加えて、合計12クラスとなる仕組みです。
中学からの生徒は基本的にみんな内部進学していきます。高校受験で入学した生徒とは、高校1年生で合流する形になります。その際クラスは別ですが、高校での取り組みは同じような内容で実施しています。
学校独自の強みとアピールポイント
ー学校の強みやアピールポイントを教えてください。
まず、関西大倉は山の中にあり自然が非常に豊かです。野生動物学初歩実習では、今年から本校のキャンパス内をテーマに扱っていくことになっています。この敷地の中に自然豊かな場所が沢山あるので、それを学びに繋げていこうということが一つの特色です。
また、文武両道、つまり勉強とクラブ活動を両立させることができます。本校には特進Sという上位クラスがありますが、そのクラスでもクラブ活動を自由に行うことができます。生徒の7割程度がクラブ活動に入っており、クラブ活動で忙しい中でも国立大学を目指して大学受験の勉強をするという雰囲気ができています。仲間同士で高め合っていけるような空気感で、最終的にはどんなに部活を頑張っても受験をするんだという雰囲気ができているのも特徴です。
自然が豊かで都会から離れているため、落ち着いた雰囲気で過ごすことができます。2022年に校舎を建て替えて、新しい設備の中で過ごしやすい環境を整えています。落ち着いた環境でしっかり勉強でき、しかも部活動もやりながら勉強もできる生徒がいるというところが、本校の一番の強みだと思います。
充実した学習環境と施設
ー新しい校舎の学習環境について詳しく教えてください。
校舎を建て替えた際に、廊下にもテーブルなどを設置しました。生徒達は、そこを自習スペースとして活用して自ら学ぶということをしっかり実践できており、これも非常に強みだと感じています。
サイエンスラウンジというオープン型の廊下スペースがあります。全館冷房が効いていますので、涼しく勉強することができます。こういうオープンスペースで自習をする生徒もいますし、図書館の中で勉強する生徒もいます。また、自習室もしっかり用意していますので、生徒達が自分に適した場所で自習をすることが可能になっています。実際に生徒達が上手く活用してくれているという現状です。
図書館はオシャレな喫茶店のような雰囲気で、説明会などで来ていただくと皆さん驚かれます。コロナ禍の時には、ホームページ内でバーチャルでも学校内を見学できるようにして、実際に学校に来れない方でもイメージができるようにもしました。
グローバル教育と国際交流
ー海外研修やグローバル教育について教えてください。
六年一貫生を対象に、ニュージーランドでのホームステイを希望者向けに実施しています。16日間、約3週間のプログラムです。また、高校生の希望者が対象となるベトナム探究型海外研修も1週間程度実施しています。このベトナム研修は、英語を話すことを目的としているわけではなく、探究型ということで重要なポイントがあります。
「理想の学校について」などの”答えのない問い”について、ベトナムの高校生がどう考えているのか、日本の生徒がどう考えているのかをディスカッションします。現地の高校生と共に一つのプレゼンテーションを作り上げるという試みをしています。ベトナムの生徒は母国語は英語ではありませんが、非常に英語能力が高く、その英語能力に本校の生徒は大いに刺激を受けています。英語の能力だけではなく、英語を使って考えたり、表現したりできることを目指してこのような研修を実施しています。
その他、バリ島研修もありますが、海外研修は基本的に探究型で実施しています。長期間海外に行って英語が話せるようになるということではなく、探究して、その環境の中で海外の人が何を考えているのか、文化の違いにも触れることができるよう考えています。
さらに、学内では大阪大学の留学生と英語で意見交換をする機会を設けています。生徒達のグループに留学生が2人ずつぐらい入ってくれて、そのテーマについて留学生をファシリテーターのようにしながら、生徒達が議論していくような活動になっています。
南フロリダ大学の留学生が本校を訪れた際には、生徒とバディを作って交流したりしています。
CLIL教育の実践
ー総合的な探求の時間の特色的な取り組みはありますか。
様々な課題を英語で学ぶCLILという手法を使って探究をしています。英語の方が言語的にプレゼンテーションや意思疎通において、日本語のように曖昧にならず、向いているところもあります。自分の母国語でないことによって、さらに俯瞰していろんなことが見れるという側面もあります。
本校の活動は国際探究室という部署が主に主催しています。ただの交流やただ英語が話せるということよりも、もう1歩踏み込んで、英語で自分の考えを表現していく、相手の考えを聞いて更に考えを深めていくという活動をメインにやっています。
今後の展望と海外大学進学サポート
ー今後強化していきたい点や新しい取り組みについて教えてください。
国際関係に繋がることですが、この春は卒業生が1人海外大学に進学しました。国際探究室を中心に海外大学との提携を進めており、現在は2つの大学と提携しています。この夏以降、更に4校増える予定で、またさらに増えていく形になっています。生徒達の進路選択の中で海外大学も視野に入れていけるような準備を進めています。
生徒・保護者へのメッセージ
ー受験を考えている生徒さんや保護者の方に向けてメッセージをお願いします。
中学生や高校生になる時に、将来何を目指したらいいのかが決まっていない生徒に対しても、見つけるきっかけを作ってくれる学校だと思っています。やりたいことを見つけた後も、大学や社会の力を借りながら、サポートしていきます。
また、生徒達が主体的に進路を掴んでいくような教育をしています。大学に入ることを目指しているのではなく、大学を経た後に社会で活躍できる人材になってもらいたいということで、大学受験も一つの通過点と考えながら、そこでしっかり経験を積んで自分を鍛えていく、自分を成長させていくという考え方で進路指導をしています。社会で活躍できる人材ということを考えながら指導に当たっています。
自ら考えて動けるような生徒達を増やしていきたいと思っています。いろんな生徒達がのびのびと自分の目標を見つけて頑張ってくれる、そのサポートができるようにと教職員一同思っております。自分の可能性を広げられる学校です。
中学高校時代は、色々な経験をすることが非常に大事な時期です。その時期に本校のような落ち着いた環境で過ごせることが非常に良いことだと思いますので、是非一度学校見学に来ていただけるとありがたいです。
学校見学について
ー学校見学の申し込み方法について教えてください。
学校見学はホームページからの申し込みとなっています。1か月前くらいに申込開始になります
ホームページの「受験生の方へ」>「受験イベント」よりイベント申し込みしていただく形です。
関西大倉中学校・高等学校のホームページはこちら https://www.kankura.jp