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英検1級のレベルを解説します。
英検1級は大学ならどこ大学レベルに相当するのかから英単語や英文法や長文のレベルまで解説します。また英検1級の技能別にリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングそれぞれのレベルも解説します。また他の英語資格のレベルと英検1級のレベルも比較します。

【この記事の監修者:英検コーチ塾長竹本明弘】
これまで英検準一級の合格者を小学生から高校生から大人まで合計で1300名以上を実際に指導して輩出してきました。英検の実際のレベルや難易度に関する情報を実際の経験とともに合わせて解説します。
英検1級のレベルは大学上級程度
結論から述べると英検1級のレベルは大学上級程度です。
英検協会の公式見解によると、英検1級は大学上級レベルに位置づけられており、広く社会生活で求められる英語を十分に理解し使用できる力が必要とされます。このレベルでは日常会話だけでなく、科学技術や政治、経済、医療といった専門的な分野についても英語で理解し意見を述べることができます。
また英検1級を取得していれば、海外の大学での授業を理解してディスカッションに参加したり、自分の研究内容についてプレゼンテーションを行ったりすることも可能です。
ビジネスシーンでは外資系企業や貿易会社などで英語を活かした仕事に就くことができ、履歴書でも高度な英語力を持つ人材として評価されます。
さらに通訳案内士の国家資格を受験する際には英語試験が免除されるなど、英語の専門性を証明する資格としても高く評価されています。
英検1級で求められる単語数
英検1級の合格に必要な語彙数は約10000語から15000語程度です。
この語彙数は英語学習者にとって非常に高いハードルとなります。なぜなら日常会話で使用される英単語は約3000語程度であり、英検1級ではその3倍から5倍もの語彙力が求められるためです。
英検1級で出題される単語には、日本語に訳しても意味を捉えにくい専門的な語彙が多く含まれます。たとえばcontrive、obliterate、belligerentといった単語は、ネイティブスピーカーでも正確な定義をすぐに答えられないほど難易度が高いものです。
これらの語彙を効率的に習得するには、英検1級に特化した単語集を活用し、同じ教材を何周も繰り返して記憶に定着させることが重要です。また新聞記事や洋書を読む中で実際に単語に出会うことで、長期記憶として定着しやすくなります。

【この記事の監修者:英検コーチ塾長竹本明弘】
英検準一級と比較するとプラス3000~4000単語覚える必要があるため、勉強時間は最も語彙の暗記にかかります。
英検1級は何年生の英語レベル?
英検1級は大学上級レベルに相当するため、大学生3,4年生レベルになります。
日本の教育制度では大学入学後に英語の履修が必須ではなくなるため、大学上級という表現だけでは具体的なイメージを持ちにくいかもしれません。しかし実際には大学の一般教養課程を終えて専門課程に進んだ学生、つまり大学3年生や4年生が到達できるレベルだと考えられます。
ただし大学生であっても英語学習を継続していない場合は到達が難しく、逆に高校生でも継続的に英語学習に取り組んでいれば合格できる可能性があります。実際に高校生で英検1級に合格する受験者も存在します。
英検1級のレベルはCEFR C1からC2
英検1級はCEFRにおいてC1からC2レベルに相当します。
CEFRとはCommon European Framework of Reference for Languagesの略で、ヨーロッパ全体で外国語の学習者の習得状況を示す際に用いられるガイドラインです。C1レベルは熟練した言語使用者を意味し、複雑で長い文章を理解して言外の意味も把握できる能力を示します。

C2レベルはネイティブスピーカーに近い最高レベルであり、聞いたり読んだりしたほぼすべてのものを容易に理解できます。英検1級合格者はこの2つのレベルの間に位置しており、高度な英語運用能力を持っていることが国際的な基準でも証明されます。
このレベルに達すると、海外の大学院への進学や国際機関での就労なども視野に入れることができます。
▽英検のレベル別のおすすめの参考書比較

英検1級の合格率と合格点
英検1級の合格率は一次試験が約10%前後、二次試験が約60%前後です。
英検協会は2016年以降具体的な合格率を公表していませんが、それ以前のデータでは一次試験の合格率は約12%とされていました。これは英検の中でも最も低い合格率であり、10人受験して1人から2人しか合格できない難関試験であることを示しています。
一方で二次試験の合格率は約60%と比較的高くなっています。つまり一次試験に合格できれば、二次試験も突破できる可能性が高いということです。
合格点については、一次試験が2028点(2550点満点)で得点率約80%、二次試験が602点(850点満点)で得点率約70%が目安とされています。ただしこれはCSEスコアという採点方式によるもので、回ごとに正答率によって配点が調整されるため自己採点での判断は難しくなっています。
実際の指導現場では、各技能で素点の70%以上を取れば概ね合格できるとされています。
▽他の級の合格点も知りたいという方はぜひ下記を参考にしてみてください。
▽他の級の合格率も知りたいという方はぜひ下記を参考にしてみてください。
英検1級と英検準1級のレベルを比較
英検1級は準1級と比較すると、語彙数や出題内容の専門性が大幅に増加します。
準1級のレベルは大学中級程度とされており、難関大学の入試問題に相当する英語力が求められます。一方で英検1級は大学上級程度であり、準1級よりもさらに高度な英語運用能力が必要です。
両者の最も大きな違いは、扱うトピックの専門性と抽象度です。準1級では一般的な知識や実践的な英作文能力が重視されるのに対し、1級では日本語でも理解が難しいような専門的で抽象的なテーマが出題されます。
またスピーキング試験の形式も大きく異なります。準1級ではカードに書かれた内容について説明する形式ですが、1級では5つのトピックから1つを選んで2分間のスピーチを行い、その後質疑応答に答えるという高度な形式になります。
英検1級と英検準1級の単語のレベルの違い
英検1級は準1級と比較して約2500語の語彙が増加します。
英検準1級で必要とされる語彙数が約7500語から9000語程度であるのに対し、英検1級では約10000語から15000語が必要です。この2500語の差は決して小さくありません。
英検1級で新たに覚えるべき単語の多くは、日常生活ではほとんど使わない専門的な語彙です。たとえばalleviate(緩和する)、exacerbate(悪化させる)、belligerent(好戦的な)といった単語は、ネイティブスピーカーでも日常会話で使う頻度は低いものです。
また英検1級では時事英語や学術的な単語も多く出題されます。新聞や論文、文化や歴史、自然科学、医学、政治、経済など幅広いジャンルの専門用語を理解している必要があります。
そのため準1級に合格してから1級に挑戦する場合は、まず準1級レベルの単語を完璧に仕上げてから1級の語彙学習に取り組むことが推奨されます。
英検1級と英検準1級のレベルや解答時間の違い
英検1級の一次試験の解答時間は準1級よりも長く設定されています。
準1級の筆記試験の制限時間が90分であるのに対し、1級は100分となっています。リスニング試験についても、準1級が約30分であるのに対し1級は約35分です。
問題数については、1級のリーディング問題は短文語句空所補充が22問、長文語句空所補充が6問、長文内容一致選択が7問となっています。準1級と比較すると問題数自体は大きく変わりませんが、1つ1つの英文の長さと難易度が大幅に上がります。
ライティングでは、準1級が120語から150語で書くのに対し、1級は200語から240語と大幅に増加します。また1級では要約問題も追加されており、より高度な英作文能力が求められます。
スピーキング試験では、1級の面接時間が約10分と準1級の約8分よりも長く、2分間のスピーチという高難度の課題が課されます。
▽他の級のレベルや難易度も知りたいという方はぜひ下記を参考にしてみてください。
英検1級のレベルはTOEICだと870点から970点
英検1級をTOEICに換算すると870点から970点程度に相当します。
TOEICの満点が990点であることを考えると、英検1級はTOEICで9割近くの得点が必要となる非常に高いレベルです。別の換算方法では945点以上とされることもあり、いずれにしてもTOEICの上級者レベルに位置づけられます。
TOEIC870点から970点のレベルは、外資系企業や貿易会社などで英語を活かした仕事ができる実力を示します。履歴書でビジネス英語力をアピールできるのが800点以上と言われているため、このスコアを持っていれば英語を使う職場で即戦力として重宝されます。
ただし英検とTOEICでは出題形式や評価する能力が異なります。TOEICはビジネス英語に特化しリスニングとリーディングのみを測定するのに対し、英検はスピーキングとライティングも含めた4技能を総合的に評価します。
▽TOEICと英検のレベルの比較表はこちら


英検1級のレベルはTOEFLだと95点から120点
英検1級はTOEFL iBTで95点から120点に相当します。
TOEFL iBTは120点満点のテストであるため、英検1級はTOEFLの8割から満点レベルの実力を示すことになります。別の情報源によると100点から108点とされることもありますが、いずれにしても非常に高いスコアです。
TOEFL iBTで100点以上を取得していれば、ハーバード大学やスタンフォード大学といったアイビーリーグへの入学も目指せるレベルです。また外務省の採用基準でもTOEFL iBT100点以上が求められており、グローバルな仕事を目指す際の重要な指標となります。
TOEFL iBTは主に英語圏の大学などへの留学を希望する学生を対象とした試験で、天文学や生物学などの専門性が高い分野からも出題されます。そのため英検1級と同様に、アカデミックな英語力が求められる試験だと言えます。
英検1級合格者であればTOEFL iBTでも高得点を狙える基礎力を持っていますが、試験形式に慣れるための対策は必要です。

【この記事の監修者:英検コーチ塾長竹本明弘】
TOEFL対策を中心にしている人よりも英検1級対策をしている人の方が語彙力がどんどんついてくるため、語彙力強化をしてからより実践的な力をつけたいという人には英検1級取得からTOEFL80以上を目指すなどのスケジュールは非常におすすめです。
英検1級のレベルはGTECだと1400点
英検1級はGTECで1400点に相当します。
GTEC CBTの満点が1400点であることから、英検1級はGTECの最高レベルを示すことになります。このレベルは海外の大学の授業を理解して参加でき、自分の専門外の内容についても理解し発言ができる能力を表します。
GTECは2020年から開始された大学入学共通テストで利用できる検定試験であり、スピーキングを含めた4技能をバランスよく測定します。小学生から社会人まで幅広い層の英語力を測ることができる試験です。
英検1級とGTEC1400点はともに最高レベルの英語力を証明するものですが、試験の目的や形式は異なります。英検は級ごとに合否が判定されるのに対し、GTECはスコア型の試験で受験者の現在の実力を数値で示します。
大学受験を控えた高校生にとっては、英検1級もGTEC1400点も大学入試で大きなアドバンテージとなる資格です。
英検1級のレベルはIELTSだと7.0から8.0
英検1級をIELTSに換算するとオーバーオールスコア7.0から8.0程度です。
IELTSはイギリス発祥の検定試験で、英語圏の国に留学や就労、移住するための英語力を測定します。スコアは0から9.0までのバンドで表され、7.0は優秀、8.0は非常に優秀とされています。
IELTS7.0レベルでは、複雑な言語を使いこなすことができ、詳細な論理を理解できる能力があります。このレベルがあれば多くの海外大学の学部課程に出願することが可能です。
IELTS8.0になると、ごくわずかな不正確さや不適切さがあるものの、ほぼ完全に言語を操れるレベルとされています。大学院への進学や専門職での就労を目指す際に有利なスコアです。
IELTSも英検と同様に4技能を総合的に評価する試験ですが、出題形式や採点基準は異なります。そのため換算スコアはあくまで参考値として考え、IELTSを受験する際は専用の対策が必要です。
英検1級のレベルは大学受験だと最難関大学レベル
英検1級は大学受験において最難関大学の入試問題よりも高度なレベルです。
東京大学や京都大学、一橋大学といった国内最難関大学の英語入試問題と比較しても、英検1級の方が難易度が高いと言われています。これは英検1級が大学上級レベル、つまり大学に入学してからさらに専門的な英語学習を積んだ後に到達できるレベルだからです。
ただし英検1級を取得していれば、大学受験において非常に有利になります。多くの大学で英検を活用した入試制度が導入されており、1級を取得していると学科試験が免除されたり、入試当日の点数に加算されたりする優遇措置が受けられます。
国公立大学では京都大学、一橋大学、北海道大学、お茶の水女子大学、九州大学などで英検を活用できる学部があります。私立大学でも全国483校が英検を入試に活用しています。
高校生のうちに英検1級を取得することは容易ではありませんが、取得できれば大学受験だけでなくその後の就職活動でも大きなアドバンテージとなります。
英検1級のレベルを分野別に解説
英検1級は4技能すべてにおいて高度な英語力が求められます。
ここからはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの各分野について、それぞれの難易度や特徴を詳しく解説していきます。
英検1級のリスニングのレベル
英検1級のリスニングは準1級と比較してスピードが速く内容が長いです。
リスニング試験の時間は約35分で、会話の内容一致選択が10問、文の内容一致選択が10問、Real-Life形式の内容一致選択が5問、インタビューの内容一致選択が2問の計27問が出題されます。
特に難易度が高いのはインタビュー問題です。3分から3分半程度のインタビューを聞いて、その内容について2問の質問に答える必要があります。長時間の音声を集中して聞き続け、重要な情報を記憶しておかなければなりません。
また使われている単語も専門的なものが多く、分からない単語があるとそこで思考が止まってしまい、その後の内容が頭に入ってこないという問題が起こりやすいです。そのため語彙力の強化とともに、スピードに慣れるためのシャドーイング練習が効果的です。
音声は1回しか放送されないため、30分間連続して集中力を維持する訓練も必要です。
英検1級のリーディングのレベル
英検1級のリーディングでは専門的な語彙を正確に理解する力が求められます。
リーディング問題は短文の語句空所補充が22問、長文の語句空所補充が6問、長文の内容一致選択が7問の計35問で構成されています。制限時間はライティングと合わせて100分です。
短文の語句空所補充問題では、文脈に合う適切な語句を4つの選択肢から選びます。この問題は語彙力がそのまま得点に直結するため、英検1級に特化した単語集で頻出語彙を確実に覚えておくことが重要です。
長文問題では科学技術、医療、政治、経済など専門的なトピックが扱われます。800語程度の説明文も出題され、実際の英字新聞と同じ3段組みで表示されることもあります。
長文を読む際は、接続詞に注目して文章の論理展開を把握することが効果的です。段落ごとにトピックセンテンスを中心に内容をまとめながら読み進めると、正解を見つけやすくなります。
英検1級の英作文・ライティングのレベル
英検1級のライティングでは論理的な文章構成力が試されます。
2024年度の試験リニューアルにより、要約問題1問と意見論述問題1問の計2問が出題されるようになりました。要約問題では300語程度のパッセージを読み、90語から110語で要約します。
要約では、パッセージで使われている語句や表現をそのまま抜き出すのではなく、自分の言葉で書き換える必要があります。そのため同義語や類似表現のストックを増やしておくことが重要です。
意見論述問題では、200語から240語で質問に対する自分の意見を書きます。導入、本論、結論の3つのパートに分けて論理的に展開し、自分の意見をサポートする理由を3つ挙げることが求められます。
出題されるトピックは地球温暖化や経済発展、国際協力など社会性の高いものが多く、日本語でも説明が難しい内容を英語で論じる必要があります。そのため日頃から様々な分野のニュース記事を読み、自分の意見を持っておくことが大切です。
英検1級の面接・スピーキングのレベル
英検1級の面接では2分間のスピーチと質疑応答が行われます。
二次試験の面接時間は約10分で、面接委員2人による個人面接形式です。まず簡単な日常会話が行われ、その後5つのトピックから1つを選んでスピーチを行います。
スピーチのトピックは科学の発展の是非、芸術への財政的支援、世界経済における日本の役割など、準1級よりもさらに社会性が高く専門的な内容です。1分間の準備時間の後、2分間で自分の意見を論理的に述べる必要があります。
スピーチ後は、その内容やトピックに関連した質問に答えるQ&Aが行われます。面接官の質問を正確に理解するリスニング力と、即座に適切な回答を組み立てるスピーキング力の両方が求められます。
評価基準は内容、語彙、文法、発音の4つで総合的に判断されます。ライティングで学習したトピックについては口頭でも説明できるように準備しておくと、効率的に対策ができます。
まとめ
今回は英検1級のレベルについて様々な角度から解説しました。
英検1級のレベルについてのまとめは以下のようになります。
英検1級は日本国内最高峰の英語資格であり、取得することで大学受験や就職活動、キャリアアップなど様々な場面で有利になります。
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