技術と知識で絵画をより身近なものに – 絵画教室OHIYAの布田さんにインタビューしました!

絵画教室OHIYAは、アーティスト夫婦が運営する北千住の絵画教室です。現役作家のアトリエをレッスンの場としても活用していて、プロが制作した美術作品に囲まれながら絵画創作をできる教室となっています。

ゆったりとした雰囲気の中で創作活動を楽しめる同教室の特徴や魅力について、布田さんにお話を伺いました。

絵を身近に感じてもらえるように

ー教室の概要について教えてください。

布田:当教室は、6歳から60代まで男女問わず、幅広い年齢層の方が通われています。どなたにとっても楽しく気軽に創作できるレッスンと場所作りを目指し、「絵を身近に、穏やかな空間を」をモットーにしています。

「OHIYA」という教室名も、親近感と安らぎを感じさせるイメージを意図したものになっています。

絵画というと“高尚な趣味”という印象や“才能の世界”という認識が強く、趣味にしたくても手を出せない方が多いです。しかし決してそのようなことはなく、実際はいつからでも学び培っていける技術であるということを伝えていきたいです。

アーティスト夫婦による教室立ち上げ

ー教室を始められたきっかけを教えてください。

布田:私と妻の2人で2024年4月に開校しました。私たち夫婦は油絵作家として活動しており、制作スペースを探していた際に現在の場所と出会いました。

広いスペースでの制作環境を求めていた私たちにとって、ここは理想的な空間でした。私は以前から複数の教室で指導経験があり、いつか自分の教室を持ちたいという思いもあったため、この場所での開校を決めました。

この場所にはアトリエだけでなくキッチンスペースも備わっており、カフェのようにくつろげる空間を作れることに魅力を感じました。作品制作の後に飲み物を楽しみながら談笑できる、そんなリラックスした環境づくりを心がけています。

少人数制と充実した講評の時間

ー当教室ならではの特徴について教えてください。

布田:最大6名までの少人数制で、生徒それぞれが異なるモチーフを描くスタイルを採用しています。

一般的な絵画教室では、大きなモチーフを生徒全員で囲んで描くスタイルが多いのですが、当教室では個々の進度や興味に合わせた指導を重視しています。

また、2時間半の授業時間のうち、後半30分は講評の時間として、全員の作品を並べて良い点や改善点をしっかりとアドバイスしています。この講評時間は、自身の作品を客観的に見る目を養う重要な機会となっています。

特に意識しているのは、「感性」や「絵心」といった曖昧な表現で褒めないことです。デッサンは後天的に習得可能な知識と技術であり、その部分をしっかりと言語化して伝えることを大切にしています。

小さなお子さんから大人まで、それぞれの理解度に合わせた言葉選びを心がけています。

授業後には、カフェスペースで飲み物を楽しみながら、生徒同士で感想を共有する時間も設けています。2時間半の授業後も皆さんでくつろいでいただけるような、アットホームな雰囲気づくりを心がけています。

現役アーティストである私たち夫婦2人が、6人の生徒を指導する体制は、他の教室と比べても手厚い指導が実現できていると自負しています。

充実した設備と柔軟なコース設定

ー提供しているプランやコースについて教えてください。

布田:月額制を採用しており、月の受講回数によって料金が異なります。1回2時間半の授業で6,500円、月2回コース11,500円、月3回コース16,000円、月4回コース20,000円と、通う回数が増えるほどお得になる設定です。

この料金には、教室の維持費、画材のレンタル代、飲み物代などもすべて含まれています。

マンツーマンレッスンのコースも用意しており、2時間で11,000円です。じっくり学びたい方や、グループでの制作が苦手な方に好評です。

初めての方には体験授業も実施しており、デッサンの基礎や道具の使い方から丁寧にお伝えしています。

教室で画材のレンタルを行っており、生徒の皆さんに手ぶらで気軽に通っていただける環境を整えています。

また、専門書などの本の貸し出しも行っています。技術書から入門書まで、講師が厳選した書籍を取り揃えており、生徒の皆さんのレベルに合わせて適切な本をお勧めすることができます。

地域に根差した多様な展開へ

ー今後の展望について教えてください。

布田:絵画教室としての活動に加えて、様々なワークショップやイベントを企画していきたいと考えています。夏休みの児童・生徒向けポスター制作講座や、陶芸の絵付けワークショップなど、幅広い創作活動の場を提供していきたいと思っています。

昨年は、かき氷職人を招いた販売イベントや、生徒さんを講師とした紅茶の歴史講座なども開催しました。教室を拠点に多様な文化的活動を展開することで、地域の活性化にも貢献していければと考えています。

この地域(足立区柳原)は昭和の頃に比べると人通りが減少し、閉店した店舗も目立つようになってきました。教室での活動を通じて、少しでも地域の賑わいを取り戻すことができれば嬉しく思います。

ー最後に、読者に向けたメッセージをお願いします。

布田:絵は早く始めた方が良いということは全くありません。むしろ、「描きたい」と思った時が始め時です。技術は描く時間だけでなく、日々の様々な経験を通じて養われていきます。

風景を眺めたり、音楽を聴いたり、誰かと遊んだり、そういった日常の体験すべてが、その人の物の見方を養っていくのです。

描きたいと思った時が、きっとあなたの転機です。私たちは丁寧に指導させていただきますので、ぜひ気軽に足を運んでください。