泳げない方に特化したマンツーマンレッスンを提供する「内村とんの水泳個人レッスン」。
35年の指導経験を持つ内村さんは、初心者の壁を乗り越えるための独自のアプローチで、多くの生徒を水泳の楽しさへと導いています。
今回は、そんな内村さんにレッスンの特徴や指導への想いを伺いました。
初心者に特化したマンツーマンレッスン

ーどういった方を対象にどのようなレッスンをされていますか?
内村さん:基本的に泳げない方を対象に、水泳のマンツーマンの個人レッスンを中心に行っています。
ー指導される場所はどちらになりますか?
内村さん:渋谷区笹塚にありますスポーツクラブエンターテイメントA-1笹塚という所に所属していまして、そこのプールで指導しています。
経験の拡大を目指す水泳教室の立ち上げ
ー教室を始められた経緯や背景について教えていただけますか?
内村さん:一番のきっかけは初心者さん向けのマンツーマン指導が意外と無いということです。
最初の一歩を踏み出したい方のためのマンツーマンレッスンを探してみると、個人レッスンをしている先生はたくさんいらっしゃいますが、初心者に特化した先生たちはほとんどいないのです。
私は水泳を大きく普及していきたいという想いがあります。
普及には「トップの引き上げ」と「底辺の拡大」という二つの方向性があると思うのです。
トップとは競技力の向上ですが、私は特に「底辺の拡大」の方で微力ながらも水泳界の普及に貢献したいと考えています。
グループレッスンでついて行けない初心者さんを何とかしてあげたいという想いがあって、このようなレッスンを始めました。
生徒に合わせた「オープン指導」のアプローチ
ーレッスンの特徴や、他の教室にはないアピールポイントについて教えてください。
内村さん:私がすごく大切にしているのが「オープン指導」です。
これはどういうことかというと、例えば「何々理論」や「何々メソッド」「何々派」など色々あると思うのですが、それが初心者さんに合わなかったらどうでしょうか?その人の進歩の妨げになってしまうと思っているんですね。
私は、基本的にそういう固定概念は全くありません。
その人にお会いして、実際一緒に泳いだり歩いたりして、「この方向が良いのかな」と感じた方法で指導をします。
例えば、最初はクロールからというカリキュラムもあるとしましょう。
でも、実際は背泳ぎを最初にやった方が良い人もいます。
そういう方がクロールをマスターできるまで背泳ぎを学べないのは違うと思うんです。
とにかく、最初に泳げる楽しみを得た方が嬉しいと考えています。
「減点」ではなく「加点」で評価する指導スタイル

ー実際にレッスンされる際に、大切にされていることは何かありますか?
内村さん:私は「減点」をあまりしたくありません。
例えば25メートルクロールができれば100点だとします。
それが23メートルだったら不合格になってしまうところを、私は元々泳げないというところから考えてあげたいので、とにかく1メートルでも進めば丸をつけてあげたいんです。
だから、減点ではなく「加点」をしてあげる指導をとても大切にしています。
例えば今日はバタ足をやって、本当は手も回したいと思っていても、手が回らなかったとします。
減点指導だと「君が手を回せないのは、腕が曲がっているから。力も入り過ぎているからもっと力を抜いて。」こんな感じになると思います。
でもこれだと、子供は「腕が曲がっちゃダメで、力も入れちゃダメ」って言葉が心の残り、減点された気持ちになってしまいます。
でも私は、その子にはぜひ水泳を楽しいと思ってほしいので、まずは今日できたことに目を向けて、「今日はバタ足で5メートル進めたね!前回は3メートルだったから、5mは頑張ったね!」と言ってあげれば、腕は回せなかったかもしれないけど、そこは評価できます。
そのうえで、改善ポイントを、「今度は腕をまっすぐ伸ばし回してみようね!」と肯定文で伝えてあげる。
言っていることは同じかもしれませんが、そうした発想で伝えてあげれば基本的に否定することがなくなるので、子どもも大人の方も「そうか、自分は前回3回だったのに5回できた。やっていることは同じだけど、先生はそこを評価してくれた。次は腕を真っすぐにやって手を回してみよう。」と思えば、やる気が出てくると思うんです。
小さいところに気づいてあげたいと思っています。
水泳の楽しさを伝えるための新たな取り組み
ー今後強化したい点や、新たに取り組んでみたいと考えていることはありますか?
内村さん:強化したいのは、水泳がすごく楽しい世界だと伝えることです。
水は怖いという印象を皆さんお持ちだと思いますが、その裏返しは全部面白いということに繋がっていくと思っています。
そこをどう普及するかということで、以前アプリを開発していたのですが、アプリ会社さんのご事情で、コンテンツができあがっているのに出せていない状態です。
実は、泳げない女性が私の個人レッスンで25m泳げるようになって、最後に御蔵島に行って野生のイルカと一緒に泳ぐところまでを撮ったドキュメンタリーです。
このコンテンツを何とか世に出して、皆さんにスマホを片手に「水泳って面白いんだよ」ということを伝えたいですね。
映画「ウォーターボーイズ」のモデルにもなった水泳経験
ー先生はずっと水泳をされていたんですか?
内村さん:ずっとやっていますね。選手としては全然大したことはないんですけども、指導は20歳から始めて今年で35年になります。
ー泳ぐだけではなく、シンクロもされていたのですか?
内村さん:そうですね。川越高校という高校の水泳部のOBなんです。
ここは映画「ウォーターボーイズ」のモデルになった学校なのですが、文化祭の演目として「男がシンクロをやったら面白いんじゃないか」ということで演じたことがきっかけでした。
その話が大きくなって、映画になってしまったんです。
シンクロは遊びでやっただけで、本気でやっていたわけではないのですが、そういう経緯があります。
当時、文化祭で何をやろうか、という話になり、ちょうどオリンピックで小谷実可子さんが話題になっていたので、「自分たちもやろう」というノリと勢いでやったら、それが大きな話題になってしまったんです。
水泳の扉を開く「優しさ」に満ちたメッセージ
ー最後に、入会を考えている方へメッセージをお願いできますか?
内村さん:水泳って最初怖いと思います。冷たいし、動きにくいし、鼻から水が入ってきてしまうし、溺れたら怖いし…。
でも、この「冷たい」というのはクールダウンになるし、「揺れる」というのは、ふわふわとリラックスできる感覚です。
口や鼻に水が入ってくるという水圧も、実は良いマッサージになります。
つまり、皆さんが怖いなと思っていることも、実はその裏にはすごく優しいお水の世界が待っているということなんです。
その入口へ、私が寄り添って、一緒に行こうという想いでいつも指導しています。
地球は78%が水の世界です。
水泳の普及と喜びの発見にも関わりながら、35年指導してきましたが、私のところに来ていただければ、そういう成果を全部お見せできると思います。
温かい気持ちをもって指導させていただきますので、お越しいただければ嬉しいです。