姫路市で2024年4月に開校した「あやみのギター音楽教室」。公民館という身近な場所で、中学生から60代後半まで幅広い年齢層の生徒が通うクラシックギター専門教室です。
「音楽を通じた旅」をコンセプトに掲げる同教室の指導方針や今後の展望について、山田さんに詳しくお話を伺いました。
地域に根ざした公民館で行うギター指導

ー教室の概要について教えてください。
山田: 姫路市にあるクラシックギター専門の教室です。公民館で木曜日と土曜日に開講しており、現在は中学生から60代後半の方まで通っていただいています。
基本的にはマンツーマンの指導ですが、グループレッスンでお友達と通われている方もいらっしゃいます。最大でも3対1で、少人数での個別指導を行っています。
福岡での修業を経て地元で実現した教室開設
ー教室を始められたきっかけや経緯について教えてください。
山田: 私は福岡県の大学に通いながら、ギターの勉強と修業をしてきました。今後の活動拠点をどこにするか考えた時に、やはり地元でやりたいと思い姫路に戻ってきました。
当初は自宅で教室を開こうとしましたが状況的に難しく、スタジオを借りるにしても固定費が心配でした。
2024年の春頃、公民館に学研教室や書道教室の貼り紙があることに気づき、調べたところギター教室としても利用できることが分かりました。34歳という年齢的にも「これがラスト」という気持ちで開いた教室です。
「音の旅」をコンセプトにした教室の魅力
ー他のギター教室にはない特徴や、一番のアピールポイントについて教えてください。
山田: クラシックギターの面白い点は、ブラジル、アルゼンチン、フランス、スペイン、日本、キューバなど世界各国で弾かれている楽器で、その国の空気を感じるような音楽的な要素がたくさんあることです。
ギターという楽器を通じて、さまざまな国に疑似的な旅行をしている気分になれますし、19世紀頃の曲から現代の曲まで、さまざまな時代にもアクセスできます。私は「音の旅を始めませんか」というコンセプトで教室を運営しています。
現在は初心者の生徒さんばかりなので地道な基礎から始めていますが、余裕が出てくれば「実はフランスにこういう曲があって」と旅を案内するような形でレッスンができればと思っています。
挫折しない環境づくりと柔軟な指導方針

ー生徒に指導する際に、特に意識していることや方針について教えてください。
山田: クラシックギターはネックが太く押さえ方にも工夫が必要で、エレキギターやアコースティックギターに比べると、難しいと感じることが多い楽器かもしれません。
まず左手の押さえ方と、ピックを使わずに爪や指を使う弾き方を、できる限り自信を持てるようにしていきます。
それがある程度できたら、音楽の流れやリズム、この曲はどんな人が作ったのかといったところも伝えていきます。生徒さんによっては、最初からとりあえず弾いてみようという感じで楽しくやってもらうことも重視しています。
挫折しないということが何よりも大事だと思っています。生徒さんに合わせて、どうすれば続けられるか、モチベーションを見つけられるかということを意識しています。
通いやすい料金体系と地域活性化への取り組み
ー教室で提供しているコースやプランについて教えてください。
山田: 個別レッスン、グループレッスン、作曲コースの3つのコースがあります。木曜日と土曜日に開講し、月2回で通う方が多いです。料金は1回ごとの設定で、マンツーマンは1回3000円、月2回で月謝6000円です。
本来は毎週受けるのが理想的ではありますが、忙しい日々の中でも続けやすいように、初心者の方には隔週での受講を勧めています。余力と意欲がある方には、ぜひ月3回のペースで通ってほしいです。
ー今後より強化していきたい部分や、取り組んでいきたいことがあれば教えてください。
山田: 生徒さんの数を増やすことに尽きると思っています。私が住んでいるエリアは高齢化が進み、昔あった子供会や祭りといったイベントが無くなってきています。
近隣同士のつながりが希薄になってきているところを盛り上げるため、教室の発表会を冬の恒例イベントとして開催し、地域の活性化に貢献したいと考えています。
ー最後に、この記事をご覧の方に向けたメッセージをお願いします。
山田: どんな教室かという空気を知りたい方には、無料の体験レッスンを受けていただくのが一番です。どんな先生なのだろうという疑問があれば、私がパーソナリティを務めるポッドキャスト番組『甘露日和を待ってみる』をYouTubeやSpotifyから視聴いただけます。
回によっては1時間くらい話しているときもありますので、それを聞いていただければ、「クラシックギターってこういう世界なんだ」ということも分かると思います。少しでも興味がある方は、ぜひご覧ください。