自分自身を楽器のように-生涯楽しめるダンスを「スウィンギータップダンススタジオ」

初心者から経験者まで、幅広い年齢層が楽しめるタップダンスを指導する、千葉県柏市の「スウィンギータップダンススタジオ」。

タップダンスの魅力や教室運営にかける想いについて、尾崎美月さんにお話を伺いました。

7歳から75歳まで、幅広い年齢層に対応したレッスン体制

ー どういった方を対象にどのようなレッスンをされていますか?

尾崎さん:「スウィンギータップダンススタジオ」では、7歳から75歳くらいまでの幅広い年齢の方々にレッスンしています。

キッズクラスと大人クラスがあり、大人クラスはレベルによって基礎、初級、中級、上級という風に分かれています。

タップダンスを全く初めて経験する方から経験者の方まで、どなたでも受け入れられるようにクラス分けをしています。

生まれ育った地元への恩返しとしてのスタジオ開設

ー ご自身がこの教室を始められたきっかけについてお伺いできますか?

尾崎さん:自分自身がタップダンスにはまって、継続していく中で、スタジオをどこに持とうか考えた時、生まれ育った場所に恩返しをしたいと思い、千葉県の松戸に開設しました。

その後移転して、現在は柏にスタジオがあります。

私は大人になってからタップダンスを始めてプロになりましたので、どんな年代から始めても遅くないということを伝えたいと思っています。

大人になって新しいことを始めることを諦めずに、どの年代からでも上手くなれますし、タップダンスにはそういう仲間がたくさんいます。

自分自身の経験を多くの方に伝えられたらと思い、現在スクールを運営しています。

映画から生まれたタップダンスへの憧れ

ー 先生がタップダンスを始められたきっかけは何だったのですか?

尾崎さん:幼い頃にクラシックバレエを習っていましたが、それは習い事の一環としてやっていて、中学生になって部活を始めた時に辞めてしまいました。

大学に入って時間ができたので、新しく趣味を始めたいと思ったんです。

踊ることが好きだったのと、父親が古い映画をよく家で見ていて、私もよく一緒に見ていたのですが、1940年代、50年代くらいのミュージカル映画にはタップダンスがたくさん登場していたんです。

代表作には「雨に歌えば」という映画がありますが、それを見てタップダンスをやりたいと思ったのがきっかけです。

タップダンスの普及と国際的な活動

ー この教室の特徴であったり、アピールポイントだとお考えの点はどういったところですか?

尾崎さん:まず、タップダンスの教室自体が珍しいので、千葉県外からも生徒さんたちがたくさん来てくださっています。

また、私自身が世界大会に出場したりしているので、生徒さんにグローバルな経験をお伝えできることもあります。

昨年は子どもたちや若い方々を連れて大会に参加したり、韓国での国際イベントに参加したりしました。

今年の5月にはタップダンスの発表会を行う予定で、「千葉タップダンスフェスティバル」というタイトルで、近隣のタップダンサーの方々を集めて交流する発表会を企画しています。

タップダンスのコミュニティを作って千葉県を盛り上げていきたいという活動も一緒に行っています。

どうしてもタップダンスはマイナーなジャンルなので、広げていくには工夫が必要です。

タップダンスを盛り上げようという気持ちを持った生徒さんも多いですね。

本気で向き合う指導スタイル

ー 生徒さんにレッスンされる際に大切にされていることや、意識していることはありますか?

尾崎さん:タップダンスに本気で向き合うことを大切にしています。

習い事には様々なタイプがあって、楽しくのんびりやる習い事もあると思うのですが、私自身は体育会系のマインドがあり、ダメなものはダメだし、合っていないものは合っていないし、上手にできていないことを無理に褒めたりはしません。

どんな年齢から始めても成長していただきたいと思い、真剣に向き合っています。

もちろん趣味で楽しくやっている人もいるので、そういう方も大歓迎です。

目的を持って頑張りたいという目標がある人には本気で向き合い、趣味で楽しくやりたいという人にはフレキシブルに接するようにしています。

子どもたちの中にもダンサーを目指したい子もいれば、楽しく習い事の一環としてやりたい子もいるので、どちらにも負担をかけないように考えながらレッスンしています。

タップダンスの普及と次世代育成へのビジョン

ー 今後強化したいと考えていることや、将来のビジョンについてお聞かせください。

尾崎さん:タップダンス自体がマイナーなジャンルなので、探しても見つからないとよく生徒さんに言われます。

「やりたいと思っても自分の地域にないから、ここまで来ています」と仰ってくださる方が多いんです。

将来的には、私が今指導している生徒さんや、タップダンスを頑張っている人たちが教室を開いたりして、タップダンスがもっと身近になるといいなと思っています。

実際に私の生徒の一人が「先生になりたい」と言ってくれて、その子が今教室を始める準備をしているので、そういう風に後継者が続いていくことを願っています。

自分自身が楽器になれる喜び

ー 先生にとって、タップダンスの魅力とはどんなことでしょう?

尾崎さん:魅力は自分自身が楽器になれることです。

特殊な靴を履いて、木の板の上に立つと音が初めて鳴るのですが、自分がステップなどを学ばない限りは音は鳴りません。

自分が一生懸命修行して身につけたスキルで音を出せるので、自分自身が楽器になるというのは、すごく面白いところだと思います。

生涯続けられる習い事としてのタップダンス

ー 最後に入会を考えていらっしゃる方へメッセージをお願いできますでしょうか?

尾崎さん:タップダンスの面白いところは、運動と音楽の丁度間にある習い事だということです。

音楽が好きだからという方もいれば、運動やダンスが好きだからという方もいらっしゃって、始められる理由は本当に様々です。

どんな方でも入ると馴染めますし、私の生徒さんたちも優しくて明るい方ばかりです。

新しいことを始めるのはすごく勇気がいることだと思いますが、タップダンスは特に大人の方が習っていることが多い習い事です。

他のダンスと比べても上の年代の方が多いダンスで、海外のトップダンサーも本当に晩年まで踊り続けたりします。

生涯続けられる習い事、無理せず楽しくできる習い事として、タップダンスを選んでいただけたら嬉しいです。