「楽しく長く続けてほしい」25周年を迎えた杏書道教室が大切にする想い

デジタル化が進む現代、「字を書く機会が減っている」と感じる方も多いのではないでしょうか。

そんな中、幼児からシニアまで、幅広い世代が集う杏書道教室が今年で25周年を迎えました。

教室を主宰する玉手寿子さんに、書道教育への想いや指導方針についてお話を伺いました。

教室概要

ー どういった方を対象にどのようなレッスンをされていますか?

玉手さん:当教室では幼児さんから80代の方まで幅広い年齢層の生徒が書道を学んでいます。

子どもたちは主に段級の取得を目指して学習を進めています。

大人の方は資格取得を目指す方はもちろん、それぞれの目標に合わせて漢字、ボールペン字、筆ペン字など、様々な分野を学んでいます。

教室は今年で25周年を迎えました。

設立の経緯ときっかけ

ー ご自身がこの教室を始められたきっかけについて教えて頂けますか?

玉手さん:私自身、幼稚園から書道を始め、中学までは熱心に取り組んでいました。

高校では芸術科目として書道を選択していましたが、その後は就職や大学進学、子育てなどで一時期離れていました。

子どもが幼稚園に入った頃、趣味として再開したところ、子どもが小学3年生で習字が始まるのをきっかけに、近所の方から「教えてほしい」という声をいただき、教室を開設することになりました。

特徴とアピールポイント

ー この教室の特徴やアピールポイントについてお聞かせください。

玉手さん:当教室の最大の特徴は、生徒一人ひとりの目標に寄り添った指導を行っていることです。

小学1年生から結婚・出産を経験しても継続して通ってくれた生徒さんや、他の教室で学んだ後に大人になって趣味として再開される方もいらっしゃいます。

最近では、主婦の方で自身の教室開設を目指して学ばれる方も増えています。

実際に今年から教室を開設し、すでに20人ほどの生徒を持つ生徒さんも出てきました。

また、2年に1回、教室作品展を開催しているのも特徴の一つです。

一般的な展覧会では同じテーマの作品を出展することが多いのですが、当教室では生徒一人ひとりが自分の書きたい文字や作品を決めて出展します。

今年7月に開催予定の展覧会に向けて、現在、生徒たちが課題を決めて仕上げに取り組んでいるところです。

指導方針

ー 生徒さんに接する際に大切にしていることはありますか?

玉手さん:特に低学年の子供たちは個性豊かですので、その日の気分も考慮しながら、あまり厳しくせず、「また次も来たい」と思えるような楽しい雰囲気づくりを心がけています。

実際、最近では字を書く機会が減ってきており、教室に来る時しか筆を持たない生徒も増えています。

学校がある時は定期的に書く機会がありますが、長期休暇になると「久しぶりに筆を持った」という学生もいます。

だからこそ、楽しく長く続けてほしいという想いを大切にしています。

コースと料金体系

ー 実際に提供されているレッスンのプランについて教えて頂けますか?

玉手さん:子ども向けのコースは主に2つあります。

一つは「美文字キッズクラス」で、昨年秋から開始しました。

幼稚園児や低学年向けに、まずはひらがな・カタカナを鉛筆でしっかり書けるようになることを目指します。

小学2年生までは専用テキストを使用し、基礎をしっかり身につけられるようにしています。

もう一つは一般の書道コースで、段級取得を目指して学習を進めていきます。

高校生以上の大人の方には3つのコースを用意しています:

  1. 段級取得を目指す一般クラス
  2. 好きな分野を自由に選択できるコース
  3. 師範取得を目指すコース

また、地方在住の方や通学が困難な方向けに、月1回のオンラインコースも設けています。

今後のビジョンと展望

ー 教室として今後強化されたい点や、新たに取り組んでみたいことはありますか?

玉手さん:現在の規模は手一杯ですので、まずはこの規模を維持していければと考えています。

その上で、今年初めて教室を開設した生徒さんのように、段級を取得して自身の教室を開設できる人材をさらに増やしていきたいというのが、現在の最大の目標です。

メッセージ

ー お教室に興味を持たれた方にメッセージをお願いできますでしょうか?

玉手さん:書道や字に少しでも興味がある方は、まずは体験にお越しください。

様々な教室を見学して、自分に合った方針のところで一生懸命学ぶことは、良い気分転換にもなります。

ぜひ、書道の素晴らしさを体験してみてください。