若者の可能性を信じる地域づくり – 特定非営利活動法人青二才の鈴木さんにインタビューしました!

栃木県下野市を拠点に、若者の参画を通じた持続可能な地域づくりを行う特定非営利活動法人青二才。

地域おこし協力隊での経験を活かし、中学生から若手社会人までの若者に向けた多様な支援活動を展開する同団体の取り組みについて、代表の鈴木さんにお話を伺いました。

若者の参画を通じた地域づくりを目指して

ー団体の概要と活動内容について教えてください。

鈴木:私たちは若者の参画を通して持続可能な地域づくりを行う団体として、2023年1月に法人を設立しました。

活動としては、「シモツケ大学」という下野市役所が行う事業で、町中で活動するプレイヤーを育成する取り組みに協力しています。

また、高校生向けの活動として、高校生が自分たちのやりたいことを町で実現するという半年単位のプロジェクトも実施しています。

ーこの活動を始められた経緯を教えてください。

鈴木:私は元々千葉県出身で、テクノロジーを活用したものづくり教室で働いており、幼稚園生から高校生までの「やりたい」を引き出し、サポートする仕事に携わっていました。

その経験から、子どもから大人まで皆さんの興味や可能性を引き出しながら、それを町で形にしていく活動に興味を持ち栃木県下野市の地域おこし協力隊に応募しました。

地域おこし協力隊として3年以上にわたって活動に携わる中で、下野市近隣で地域づくりを行う中間支援的な組織を作るという話が持ち上がり、その立ち上げを担当することになりました。

地域と学校を繋ぐ架け橋として

ー具体的な活動の内容について詳しくお聞かせください。

鈴木:今年度の夏から3ヶ月間、中学校のSDGsゼミと連携し、企業や地域団体と連携する町づくりゼミを実施しました。生徒たちに「どんな町であれば住みやすいか」という問いかけを行い、実際にアクションを起こすサポートをしています。

例えば、「イベントがたくさんあって交流が生まれる町が良い」と考えたチームは、実際に地域でイベントを開催しました。

また、「特産物のある町が素敵だ」と考えたチームは、地域の名物カレーを作って試食会を行うなど、考えるだけでなく実践的な活動を行っているのが特徴です。

重要なのは、若者が地域の中で活動する際に自分たちだけで完結せず、地域の大人と関わり助けていただき、一緒に活動することです。

そこから生まれる繋がりを通じて、若者世代を支えるネットワークを作り、将来に繋げていくことを目指しています。

また、若者の居場所づくりにも力を入れています。シェアキッチンやイベントスペース、フリースペースを備えた地域拠点を運営しており、誰でも利用できる開かれた場所として活用されています。

家庭でも学校でも居場所を見つけられない若者が、「ここなら自分のことを認めてくれる」と感じられる場所として機能しているのは、私たちの活動の大きな成果の一つだと考えています。

「青二才」という名前に込めた想い

ー貴法人ならではの特徴を教えてください。

鈴木:私たちの団体名「青二才」には特別な想いが込められています。「青二才」という言葉は一般的に未熟で自分を卑下するような意味合いを持っていますが、「青=才」という文字にも見えます。

「青=若者」「才=可能性」という意味を込め、自信が持てない若者たちが自分の可能性を信じていけるような体験や繋がりを作っていきたいという想いを表現しています。

若者の可能性を信じ伴走する

ー実際に参加者の方と接する際に特に意識していることはありますか?

鈴木:若い方と接する際に最も大切にしているのは、まず否定せずに話を聞くことです。本人が自分でマイナスに捉えていることでも、その可能性を閉じないよう心がけています。

実際に地域で実現可能なアクションをイメージできるよう支援し、一緒に活動することで自信につなげています。

例えば、不登校気味だった生徒が、プロジェクトに参加する中で司会に興味を持ち、現在は地域のイベントで司会のアルバイトとして活動しています。

また、高校生の頃にプロジェクトに参加した生徒が、まちづくりや地域支援に関心を持ち、それを進路選択に活かすケースもありました。

より多くの若者の夢を支える拠点へ

ー今後の展開についてお聞かせください。

鈴木:2024年4月から下野市の市民活動センターの指定管理者となることが決まっており、そこを新たな拠点として活動を広げていく予定です。より多くの若者の受け入れ体制を整え、活躍の場や居場所を増やしていきたいと考えています。

市民活動センターの運営を通じて、より多くの地域の方々と関わる機会が増えることで、若者の活躍の場も自然と広がっていくことを期待しています。

また、メンバーの増員も予定しており、より多くの若者たちの夢や目標をサポートできる体制を整えていきます。

ー最後に、読者の皆様へ向けてメッセージお願いします。

鈴木:若者たちが自分の無限の可能性にワクワクできる地域を、一緒に作っていきませんか。皆様のご支援とご協力をお待ちしています。