「全員留学」×「自由な学び」 原宿AIA高等学院が拓く新しい教育のカタチ

原宿AIA高等学院

東京都・原宿に拠点を構える原宿AIA高等学院は、フリースクールと通信制高校のサポートを兼ね備え、「全員留学」を掲げる新しい学びの場です。一般的な学校に馴染めなかった生徒も、自分のペースで学びながら、やりたいことを見つけられる環境を整えています。

忍者、お笑い芸人、経営者など、様々な職業のプロを客員講師に迎え、実践的な学びを提供。さらに、韓国語教育の強化や企業と連携したPBL(プロジェクト型学習)を推進し、実社会と結びついた学びを実現しています。子ども食堂の運営など、地域との交流も活発で、生徒の成長をサポートする居場所としての役割も果たしています。

「学校に行けなかった」「やりたいことが見つからない」と悩む子どもたちにとって、新たな可能性を開く原宿AIA高等学院の魅力に迫ります。

学院の概要と対象生徒について

ーまず、どの地域で、どんな生徒さんを対象にされているのか、学院の概要について教えてください。

原宿AIA高等学院 福田さん(以下敬称略): 原宿AIA高等学院は東京都の原宿でやっています。対象は中学生と高校生ですね。特に、海外に興味があったり、全日制の中学・高校が合わなかったりする子たちを受け入れています。フリースクールとしての役割もありますし、通信制高校のサポートもしています。

特徴的なのが「全員留学」という方針です。もともと留学したいと思って入ってくる子もいますが、うちに来てから「海外もアリかも」と思うようになる子も結構います。

それと、やりたいことが見つかる環境も大事にしていて、例えば忍者になりたいとか、お笑い芸人になりたいとか、経営者を目指したいとか、そういう夢を持ってる子たちや、やりたいことを探している子たちに対して、毎月1回以上、多い時は6回くらい外部のプロを呼んで、実際に話を聞いたり体験したりできる機会を作っています。

フリースクールとしての側面と留学への道筋

ー印象では、フリースクールとしての側面が強いのかなと思っていたんですが、実際にはどうなのでしょうか?

福田さん そうですね。フリースクール的な要素もありますが、それだけじゃなくて、うちは子ども食堂とかもやっていて、居場所としての機能もあるんですよ。最初は「学校に行けない」という理由で来た子でも、ここで自分のやりたいことが見つかったり、世界を広げていくうちに、「海外に行ってみようかな」と思う子が出てくるんです。

フリースクール的な要素を持ちながらも、次のステップに進むための学びの場になっている感じですね。

設立の経緯

ー原宿AIA高等学院を設立された背景について教えてください。

福田さん はい。2つ大きな理由があって、

1つ目は、通信制という自由な学びを広げたかったことです。うちの運営母体である青池学園は、もともとクッキングスクールや調理専門学校をやっていました。でも、「調理を学びたいけど中卒だから難しい」という生徒がいて、そういう子たちのために通信制の課程を作ったんですね。その流れで、より自由な学びを提供するためにフリースクールを始めました。

2つ目は、原宿という街だからこそできる教育をしたいという思いです。原宿って、いろんなカルチャーが集まる場所じゃないですか。ここから世界に飛び立つ人材を育てたいという思いがあって、グローバルな学びを重視するようになりました。

解決したい社会課題

ー学院の活動を通して、どんな社会課題の解決を目指しているのでしょうか?

福田さん 大きく2つありますね。

1つ目は、凝り固まった教育の改革です。私は元々、公立の中学校や全日制高校の教員をしていたんですけど、とにかく自由がなくて苦しかったんですよ。学校って「こうしなきゃいけない」というルールが多すぎて、それに合わない子はどんどん取りこぼされてしまう。だから、通信制やフリースクールのような形で、新しい学びの形を広げたいと思いました。

2つ目は、孤独の解消です。イギリスでは「孤独担当大臣」なんていうのが設置されるくらい、孤独って大きな問題になっているんですね。日本でも、若い人向けの相談ホットラインが増えてきていますが、まだまだ足りない。だから、うちでは無料の子ども食堂を開いて、誰でも集まれる場所を作っています。学校に行かなくても、ここに来れば誰かとつながれる、そんな環境を作ることが大事だと思っています。

今後の展望

ー今後、特に力を入れていきたいことについて教えてください。

福田さん 1つ目は、韓国語教育の強化です。今、韓国語のスタッフがいて、韓国留学や韓国の大学進学のサポートもしているんですが、もっと充実させていきたいですね。K-POPが好きで学校に馴染めなかった子が、韓国語を学ぶことで元気になった、というケースも多いんですよ。そういう子たちのために、より深い学びの場を作っていきたいです。

2つ目は、原宿PBL(プロジェクト型学習)の強化です。すでに、生徒が子ども食堂を運営したり、地域のイベントに関わったりしているんですけど、今後はもっと企業との連携を増やしていきたいと思っています。学校の授業は苦手でも、企業と一緒に何かを作り上げる経験が成功体験につながることもあるので、その機会をどんどん増やしていきたいですね。

入学を検討する方へのメッセージ

ー最後に、入学を考えているお子さんや保護者の方へメッセージをお願いします。

福田さん どんな子にも、合う場所って絶対にあると思うんです。うちがその場所になれたら嬉しいし、もし違ったら他の学校も紹介できます。だから、一度話をしてみませんか?きっと何かのヒントが見つかると思いますよ。