料理を通じて考える力と食育を学ぶ子供向け料理教室「Tameni」

料理スキルよりも総菜やデリバリーが主流となりつつある現代。

しかし、料理には子供の感受性や考える力を育む大切な要素が詰まっています。

今回は4歳から中学生までを対象に、楽しみながら料理と食育を学べる子供向け料理教室「Tameni」を運営する成田千春さんにお話を伺いました。

料理教室立ち上げの経緯と特徴

ー子供向け料理教室「Tameni」を始めたきっかけについて教えてください。

成田さん:教室を始める前に料理教室に勤務しており、子供向けコースを担当する中で、純粋に自分自身が楽しく、子供との相性も良いと感じたんです。

大人向けの料理教室は多いものの子供向けが少ないと感じ、独立を決意しました。

現在は4歳から中学生までを対象に、料理・パン・ケーキの調理実習と、クイズ形式での食育を展開しています。

特にケーキ作りでは見た目の楽しさにこだわり、子供たちが作る喜びを感じられるよう工夫しています。

また、作った料理は必ず持ち帰っていただき、家族に見せて褒めてもらう経験までを含めて、料理教室の醍醐味だと考えています。

子供たちの反応と指導方針

ー 実際に教室に通う子供たちの様子はいかがですか?

成田さん:子供たちは作ることが好きなので、作る楽しさに加えて美味しさも味わえる料理教室をとても楽しんでくれています。

通っているお子さんは女の子が多いものの、男の子3分の1ほど在籍しており、特に男子はデザートより料理作りに興味をもつ子が多いです。

レッスンでは作業工程の間違いは正しく指導しますが、個性的な仕上がりになっても決して否定せず、子供たち一人一人のオリジナリティを認め、褒めることを心がけています

コース内容と安全への配慮

ーレッスンではどのようなプログラムを用意されていますか?

成田さん:パンとケーキのコースは4歳から参加可能ですが、料理コースは包丁を使用するため小学4年生以上を対象としています。

各レッスンは1時間半で、作った料理は全てお持ち帰りいただく形式です。

料理を通じた学びの可能性

ー 今後の展望についてお聞かせください。

成田さん:料理の要素に加えて、世界の料理文化を通じた学習や、算数、国語といった教科学習との連携も検討しています。

両親が学習塾を経営していることもあり、料理を通じた総合的な学びの場を提供していきたいと考えています。

AIの時代だからこそ大切な感受性

ー子ども向け料理教室に興味を持たれた方にメッセージをお願いします。

成田さん:デリバリーなど食に関して便利なサービスが増えている時代だからこそ、料理を通じて感受性を養うことが大切だと考えています。

材料の感触を確かめ、作り方を考え、何が含まれているかを知ることで、食べ物を選択する力が育まれます。

料理教室を通じて、料理の基本を知り、考える力を養うきっかけになることを願っています。